常識と非常識
ブックオフで村田沙耶香さんの「殺人出産」を見かけた。
絶対読みます!と値段を見たら
・定価520円
・売値495円
お得なの25円だけやないかい
それなら新品買うだろうがい
と思いながらレジへ運んだ(今日読みたかったからメルカリでの値段チェックは控えた)
感想
条件付きで殺人が肯定される世界
かなり聞こえはぶっ飛んでいるけれど本の中に入ると地球のすぐ隣に存在しそうで あんまり違和感はないなぁと不思議だった
理にかなっているといえるかなぁ、これもありえるよなぁくらいの気持ち。人間以外の動物は殺しても罪にならないこと多いしね
価値観・倫理観は時代が変われば異なる 今の世の中の正しい”とされていること”が正義ではない 500年後に振り返ればきっと変なことも沢山ある、常識とは常識のカタチを保っているだけなのだということ改めて感じられて、本当にその通りだと思った。
翌日
今のルールでは完全にダメだけど、殺人が認められることもあり得るのか……?
仮に出産10人という条件を満たして「あなたには殺す権利が与えられた。1人憎い人を選びましょう。いや、別に憎んでない人でも良いんだ。殺したって君は罪に問われないのさ」と言われたら、どうするか
それほどに憎い人間も、誰これ構わず殺してみたい殺意も、今のところはない(あの大統領はきっと誰かに選ばれるだろうけれど)
最近、あまり「怒り」を感じていない人が多いのでは?というニュアンスの一文をどこかで見た。
25歳の私にはその言葉がまあまあしっくりくる。
しかしよく考えてみると、嫌いな部分がある人間はいる 身近の会社にも。距離を詰めないことで自分を守っているだけなのでは。もしこれが離れられない、とても近い関係だったらどうなる…?もっともっと自分にとって不快な人だったら 復讐心が芽生えたら……
条件付きで殺人が許されるのであれば、殺したいと思うのか…?
本から離れてみると、急に殺人が容認される世界は存在しえないように感じる。現代社会の正しいとされている常識が、骨の髄まで染みているみたいだ
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