子どもの悪いところばかりが目につくとき
「子どもの悪いところばかりが目につく」というママのお悩みにこたえたこちらの記事。ちょっと長くなっちゃいましたが…
これに付随してもうひとつ書いておきたいことがあって。
Aさんは「子どもの悪いところばかり目につく」と言っていましたが、それを図で表すとこんな感じになります。
水色のボールが「ありのままのその子」だとして、今、Aさんが見ているのは濃い水色の部分です。ここを見て「あれがダメだ」「これが悪い」と思っている状態。
図のように、実は濃い水色は全体のほんの一部に過ぎないのですが、ママは濃い水色にばかり気をとられてしまっているので、ボール全体が見えていません。
本来は、濃い水色の部分もあるし、ピンクや黄色の部分もある。もっともっといろんな側面がある。そしてボール全体が「その子」
もうひとつ。「子どもの悪いところばかり目につく」というAさんとは逆で「子どもの良いところしか見ていない」ママもいますよね。「うちの子はそんな意地悪じゃない」とか「うちの子は悪いことするわけない」とか。うちの子に限って、というやつです。
これも同じ仕組み。
ママは良いところしか見ようとしていないけれど、実は子どもにはもっといろんな側面があって、ママとしては許せないような「腹黒さ」「怠惰さ」「意地悪さ」などを持っていたりするのです。だけど、ママの価値観フィルターは、そこを見たくないから「ないことに」してしまう。
こんな感じで、「子どもの悪いところばかり目につく」ということと「子どもの良いところしか見ていない(悪いところを見ようとしていない)」は仕組み的には同じことだと思っています。
そもそもが「良い子」「悪い子」っていないんですよ。もっと言うと「良いところ」「悪いところ」も本来はない。
ママの価値観のフィルター(めがねみたいなもの)が、勝手に「ここは良いところ」「ここは悪いところ」という認識をしているだけなんです。そのめがねをかけているから「その子がそう見えるだけ」のことで、そのめがねを外してしまったら「その子がそう見えないかもしれないよ」「もっと新しいその子が見えてくるかもしれないよ」と思っています。
あと「どうやってその価値観フィルターを身につけたのか」というところが気になるかもしれませんが、そこには潜在意識という意識の構造が絡んでいます。こちらはまた別の機会に!
とにもかくにも、水色のボールのように、子どもの全体像がうっすらとでも見えてくるようになると、子育てが楽になるし、めちゃくちゃ楽しくなります。
私は子育て中、なかなかに暗いトンネルの中を進んできたので、そのときにこういう見方を知っていたらよかったのになあと思うのです。