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〈読書記録〉クスノキの番人 東野圭吾著

職場を解雇された腹いせに罪を犯して逮捕されるなど荒んだ生活を送っていた玲斗。

そんな玲斗のもとに、叔母だという女性(千舟)がやってきて、いきなり告げる。

「あなたにしてもらいたいこと、それはクスノキの番人です」

釈放を条件に、クスノキの番をすることになった玲斗。しかし、その仕事の意味は教えてもらえない。千舟に、自分自身でクスノキの祈念の意味を理解できるようになりなさい、と言われている。

このクスノキへの祈念の意味が物語の一つの謎となっている。

ミステリーというよりファンタジーの世界観。そして、玲斗の成長物語でもある。祈念に来るいろいろな人との出会いを通して、持ち前の賢さと優しさを発揮するようになっていく。

今まで読んだ東野圭吾先生の作品とは、また違った味わいがあった。

続編である『クスノキの女神』が刊行されたので、こちらも楽しみ。


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