矢吹准

文章を書く大学院生。 とりあえず色々書きます(予定)。小説はカクヨム、NOVEL DA…

矢吹准

文章を書く大学院生。 とりあえず色々書きます(予定)。小説はカクヨム、NOVEL DAYSでも投稿(予定)です。

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  • NOVEL DAYS 短編コンテスト

    NOVEL DAYSで投稿した短編コンテストの作品です。

最近の記事

地獄の課金制度

地獄の法廷には、今日も人間たちで長蛇の列ができている。  ここは人間が死後、極楽か地獄のどちらに行くか、閻魔大王から審判を受ける場所だ。俺は閻魔大王本人を直属の上司として、ここで獄卒として働いている。  自分の足元の籠から巻物を1つ手にとる。審判に必要なもので、その人間の半生が事細かく記されている。次の審判は、気の弱そうな若い男だった。 「次の資料です」 「うむ」  閻魔大王の声は低く、氷のように冷たい。その上、威圧感のあるどっしりした体、血のように赤い肌、ぎょろりとした眼球

    • 数年後、アイドルグループが結婚ソングを作るきっかけになる2人

      こんにちは、矢吹准です。学生をしながら夜な夜な文章を書いています。今回はNOVEL DAYS 三題噺バトル第7回に投稿し、佳作をいただいた作品です。「バリキャリの推し活事情」と「これがオタクの苦悩、奮闘、そして奇跡だ!」の2編から構成されています。 バリキャリの推し活事情 平日、社内の倉庫で私は後輩と一緒に備品のチェックをしていた。 ちらり、と腕時計を見ると17時を回っている。今日は柄にもなく頻繁に腕時計を確認している。 それもそのはず。今日は私の“推し”である女性アイド

      • ショートショートショート

        こんにちは、初めまして。矢吹准と申します。学生をしながら夜な夜な文章を書いています。自己紹介はまた別で記事を作成する予定ですが、使い方に慣れるためお試しでこの作品を投稿します。 投稿サイトNOVEL DAYS 三題噺バトル第6回に投稿した作品です。当時使い方が分からず、タイトルを仮のままに投稿してしまいました。副題の「その猫、救世主」が本命のタイトルです。それではどうぞ! その猫、救世主 その日、デパートのイベントスペースでは “SFフェア”と称したイベントが開かれていた

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