オンライン日本語教師のためのおすすめツール~もっと早く知りたかった~
こんにちは。私はコロナ流行後に日本語教師になったため、すべての授業はオンライン形式で実施しました。
やっと慣れてきたかな…というところで任期満了となり、
「最初からこのアイテムを知っていれば…!」という悔しさを感じております。
そこで、せっかく知り得た情報を、書き残しておきたいとおもいます!
ただ、思い出しながら書き散らしているので読みづらいかもしれません。
(もし、補足があればあとから付け足します。)
少しでも参考にしていただければ幸いです。
所属していたのは、中国の大学の、日本語学科です。(いわゆる「外教」でした。)
中上級作文授業と、ゼロ初級の会話授業を担当しました。
買い足したアイテムなど
まずは、ハード面から。
オンライン授業の際に役立ったアイテムなどをご紹介します。
①ヘッドセット
②ペンタブ
③自分の部屋の中にある色々な物―「レアリア」
この三種類です。
①ヘッドセット
まず、会話のオンライン授業において一番重要だと思うのが、ある程度性能の良いヘッドセットです。長時間つけっぱなしでも痛くならないようにふわふわなやつがいいと思います。お金が無かったので私は2000円くらいの安いのを買いましたが、最初に使っていたイヤホンマイクよりだいぶましでした。
いくら日本語が発音の簡単な言語とはいえ、何を言っているのかわかりにくい人もいます。ただし、学生側のマイクに問題があるときは、どうしようもないです。
余談ですが、時々あきらかに外で受講してるよねっていう(鳥のさえずりなどが聞こえてくる)学生もいて、「学校の中庭にいるの?景色見せて~」みたいな会話もしていたのですが、先生によっては注意するみたいですね。なかにはPCR検査の列に並びながら授業をうける人もいました。
②ペンタブ
実はこれをおすすめしたくてこの記事を書いたようなものです!
(知恵袋でききまわって有識者に教えてもらいました…)
すでに2in1パソコンとかを持っている人には不要だと思います。
でも、私の様にごく普通のノートパソコンしか持ってない人で、オンライン授業をやるなら買うべきだと思います。
授業は、「PowerPoint」でスライドを用意して行いました。
(一応、「Prezi」も使いましたが、日本語のフォントが読みづらいうえに種類がなさすぎるので、やめておいたほうがいいのかなと思います。学生からクレームがきました。自己紹介で使った時はウケが良かったですが、日本語教育向けではないかも。)
スライドショーの画面にすると、ペンで文字を書き込むことができます。
つまり、電子黒板として利用しました。
ただ欠点は、教師しか書き込めないこと。
学生も同時に書き込めるツールについては、次章で紹介しているので気になる方は飛んでください。ただし使いづらかったです。(→padlet)
ちなみに、これは中国向けの授業の場合なので、学生がVPN無しで使えるサイトしか載せてません。Googleが使えないのは痛かった…
ペンタブを使ってできること。
それは真面目な授業だけでなくて、例えば「しりとり」や、「絵しりとり」なんかも楽しめます。「ひらがな」の導入段階にやりましたが、またやりたい!という意見がでるほど人気でした。
(辞書使ってもいいし検索してもいいよというと、聞いたこともない単語がバンバン出て面白かったです。「食べ物」というテーマで深海魚の名前出されたときはちょっと判断に困りました。)
他には、「この表現は「悲しい」時に使います」と口で説明するより、悲しい顔文字を書き足したほうが頭に残ると思ったら、😢←こうやって書いたり。
また、授業中に図をつかって、言葉のイメージを伝えることもできます。
これは中・上級作文クラスで役立ちました。例えば、似ている言葉を比べるときなど。
考えてみれば、あった方がいいのは当たり前なんですけど、特に用意を指示されることもなかったです。もっと早く準備すべきだったと思います。
そして、操作に慣れるのに一週間くらいかかったので、授業までに練習もすべきですね!(マウスと同じなんですけど、「書く」となると難しかった。)
③自分の部屋の中にある色々な物―「レアリア」
「レアリア(生教材)」。
これについては「買い足す」必要がある人と、ない人がいるかと思います。
授業をやっていて、初めて
「あっ、今学生とノリがあってる感じする!」
となったのが、部屋のものをどんどん見せながら、
「これは何?」
「はさみ!ちょきちょき~」
と遊んでいたときでした。…どういう状況かというと、
①教師が部屋の中にある生活必需品を集めてくる→
②使う動作を見せながら物の名前や擬音、動詞を説明し、覚えてもらう→
③一通り(10個くらい?)見せ終わったら、「じゃあ、これは何ですか?」と学生に質問する。→
④「はさみ」「コート」「パン」などと答えてもらう
これを繰り返し、慣れてきたら文にしてもらいます。
例えば
(私:カーディガンを手に取って羽織る)
学生「カーディガン を 着ます。」
(私:のりを持ち、紙に塗る真似)
学生「のり を 紙に つけます。」
単語を覚えるのって無味乾燥になりがちですよね。
こうやると、ちょっとは楽しんでもらえたようです。
あと、私が「ペタペタ」とか「ピッピッ」とかいってるのも、面白かったみたいです。笑ってもらえると嬉しいですね。
その他には、「チラシ」や「看板」をレアリアとして使う手もあります。
タイミングは、ひらがなやカタカナを仕上げるときでした。
町で見かけた看板・スーパーのチラシ(PDFでたくさんネット上にあります)を提示し、これは何と書いてある?と聞いたり。
買い物をするなら、「バナナ」と「たまねぎ」でいくらになる?などといって、数字の読み方の練習にもなります。
レアリアは、どうしても心の距離が遠くなりがちなオンライン授業において、学生の興味をひきやすいありがたい存在でした。
できればさらに、面白い活用のしかたを勉強したかったなという思いがあります。
オンラインのツール
さて、続いて「ネット上で使えるツール」というテーマです。しかし、「中国で、VPNなしで使える」という点は、かなり高いハードルでした。
中国で使えるツールを探すには、協力してくれる学生の存在が不可欠でした。(授業に持ち込む前に、「このサイト、VPNなしでつながる?」と質問して、試してもらいました。)
中国ではGoogle系のものは全部使えず、例えばオンライン授業で便利なホワイトボードも使えません…
その代わりになりそうなのは、padletです。
でも実は授業時間が短縮し、使う予定がなくなってしまったので、使いませんでした。
ですからあまり具体的なことは書けないのです。すみません。
あとは、動画を見せるような時には、画面録画を使って保存して見せるようにしました。
画面共有で動画をみせようとすると、ちょっと重くなり過ぎたからです。
※オンラインで使えるツール、章立てしましたがあまりにも少なかった…
思い出したら更新します。
【おまけ】「国際間でトークンを送れるツール」
最後に、「こんなのあったらな」と思い続けて見つけられなかった、「トークン(報酬)」のツール。
私の記憶のなかで、ALTの先生との思い出には、ちょっとした「トークン」が欠かせませんでした。
たとえば、英語の授業で洋楽イントロドンをして、貰ったアメリカのチョコレートの味。オーストラリア人の先生にインタビューをして、「ウィートビックス」という朝食の定番商品を分けてもらったり。
ALTの先生は日本語を話さないきまりだし、生徒の方も英語がろくに話せなかったので、それらを受け取って食べること、ありがとうと言うことで、語学力不足を補うような役割すら感じていました。
だからこそ、私も授業の中で、例えば日本のお菓子とか、食べ物とか、ちょっとしたプレゼントを贈りたい気持ちが常にありました。
好きな食べ物を聞かれて、「うなぎ」や「たこやき」が好きと答えると、「食べました!おいしいです!」といって写真を送ってくれる学生もいました。
それをみるにつけても、
「どうにか、ちょっとしたプレゼントをオンラインで贈ることはできないのだろうか…」と悩みましたが、wechatで使える「スタンプ」をプレゼントするくらいしか思いつかず。
やはりお菓子などを送りたかったですが、送料が結構かかるため、気軽に渡すことは難しかったです。(特に中国だからこそ難しかったのかも。)
もし、オンライン授業で、外国の人にもサラッと贈れるような、安価で気軽なトークンが実現できたら、かなり良いと思うんですけどね…どうにかなりませんかね。
関係ないですけど、小学生のとき、授業で靴の匂いを嗅がされて「くさ!」と反応したら爆笑してたALTの先生、元気かな…あれは何の授業だったのだろう…
おわりに
さて、つれづれなるままに書いてきました。
私の推しは、とにかくペンタブです。ぜひご検討ください!
オンライン授業は、どうしても眠くなるだろうし、やってる方も学生の様子がわかりにくく、難しいですよね。ちょっとしたアイデアを用意して、学生を驚かせたり、楽しませる意識が重要なのかなと思います。
少しでも参考になれば幸いです。
よろしければサポートお願いいたします。励みになります!