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ドラマ【西園寺さんは家事をしない】名台詞集

2024年7月期 TBS火曜ドラマ「西園寺さんは家事をしない」より、心に残った台詞をまとめました。

*鑑賞時に書き起こした台詞を記録しているため、表記や文言は脚本と異なる場合があります。恐れ入りますがご了承いただけますようお願いいたします。


●作品情報

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●名台詞集

そんな自己犠牲、自分勝手すぎるよ

-西園寺一妃「そんな自己犠牲、自分勝手すぎるよ。子どもが幸せならそれでいいとか、親だから我慢するとか、それって本当に子どもが望んだことなの?親だろうが何だろうが、自分の人生生きればいいじゃん。」
-楠見俊直「そんな風に切り離せるならなんで家族になる必要があるんですか?」

「西園寺さんは家事をしない」第1話 - 西園寺一妃

娘のためにと自分を犠牲にして亡き妻の代わりをしようとする楠見に、西園寺がかけた言葉です。
西園寺の母親は、専業主婦で家事と育児に自分を捧げた末、突然いなくなってしまいました。
楠見に母親を重ねた、西園寺の言葉でした。

思ってしまったんです。解放されたって。

「僕の妻は、1年前に亡くなりました。それから悲しむ暇もなくて。妻の代わりに僕がルカを立派にって、そればっかりで。なのに帰国したらまさかの火事で。正直頭真っ白で。どうしようって。そんな時に手を差し伸べてくれたのが西園寺さんで。部屋まで用意してくれて。妻が亡くなってから、ルカと別の部屋で寝たのは初めてでした。その時、思ってしまったんです。解放されたって。ダメです。僕はダメな親なんです。それを認めたくなくて意地になっていたんだと思います。」

「西園寺さんは家事をしない」第1話 - 楠見俊直

妻を亡くし必死に仕事と育児と家事をこなしていた楠見が、西園寺の前でこぼした弱音と本音です。
解放されたと思ってしまった。
そう言った時の虚ろな表情が、いかに心をすり減らしてきたかを物語っていました。

楽しいからだよな。ママそういう人だったね。

-楠見ルカ「ルカ、ママから聞いた。なんで茄子そのままかって。」
-楠見俊直「へえ。なんでって言ってた?楽だから?」
-楠見ルカ「違う。ママ楽しいからだって。ころころ焼くのも、じわーってやるのも楽しいからだって。」
-西園寺一妃「楽しいから…。」
-楠見ルカ「どうしたの?」
-楠見俊直「ああ…ごめん。そうだよな。楽しいからだよな。ママそういう…そういう人だったね。ごめん。パパ、ママの大切なところ…。ごめん。パパ、ダメだね。」

「西園寺さんは家事をしない」第1話 - 楠見俊直

亡くなった楠見の妻・瑠衣は、家事も育児も、楽しんでやっていた。
そのことをルカから聞かされて知った楠見は、涙を流しました。
やらなければいけないことを、義務感でこなすのか、楽しんで取り組むのか。
見いだせるはずの楽しみも、喜びも、自分に余裕がないと、見えなくなってしまうものですね。

やりたくないことをやってる人をやらなくていいようにする

-西園寺一妃「ここにいたことで少しでも心が軽くなったらそれでいいんだよ。」
-楠見俊直「いえ、親として、」
-西園寺一妃「ダメでもいいんだよ。ダメでもダメじゃないんだよ。だってそれも楠見くんじゃん。それを否定する権利なんて誰にもない、楠見くんにもない。ねえ、悲しむ時間もない生活の方がもっともっとダメだよ。だからさ、」
-楠見俊直「いや、これ以上のご迷惑は、」
-西園寺一妃「もう。私はやりたいことだからやってるだけなの。やりたくないことをやってる人をやらなくていいようにすることが私のやりたいことだからやってるの。」

「西園寺さんは家事をしない」第1話 - 西園寺一妃

落ち着くまでしばらく家にいないかと楠見に言った時の西園寺の言葉です。
家事や育児に限らず、やりたくないことをやっている人って、たくさんいる。
やる理由があって、そこに納得していて、楽しめているなら良いけれど、そうでないのなら、何かしらのかたちで差し伸べられた手を利用して、活用して、過ごせばいい。
この物語のメッセージが表現された台詞です。


あんたを信頼してたからだよ

-岡田「西園寺さんよ。うちらは昔からのやり方でやっていけてんだよ。本当はアプリだなんだって前例のないことに手を出す必要はなかったんだよ。それでもやろうと思えたのは、あんたを信頼してたからだよ。なのに、よりによってあの会社の宣伝するなんて。」
-西園寺一妃「申し訳ございません。アプリ内広告の無償誘致をご提案させてください。」
-岡田社長「金じゃないんだよ。前例がないことを古い人間に通したかったら、信頼だけは守ってくれよ。」

「西園寺さんは家事をしない」第2話 - 岡田

西園寺が頼み込んでようやく一緒に仕事が出来ることになった缶詰会社でしたが、西園寺側の不手際により、実現した企画にトラブルが。
信頼を損なうかたちになり、社長の岡田の元を謝罪で訪れた際に、岡田が西園寺に言った台詞です。

世間は変な目で見る

「ま、お前がどう思っていようと、世間は変な目で見るってことだな。」

「西園寺さんは家事をしない」第3話 - 小西洋介

楠見との偽家族生活について、西園寺から話を聞いた小西と宮島。
西園寺に対して小西が冷静に言った言葉です。
当事者が良くても、世間の目は気にせざるを得ないのが現実ですね。

美味しいとか楽しいとか思う度に

「だめね。美味しいとか、楽しいとか、思う度にね、どうしてもまた考えてしまうの。ここに、あの子がいてくれたらなって。」

「西園寺さんは家事をしない」第3話 - 波多野里美

娘の瑠衣を亡くして以来、楠見との関係がこじれてしまっていた瑠衣の母・里美。
西園寺の計らいでしばらく一緒に過ごした後、西園寺の前で里美が言った本音です。

"やりたい"ではなくて"やらなければいけない"

「それは"やりたい"ではなくて、"やらなければいけない"ではないでしょうか。僕も同じでした。でも西園寺さんが、"やらなければいけない"をやらなくていいって教えてくれたんです。僕は西園寺さんに、やりたいことをやってもらいたいです。」

「西園寺さんは家事をしない」第4話 - 楠見俊直

自分がいる"ニセ家族"のせいで友達と喧嘩をしてしまったルカのために誕生日パーティーを企画したものの、すべてを一人で抱えすぎてまったくうまくいかない西園寺。
そんな西園寺に、楠見が言った言葉です。
かつて"やらなければいけない"に縛られて自分を限界まで追い込んでしまった楠見は、西園寺の言葉に救われて、人を頼れるようになりました。

わかりようのない理由を考えるのはやめましょう

「わかりようのない理由を考えるのはやめましょう。」

「西園寺さんは家事をしない」第4話 - 楠見俊直

張り切ってルカの誕生日パーティーを企画したものの、なかなか参加者が集まらず、あれこれ不参加の理由を考えていた西園寺。
楠見がさらっとかけた言葉ですが、あれこれ勝手に悩みがちな時に、思い出したい言葉です。

あなたの言葉があったから

「西園寺さん。あなたの言葉があったから、僕は今、ちゃんと生きてます。本当にありがとうございました。」

「西園寺さんは家事をしない」第5話 - 横井和人

西園寺の言葉に救われ今の仕事に至った横井が、ずっと伝えたかったことを意を決して西園寺に伝えた時の言葉です。
あなたのおかげで、今ちゃんと生きてる。
もしも自分が誰かの力になれたとして、そんな風に言ってもらえるなんて、なんて素敵なことなんだろう。
胸にじんわりと響いた言葉でした。


家族以外にも頼れる人がいるんだぞって

-横井和人「もっともっと広まればいいのにと思ってます。」
-西園寺一妃「そうですね。うちの地元にもきっとあるんだろうけど、正直どこにあるのかも全然知らなくて。」
-横井和人「いやあ、それも大切なんですけど、僕が広まればって言ってるのは、こう…考え方っていうか。家族以外にも頼れる人がいるんだぞって。」

「西園寺さんは家事をしない」第6話 - 横井和人

子ども食堂の手伝いをしていた横井が、西園寺との会話の中で言った言葉です。
母親がやらなければいけないとか、家族で助け合わなければいけないとか、どうしてもこびりついた概念ってあって。
それ自体は出来るのならば素敵なことかもしれないけれど、出来ない時は、ちょっとしんどい時は、家族以外にだって頼れる人がある。頼っていい場所がある。
知っておきたい、教えてあげたい、考え方です。


どうしようもなく話したくなったんです

「どうしようもなく話したくなったんです。西園寺さんに。このごちゃごちゃしたもの全部、話したくて。ごめんなさい。迷惑ですよねこんなの。話したくて。話したくて。」

「西園寺さんは家事をしない」第8話 - 楠見俊直

亡くなった妻が自分がいなくなった1年後に渡してほしいと友人に託したものを受け取った楠見が、その意味を知り、西園寺の元へ帰り、泣きじゃくりながら言った言葉です。
妻が残したものは数式で、それを解くということは、楠見が前へ進むこと、妻がそれを願っているというメッセージでした。
頭の中がごちゃごちゃで、全然まとまらなくて、でも、とにかく話したい、聞いてほしい。
言葉もままならないほどに泣きじゃくった楠見のこの言葉は、どんなに整理された言葉よりも、心に響くものがありました。

付き合ってるって言わせるのは卑怯な気がしました

「今皆さんの前で付き合ってるって言わせるのは卑怯な気がしました。西園寺さんが別れを言いづらくなってしまう。そんな手を使って、10-0の横井になりたくなかったんです。」

「西園寺さんは家事をしない」第9話 - 横井和人

横井と抱き合う写真が週刊誌に掲載され、職場に交際を打ち明けかけた西園寺に対して、それを制して交際を否定した横井。
この前に西園寺は楠見への想いを横井に打ち明け、横井とは別れたいと伝えていたが、自分が楠見への想いを打ち消し10-0にしてみせると宣言していた横井。
そんな状況で職場で交際を宣言させるのはフェアじゃない。
横井が紳士で、誠実で、とても素敵な言葉でした。

味は必ず残ってる

「昆布と後で使う鰹節は、最終的には鍋の外に取り出します。出来上がっためんつゆに形としては残りません。ですが、味としては残っています。存在しているんです。それって、人生に似てるなって。たくさんの人と出会い、やがて別れる。でも、味は必ず残ってるんです。記憶の中に。心の中に。次に一歩を踏み出す勇気に。時に苦い味になることもあります。だからこそ、出会いはかけがえのないものだと知ることができ、大切にすることができる。皆さんはどうですか。自分の中に、どんな味が残ってますか。誰の中に、何を残しましたか。僕は、この鍋を見ながらそんなことを考えてます。そして、自分の存在には意味がある、すべての人の存在にも意味がある、そう気付いた時に、別れに涙とか後悔とか必要ないってことが、わかるんです。」

「西園寺さんは家事をしない」第9話 - 横井和人

西園寺との別れを決めた横井の言葉です。
別れても、消えるってことじゃない。
かたちは変わっても、目の前にはいなくなっても、大切な人は、大切なまま。


こうやって私は私をからっぽにしてきたんだ

-川口美代子「私、別に家事も育児も嫌じゃないから。好きでもないけどね。料理してあんたたちが美味しいって言ってくれたら嬉しかったし、生理2日目におかずが少ないとか言われたらてめえを肉団子にしてやろうかとか思ったし。まあ気分次第よ、私にとっての家事育児なんて。なのにいつも悪者扱いされて、可哀想よね、家事育児も。私が嫌だったのは、やりたいことをやらなくなった自分。そんなたいしたことじゃないのよ。ああ映画館行きたいなとか、おしゃれしたいなとか。でも母親だし家事しないとなって。だって私がやんないとお父さん困るし、娘たちは悲しむし。だからやりたいこと我慢して無理に笑ったりして。でも不思議なもんでね、そんなことしてるうちに、自分の中のやりたいことがどんどんなくなってくの。わかんなくなっちゃうの。そのうちにあんたたちも成長して、時間的にも余裕が出来た時にはさ、もう何もないのよ、やりたいこと。何も。そんな時にね、楠見さん、そこにあるおんぼろのよれよれ、あれ、スポーツカイトっていうんだけど、今の旦那が河原に飛ばしに行くんだって言ってて。ふーんと思って空見上げたら、その日はもう、真っ青でね。上も下もないくらいぶわーって。そこにこの凧上げて、気ままに。そういうの想像して私どう思ったと思います?だめだめだめって。やってみたいなと思う前にですよ、もう反射的にだめだめだめ何考えてんのって。ああ、こうやって私は、私をからっぽにしてきたんだなって思うと、ぼろぼろぼろぼろ涙が出て来て止まらなくなって。だけど泣いてる自分に安心したりするの。ああよかった、涙はまだ出るんだって。で、余計に泣いちゃったりして。旦那もね、同情したんだと思う。結局一緒に連れてってくれて、それでそのまま。」
-西園寺一妃「でも、それでも急に出てかれたら、」
-川口美代子「悪いと思ってる。でもどうしようもなかったの。あの時の私には他に選択肢なんてなかったから。唯一後悔してるのは、ああなる前にお父さんやあんたや琴音にちゃんと言わなかったこと。やりたいことがあるの、だから時間を頂戴って、言わなかったこと。家族なのに、一番思いを伝えるべき相手のはずなのに。ごめんね一妃。」
-西園寺一妃「違う。お母さんが話さなかったんじゃない。私たちが話せなくした。話を聞こうとしなかった。知ろうともしなかったから。ごめん。ごめん。」

「西園寺さんは家事をしない」第11話(最終話) - 川口美代子

家事や育児を背負い込み嫌になり家を出て行ったと思っていた母・美代子と再会した一妃。
一妃の前で美代子が初めて明かした本音です。

誰かのためっていう言葉のせいにして

「楠見くん。誰かのためって、本当に相手のためなのかな。誰かのためっていう言葉のせいにして、本当は向き合わなきゃいけない気持ちを隠してることってあるんじゃないのかな。それじゃだめなんだよ。おかしくなるんだよ。だから言おう、ちゃんと話そう。」

「西園寺さんは家事をしない」第11話(最終話) - 西園寺一妃

ルカにすべてを話すか、ルカのために話さない方がよいか。
楠見と会話をしていた際の、西園寺の言葉です。


そういうの全部入った、好き

「パパの好きは、いい人だなとか、落ち着くなとか、会いたいなとか、ずっと味方でいたいなとか、うん、そういうの全部入った、好き。」

「西園寺さんは家事をしない」第11話(最終話) - 楠見俊直

ルカに、ルカが西園寺さんに対して抱く「好き」とパパが西園寺さんに対して抱く「好き」は同じか、と聞かれ、楠見が答えた言葉です。


一部の地域のその時代にだけ当てはまる小さな当然

「僕らが当然と思ってるものは、一部の地域のその時代にだけ当てはまる小さな当然なのかもしれません。」

「西園寺さんは家事をしない」第11話(最終話) - 楠見俊直

家事や家族というものに対する価値観について西園寺と話している時の、楠見の言葉です。


ただ好きな人と安心して食べて眠って暮らしたい

「名前はもう要らないんじゃないですか。僕たちはただ、好きな人と安心して食べて、眠って、暮らしたい、ただそれだけなんで。」

「西園寺さんは家事をしない」第11話(最終話) - 楠見俊直

自分たちの関係性に「偽○○」のような名前はもう付けずに、いたいように、心地よいかたちでいられるよう、歩み出した西園寺、楠見、ルカ。
三人で新たな地に向かう際に、楠見が言った言葉です。




以上、ドラマ「西園寺さんは家事をしない」の名台詞集でした。


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