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ドラマ【カルテット】名台詞集

2017年1月期 TBS火曜ドラマ「カルテット」より、心に残った台詞をまとめました。

*鑑賞時に書き起こした台詞を記録しているため、表記や文言は脚本と異なる場合があります。恐れ入りますがご了承いただけますようお願いいたします。


●作品情報

公式サイト


●名台詞集

第1話

レモンするってことはさ、不可逆なんだよ

-家森諭高「え、ねねねねねね、君たち何してるのですか?」
-世吹すずめ「からあげ食べるのですが。」
-家森諭高「これ。これ。」
-世吹すずめ「レモン。」
-家森諭高「うん、レモン。」
-別府司「はい。」
-家森諭高「今君たちなんでからあげにレモンしたの?」
-世吹すずめ「なんで?からあげはレモン。」
-家森諭高「人それぞれ。」
-世吹すずめ「ん?」
-家森諭高「人それぞれ。」
-別府司「ん?」
-世吹すずめ「ここにレモン」
-家森諭高「そりゃここにさ、自分たちの皿に取り分けた後に個々にかけるために置いてあるんじゃないか。」
-世吹すずめ「じゃないか」
-家森諭高「からあげにはレモンするよって人とレモンなんかしないよするわけないでしょって人がいるじゃないか。」
-別府司「かけたほうがおいしいですよ。」
-家森諭高「まずカリカリ度が減るよね。」
-別府司「かけたほうが健康にいいですし。」
-家森諭高「からあげ食べるって時点で健康の事はいったん脇においてあるじゃないか。」
-世吹すずめ「かけたほうがおいしいじゃないか。」
-家森諭高「違う違う違うよ、僕が言いたいのは、」
-世吹すずめ「レモンぐらいで怒らなくていいじゃないか。」
-別府司「今後気を付けますから。レモンぐらいで。」
-早乙女真紀「…」
-家森/すずめ/別府「え?」
-早乙女真紀「あ、いえ」
-家森諭高「まきさん今なんて?」
-早乙女真紀「レモンぐらいってことはないと思うんですが」
-家森諭高「まきさんレモンしない派ですか?」
-早乙女真紀「するしないというより、ごめんなさい、今大事なのはそこじゃないと思うんですけど、」
-別府司「何ですか?」
-早乙女真紀「どうしてかける前に聞かなかったんですか?」
-家森諭高「それ。そのこと。からあげにレモンかけたい人がいるのは当然です。だめって言ってるわけじゃないよ。」
-早乙女真紀「"レモンかけますか?"なぜその一言がなかったのかと家森さんは。」
-家森諭高「そのこと。別府くん、からあげは洗える?」
-別府司「洗えません。」
-家森諭高「レモンするってことはさ、不可逆なんだよ。」
-別府司「不可逆」
-家森諭高「二度と元には戻れない。」
-別府「すいません。かけますかって聞けばよかったですね。…違うんですか?」
-家森諭高「レモンするかどうか聞くっていう文化にはさ、」
-世吹すずめ「文化」
-家森諭高「二つの流派があって、」
-別府司「流派」
-家森諭高「わかりますよね?」
-早乙女真紀「わかります。」
-家森諭高「君たちレモンかける時、聞くとして何て聞く?」
-別府司「レモンかけますか?」
-家森諭高「あ、はい。こうなるでしょ?"レモンかけますか?""あ、はい"。かけるの当たり前みたいな空気生まれて全然大丈夫じゃないのに"あ大丈夫です"ってなるでしょ?これ脅迫ですよ?こっち防戦一方です。」
-別府司「どう言えばいいんですか?」
-早乙女真紀「レモン、ありますね。」
-家森諭高「レモン、ありますよ。こう言うの。」
-世吹すずめ「ちょっと意味が分からないじゃないか。」
-家森諭高「君僕のこと馬鹿にしてる?」
-世吹すずめ「馬鹿になんかしてないじゃないか。」
-家森諭高「なんかビオリストは器が小さいみたいな」
-早乙女真紀「家森さん、お気持ちはわかりますが、からあげを見て下さい。冷え始めています。」
-家森諭高「ごめんなさい失礼しました。食べましょう。」

「カルテット」第1話 - 家森諭高

第1話で4人が初めて食卓を囲んだ時の会話です。
カルテットといえば、最も有名なのがこの"からあげレモン"のシーンかもしれません。
この会話が好きすぎて、すべて書き起こしました(笑)


好きなことで生きていける人にはなれなかったんです

「思いやりじゃないですよね?あの人に未来の自分たちを見たからですよね?私たち、アリとキリギリスのキリギリスじゃないですか。音楽で食べていきたいって言うけど、もう答え出てると思うんですよね。私たち、好きなことで生きていける人にはなれなかったんです。仕事に出来なかった人は決めなきゃいけないと思うんです。趣味にするのか、それでもまだ夢にするのか。趣味に出来たアリは幸せだけど、夢にしちゃったキリギリスは泥沼で。ベンジャミンさんは、夢の沼に沈んだキリギリスだったから、嘘つくしかなかった。そしたらこっちだって、奪い取るしかなかったんじゃないですか?」

「カルテット」第1話 - 早乙女真紀

「余命9ヶ月のピアニスト」と肩書を偽り演奏をしながら全国をまわっていたベンジャミン瀧田。
その正体を知る真紀は、彼が演奏をしていたライブレストラン・ノクターンにそのことを告げ、結果的に彼はクビになることに。
彼の代わりに自分たちが演奏出来ることになったという経緯に対してもやついていた他三人と真紀の会話です。


夫婦って別れられる家族なんだと思います

-早乙女真紀「一年前のことなんですけど、本郷に美味しい居酒屋さんがあって、友達の悩み相談で行ったら、たまたま彼が会社の後輩と一緒にいたんです。彼からあげを注文してました。声かけたら照れるかなと思って迷ってたら、その後輩の人が彼に聞いたんです。「レモンかけますか」って。そしたら彼、「いい、俺レモン好きじゃないから」って。でも私、二年間ずーっと彼の食べるからあげにレモンかけてたんですよね。目の前で私、ずっとレモンかけてたのに、彼、二年間一度もそんなこと言わなくて、あれと思って。」
-家森諭高「それは、あれじゃないですか、夫さんの優しさ」
-別府司「ですよね、気遣いっていうか。」
-早乙女真紀「優しさ?気遣いなんですか?要らなかったら?許せなかったです。」
-家森諭高「いや、からあげにレモンぐらいで。」
-早乙女真紀「夫婦じゃなかったんだって思いました。夫婦ってなんなんだろうって思いました。この間駅で別府さん聞きましたよね、夫婦ってなんですかって。夫婦って、別れられる家族、なんだと思います。」

「カルテット」第1話 - 早乙女真紀

真紀が自分の夫のことを話した時の言葉です。


レモンかけちゃったからあげみたいに

「一年前、夫が失踪しました。ちょっとコンビニ行ってる間に夫がいなくなって、もう一年帰って来てません。絶対なんてないんです。人生って、まさかなことが起きるし、起きたことはもう元に戻らないんです。レモンかけちゃったからあげみたいに。」

「カルテット」第1話 - 早乙女真紀

真紀が夫が失踪したことについて初めて三人に話した時の言葉です。


愛してるけど好きじゃない

-早乙女真紀「後輩の人が夫に聞いたんです。奥さんのこと愛してるんですかって。」
-世吹すずめ「はい。夫さん何て?」
-早乙女真紀「「愛してるよ。愛してるけど好きじゃない」って。そういうことなので、私もう帰るとこないんです。」

「カルテット」第1話 - 早乙女真紀

以前偶然居酒屋で遭遇した夫。
真紀にその時に聞こえてしまった、夫と夫の後輩との会話です。



何かが欠けているやつが奏でるから音楽になる

「ベンジャミンさんも前にドーナッツの話してましたよ。音楽っていうのはドーナッツの穴のようなものだ。何かが欠けているやつが奏でるから音楽になるんだよね、って。」

「カルテット」第1話 - 来杉有朱

ノクターンでの初演奏を控える四人にアルバイトの有朱が伝えた、かつてベンジャミンが言っていたという言葉です。


どうして曇ってると天気悪いって言うんですかね

-早乙女真紀「今日天気悪いでしょ?」
-世吹すずめ「うーん。でもどうして曇ってると天気悪いって言うんですかね。良いも悪いも、曇りは曇りですよね。私は青空より曇った空の方が好きです。」

「カルテット」第1話 - 世吹すずめ

家の窓から外を眺めながら、すずめが言った言葉です。



第2話

昼から食べる餃子とビールは人類の到達点

「昼から食べる餃子とビールは、人類の到達点です。」

「カルテット」第2話 - 早乙女真紀

餃子が好きかと別府に聞かれた真紀が答えた時の言葉です。


好きな人には好きって言わずに会いたいって言うでしょ

「行間。好きな人には好きって言わずに会いたいって言うでしょ。会いたい人には会いたいって言わずにごはん行きませんって言うでしょ。別府くん、好きだって言う代わりに、チケット一枚余ってるんだけどさって言ったことない?」

「カルテット」第2話 - 家森諭高

有朱とのLINEに脈が無いと言われた家森が、真紀とすずめに言い返した時の言葉です。


言葉と気持ちは違うの

「言葉と気持ちは違うの。こんなのデートじゃないんだからねっていうのはデートでしょ。絶対怒らないから本当のこと言ってって言って本当のこと言ったらめっちゃ怒られるでしょ。それが行間。連絡しますねっていうのは連絡しないでねって意味でしょ。」

「カルテット」第2話 - 家森諭高

「行間」について、三人に説明した家森の言葉です。


質問に質問で返す時は正解らしいですよ

-世吹すずめ「別府さんってマキさんのこと好きですよね。」
-別府司「え?」
-世吹すずめ「そうですよね?」
-別府司「え、何がですか?」
-世吹すずめ「質問に質問で返す時は正解らしいですよ。」

「カルテット」第2話 - 世吹すずめ

別府とすずめ、二人でコンビニに向かう途中の会話です。


時の流れに身を任せた愛人は

「時の流れに身を任せた愛人は、償うことになりますから。」

「カルテット」第2話 - 早乙女真紀

既婚者に片想いをしていると話した別府に真紀が言った言葉です。


悲しいより悲しいこと

「悲しいより悲しいことってわかりますか?悲しいより悲しいのは、ぬかよろこびです。おかしいなと思ってたんですよ、カルテットが偶然揃うなんて。でもこの四人いいメンバーだな、落ち込んでたから神様が届けてくれたんだなって。嘘だったんだ。」

「カルテット」第2話 - 早乙女真紀

ある日偶然カラオケ店で集まったことから発足したカルテット。
それは別府が仕組んだことであったことを知った真紀が、言った言葉です。


いなくなるのって、いないってことがずっと続くことです

「別府さん、夫はいないって言うけど、いなくなるのって消えることじゃないですよ。いなくなるのって、いないってことがずっと続くことです。いなくなる前よりずっとそばにいるんです。今なら落ちるって思ったんですか?いない人よりも僕を。捨てられた女なめんな。」

「カルテット」第2話 - 早乙女真紀

以前から真紀のことを認識しておりカルテットの出会いも実は仕組んでいたということを打ち明け、真紀に告白をした別府。
それを受けた真紀が別府に言った言葉です。


人を好きな気持ちって勝手にこぼれちゃうもの

-早乙女真紀「すずめちゃんって、別府さんのこと好きなんですか?」
-世吹すずめ「なんでですか?」
-早乙女真紀「わりとこの人はこの人が好きなんだろうなってそういうの見つけるの得意なんです。はっきりしない人ってはっきりしないはっきりした理由があるし、人を好きな気持ちって勝手にこぼれちゃうものじゃない。別府さん、気付いてくれないの?」
-世吹すずめ「勘違いですよ。」

「カルテット」第2話 - 早乙女真紀

すずめと真紀、二人きりになった時の会話です。



第3話

大人は誘惑してください

「告白は子どもがするものですよ。大人は誘惑してください。誘惑はまず、人間を捨てることです。大体三つパターンあって、猫になるか、虎になるか、雨に濡れた犬になるか。」

「カルテット」第3話 - 来杉有朱

告白が苦手だと話すすずめに、有朱が誘惑の方法を伝授した時の言葉です。



昨日ボーダー着てる人と会う時じゃないですか?

-家森諭高「なんでボーダー着るかな。」
-早乙女真紀「ボーダー着ちゃだめなんですか?」
-家森諭高「絶対被るにきまってるじゃない。着る時ほかにも誰か着てる人いるかもなって普通考えません?」
-早乙女真紀「じゃあボーダーは、いつ着ればいいんですか?」
-家森諭高「昨日ボーダー着てる人と会う時じゃないですか?」
-早乙女真紀「ちょっと条件が厳しすぎません?」

「カルテット」第3話 - 家森諭高

ボーダーのトップスが被ってしまった別府と真紀。
慌てて別府が着替えに行った間に、家森が言った言葉です。


泣きながらごはん食べたことある人は、生きていけます

-世吹すずめ「なんか聞きましたか?昔のこととか。」
-早乙女真紀「はい。」
-世吹すずめ「昔父が凄くお世話になってた人がいたんですけど、お金貸してもらったり。たっくさん。ご飯もしょっちゅうご馳走になってた人で、その人がある時大怪我で入院したんです。なのに父はお見舞行かないでうちでテレビ見てたんです。なんで行かないのって聞いたら、病院で風邪とかうつされたくないからって。ひどくないですか?あと、建築の仕事してたんですけど、三十階建てのビルつくって、二十五階まで出来たところで、父がなんか、基礎?の大事なところ手抜きしてたのわかっちゃって、初めからやり直しになったんです。それで潰れた会社とかあったのに、父はその日ラーメン屋さんで、スープがぬるいって言って作り直させたんです。ひどくないですか?あと、母が、…。あ、稲川淳二さんの話より、父の方がずっと怖いですね。」

(注文したかつ丼が二つ運ばれてくる。)

-世吹すずめ「美味しそ~。食べ終わったら病院行きますね。病院。怒られるかな。だめかな。家族だから行かなきゃだめかな。行かなきゃ…。あ、」
-早乙女真紀「(すずめの手を握って) すずめちゃん。軽井沢帰ろう。病院行かなくていいよ。かつ丼食べたら軽井沢帰ろう。いいよいいよ。みんなんとこに帰ろう。」
-世吹すずめ「父親死んだのに行かないって…」
-早乙女真紀「いいの。」
-世吹すずめ「知られたら、カルテットやめなきゃいけないのかなと思って。」
-早乙女真紀「(首を振る)」
-世吹すずめ「こういう人だってバレたら、嫌われちゃうかなって思って。」
-早乙女真紀「(首を振る)」
-世吹すずめ「怖くて。怖かった。みんなと離れたくなかったから。」
-早乙女真紀「(首を振って) 私たち、同じシャンプー使ってるじゃないですか。家族じゃないけど、あそこはすずめちゃんの居場所だと思うんです。髪の毛から同じ匂いして、同じお皿使って同じコップ使って、パンツだってなんだってシャツだってまとめて一緒に洗濯機に放り込んでるじゃないですか。そういうのでもいいじゃないですか。」
-世吹すずめ「(笑って頷き、手を離し、かつ丼を食べる)」
-早乙女真紀「(すずめを見て) 泣きながらごはん食べたことある人は、生きていけます。」

「カルテット」第3話 - 早乙女真紀

父が危篤となり病院のそばまで行ったものの、結局会いにいくことが出来なかったすずめ。
真紀に連れられて行った蕎麦屋での、二人の会話です。


じゃあ、そうだね、ずっと一生、一緒にいてねって。

「私にチェロを教えてくれたおじいさんがいたんです。白い髭が生えたおじいさん。物置きで初めてチェロを見つけて、触ってたらおじいさんが来て、教えてくれました。この楽器はね、1700年代にベネッツィアというところで生まれたんだよ。楽器はね、人の命よりも長いんだ。君よりも年上、私よりも年上なんだって。私びっくりしました。こんなおじいさんより年上で、遠い知らない国から来て、今私のところにいるんだ。おじいさんは私の手に手を添えて、チェロの持ち方を教えてくれました。チェロは私の手には大きくて、なんでか懐かしくて、守られてる気がしました。そうか、あなたは私より長く生きるんだ。じゃあ、そうだね、ずっと一生、一緒にいてねって。約束しました。」

「カルテット」第3話 - 世吹すずめ

蕎麦屋でごはんを食べた後の軽井沢までの帰り道、真紀が運転する車の後部座席で、すずめが話したことです。



第4話

元気があったら人は結婚なんかしないでしょ

「慰めてるうちに結婚しちゃいました。僕も元気無かったからね。元気があったら人は結婚なんかしないでしょ。」

「カルテット」第4話 - 家森諭高

元妻・茶馬子との馴れ初めを三人に語った時の家森の台詞です。


婚姻届けは呪いを叶えるデスノート

「結婚ってこの世の地獄ですよ。妻ってピラニアです。婚姻届けは呪いを叶えるデスノートです。」

「カルテット」第4話 - 家森諭高

結婚して離婚し子供もいるという過去を明かした家森の言葉です。


妻と猫とカブトムシいて

「妻と猫とカブトムシいて話通じる順で言ったら、猫、カブトムシ、妻、だからね。」

「カルテット」第4話 - 家森諭高

元妻・茶馬子との再会前、緊張しているのかとすずめに聞かれ、答えた家森の言葉です。


毎日思ってたからね、子どもに戻りたいって

「僕が入院した時にね、茶馬子は来なくて、息子が一人で来てくれたの。その時息子言うんだよ、早く大人になりたいって。僕は当時毎日思ってたからね、子どもに戻りたいって。ああ、こんな父親だめだ。そう思って、ハンコ押しました。」

「カルテット」第4話 - 家森諭高

家森がすずめに元妻との離婚の経緯について話した時の言葉です。


いつ離婚終わるの?

「あのさパパ、いつ離婚終わるの?大体何月くらい?」

「カルテット」第4話 - 大橋光大

家森が茶馬子から奪うように誘拐して一晩を共に過ごすことになった息子・光大に、眠る直前に言われた言葉です。


子を鎹にした時が夫婦の終わる時や

「あほ。子を鎹にした時が夫婦の終わる時や。もう遅いねん。あんたはな、絶対言うたらあかんこと言うてん。あーあ、あの時宝くじ引き換えておけば今頃、って。今頃何?そこに私はおらんかったやろ?光大は?おらんかったやろ?妻ってな、夫にな、もし結婚してなかったらって思い浮かべられることほど悲しいことないよ。残念やったね、六千万。」

「カルテット」第4話 - 大橋茶馬子

諭高と再会した茶馬子が、苛立ちながら諭高に言った言葉です。


愛しくて愛しくて虚しくなります

「あなたといるとふたつの気持ちが混ざります。楽しいは切ない、嬉しいは寂しい、優しいは冷たい、愛しいは虚しい。愛しくて愛しくて、虚しくなります。語りかけても、触っても、そこには何も無い。じゃあ僕は一体何からあなたを奪えばいいんですか。」

「カルテット」第4話 - 別府司

真紀の自宅にて、夫をいつまでも待ち続ける真紀に、別府が言った言葉です。


第5話

みんな嘘つきでしょ?

「みんな嘘つきでしょ?この世で一番の内緒話って、正義はたいてい負けるってことでしょ?夢はたいてい叶わない。努力はたいてい報われないし、愛はたいてい消えるってことでしょ?そんな耳触りのいいこと口にしてる人って、現実から目背けてるだけじゃないですか。だって、夫婦に恋愛感情なんてあるわけないでしょ。そこ白黒はっきりさせちゃだめですよ。したら裏返るもん、オセロみたいに。大好き大好き大好き大好き大好き大好き殺したいって。へ?違います?夫婦に、恋愛持ち込むから夫婦間に殺人事件起きるんじゃないですか。」

「カルテット」第5話 - 来杉有朱

有朱がマキに夫のことを聞き出そうとした際に言った言葉です。


第6話

気付いた時には無くなっていたから

「喧嘩はしてません。気付いた時には無くなっていたから。彼の、私への恋愛感情。」

「カルテット」第6話 - 早乙女真紀

夫・幹生を殺したのではないかと真紀のことを疑う幹生の母・鏡子に、何があったのかと聞かれた真紀が言った言葉です。


恋をしてる頃は特別な人だって思えたけど

-早乙女真紀「一緒にいるうちに、無理しないでいられる関係になって、嘘もない、隠し事もない、素直な自分でいられて。私、家族を手に入れたんだって思えたの。」

-巻幹生「一緒にいてわかってきたのは、当たり前だけど、ああ彼女も普通の人だったんだなって。恋をしてる頃は特別な人だって思えたけど、最初の頃のどこか秘密めいた感じの彼女はもうどこにもいなくて。」

「カルテット」第6話 - 早乙女真紀/巻幹生

結婚してから少しずつすれ違っていった真紀と幹生、二人のすれ違うモノローグです。


恋に落ちて結婚したんだから頑張らなきゃって

「こんなんじゃだめだ。この子は俺の妻だし、恋に落ちて結婚したんだから頑張らなきゃって。彼女が生活してる場所は狭いから話題はたいていテレビの話で。でも俺が聞いてあげなきゃって。」

「カルテット」第6話 - 巻幹生

結婚前と後とで真紀への気持ちが変わり、それでも夫婦を続けようと葛藤していた幹生のモノローグです。


なんで一日に三回もご飯食べるのって言われたことないでしょ?

「あんないい妻がいて文句言ってたら怒られますよ。優しそうで、品があって、完璧な、一億点の妻じゃないですか?寝てて掃除機で顔吸われたことないでしょ?なんで一日に三回もご飯食べるのって言われたことないでしょ?」

「カルテット」第6話 - 家森諭高

偶然病室で真紀の夫・幹生と隣になった家森が、幹生に言った言葉です。


気が付いたら彼が家族じゃなくて片想いの相手になってて

-早乙女真紀「私は、家族が欲しくて結婚して、気が付いたら彼が家族じゃなくて片想いの相手になってて。なんでこんなことになったんだろう。ちゃんと話そうって。」

-巻幹生「結婚しても、恋人のように想っていたくて。彼女は恋人じゃなくて家族の一人になってて。欲しかったものが、お互い逆さになってて。でもこんなんじゃだめだ、ちゃんと話そうって。」

「カルテット」第6話 - 早乙女真紀/巻幹生

真紀と幹生。すれ違う二人のモノローグです。
結局二人は話をすることが出来ず、涙を隠そうと真紀が家を少しの間出た隙に、幹生は家を出て行きました。



第7話

欠点で繋がってるの

「みんな面白い。みんなの面白いところを、みんなで面白がって。欠点で繋がってるの。だめだねえ、だめだねえって言い合ってて。」

「カルテット」第7話 - 早乙女真紀

夫・幹生と東京の自宅に戻った真紀が、カルテットの仲間たちのことを語ったときの言葉です。


幸せになってほしいって思ってる

-巻幹生「真紀ちゃんのこと、ずっと考えてた。忘れたことない。二年間夫婦だったし、ここで一緒に暮らして、楽しかった。いい思い出いっぱいある。本当に大事に思ってた。いつも、今も、大事に思ってる。だから、幸せに…幸せになってほしいって思ってる。感謝してる。ありがとう。」
-早乙女真紀「こちらこそ、ありがとう。結婚して二年、三年間、ずっと幸せだったよ。好きだったよ。」

「カルテット」第7話 - 早乙女真紀/巻幹生

この会話を交わした二人は、最後におでんを一緒に食べ、結婚指輪を外し、離婚届を提出しに行きました。
その足で幹生は警察へ出頭。
真紀は最後に幹生と握手をし、警察署へ入って行く幹生を見送りました。


よくわかんなくて、楽しかったの

「結婚する前に彼がくれた詩集。私にはちょっとよくわかんなかったの。彼が教えてくれる映画もね、どれも面白くなかった。こんな面白くないもの面白いって言うなんて、面白い人だなって。よくわかんなくて、楽しかったの。」

「カルテット」第7話 - 早乙女真紀

幹生から以前もらった詩集を手に、真紀がすずめに話したことです。
真紀はその詩集を暖炉に投げ入れ、二人はリビングで演奏をしました。



第8話

へえを生まないで

「人の夢の話聞いてもへえ~としか答えられないでしょ。へえからは何も生まれませんよ。へえを生まないで。」

「カルテット」第8話 - 家森諭高

魚が釣れず何か面白い話をしようとなり、見た夢の話を始めた真紀・別府・すずめに、家森が言った言葉です。


好きだってこと忘れるくらいいつも好き

「はい。好きだってこと忘れるくらいいつも好きです。」

「カルテット」第8話 - 世吹すずめ

別荘で暮らし始めた頃、いつも飲んでいるコーヒー牛乳を好きなのかと別府に聞かれたすずめが言った言葉です。


人を査定しに来たの?

「人を査定しに来たの?どういう資格で?」

「カルテット」第8話 - 別府司

別荘の査定にやってきた弟にカルテットの仲間をダメ人間だと言われた司が、静かに怒りながら言った言葉です。


エプロンかけてくれるの

-世吹すずめ「私の好きな人には好きな人がいて、その好きな人も私は好きな人で、うまくいくといいなって。」
-根本「え、君の好きはどこ行くの?」
-世吹すずめ「ああ。」
-根本「置き場所に困らないのかね?」
-世吹すずめ「私の好きは、そのへんにごろごろしてるっていうか。」
-根本「そのへんにごろごろ?」
-世吹すずめ「寝っ転がってて。で、ちょっと、ちょっとだけ頑張る時ってあるでしょ?住所を真っ直ぐ書かなきゃいけない時とか、エスカレーターの下りに乗る時とか、バスを乗り間違えないようにする時とか。」
-根本「あの、卵パックをカゴに入れる時とか。」
-世吹すずめ「白い服着てナポリタン食べる時。そういうね、時にね、その人がいつも、ちょっと、いるの。いて、エプロンかけてくれるの。そうしたら、ちょっと頑張れる。そういう、好きだってことを忘れるくらいの、好き。変かな?」
-根本「眩しいね。」

「カルテット」第8話 - 世吹すずめ

アルバイトを始めた不動産屋の社長・根本に、好きな人について話をした時のすずめの言葉です。
すずめは、真紀と別府がうまくいくように、あれこれと画策します。


片想いって一人で見る夢でしょ?

「夢の話でしょ?片想いって一人で見る夢でしょ?すずめちゃんがここを出たいのはさ、真紀さんを見てる別府くんを見てるのが辛いからじゃないの?両想いは現実。片想いは非現実。そこには深い川が。」

「カルテット」第8話 - 家森諭高

自分の気持ちをごまかしながら真紀と別府をアシストしようとするすずめに、家森が言った言葉です。


ひとりひとり、ちょうどいい場所ってあるんだと思います

-早乙女真紀「ずっとここでいいかなって気がします。それじゃ向上心なさすぎるかな。」
-別府司「みんながみんな向上心持つ必要ないと思います。みんながみんなお金持ち目指してるわけじゃないし、みんながみんな競争してるわけじゃないし。ひとりひとり、ちょうどいい場所ってあるんだと思います。」

「カルテット」第8話 - 別府司

演奏会を鑑賞した帰り、ノクターンで食事をしていた時の二人の会話です。


行かなかった旅行も思い出になるじゃないですか

「いいんです私には片想いでちょうど。行った旅行も思い出になるけど、行かなかった旅行も思い出になるじゃないですか。」

「カルテット」第8話 - 世吹すずめ

すずめのアシストで別府と真紀が二人で出かけた日、家森に片想いのことを言われたすずめが言った言葉です。


ことにして、みんな生きてんの

-家森諭高「興味のない人からの告白って夢の話と同じでしょ?へえ~でしょ?別府くんに告白されても真紀さん困ると思うよ?S・A・Jの三段活用になりますよ?」
-世吹すずめ「S・A・J、何ですか?」
-家森諭高「好きじゃない人から告白された時はどうする?告白して玉砕しちゃった時はどうする?君ちょっと告白して。」
-世吹すずめ「え?」
-家森諭高「して告白。」
-世吹すずめ「好きだねそういうの…。好きです。」
-家森諭高「…。」
-世吹すずめ「ん?」
-家森諭高「…ありがとう。こう言うしかないでしょ?興味ない人に告白されても。」
-世吹すずめ「返事になってないですよね?」
-家森諭高「返事したらだめだもん。へえ~って言ったら傷つけちゃうでしょ。好きですには、ありがとう。」
-世吹すずめ「それがS・A。Jは?」
-家森諭高「好きです。」
-世吹すずめ「ありがとう。」
-家森諭高「ああ…冗談です。」
-世吹すずめ「へ?」
-家森諭高「冗談です。これ。このJでSは無かったことになるから。」
-世吹すずめ「なかったことになるかな?」
-家森諭高「ことにして、みんな生きてんの。」

「カルテット」第8話 - 家森諭高

別府に片想いするすずめと、すずめに片想いする家森。
二人の会話です。


二人で出会ってたらまた違ってたかもしれないけど

「二人で出会ってたらまた違ってたかもしれないけど、私たちは、四人で出会ったじゃないですか。このままみんなと一緒にいたいんです。死ぬなら今かなってくらい、今が好きです。」

「カルテット」第8話 - 早乙女真紀

別府から告白された時の真紀の言葉です。


第9話

僕は皆さんのちゃんとしてないところが好きなんです

「ちゃんとした結果が僕です。ちゃんと練習しようよ。ちゃんと楽譜見ようよ。こどもバイオリン教室の頃から僕、周りの子たちに言ってたんです。その頃ちゃんとしてなかった子たちは今、世界中で活躍してます。ちゃんとしようばっかり言ってた僕は今…。飢え死に上等、孤独死上等じゃないですか。僕たちの名前は、カルテットドーナッツホールですよ?穴がなかったらドーナッツじゃありません。僕は皆さんのちゃんとしてないところが好きなんです。たとえ世界中から責められたとしても、僕は全力でみんなを甘やかしますから。」

「カルテット」第9話 - 別府司

別荘を売らなければならないかもしれないと別府から聞いた三人が、そろそろちゃんとしなきゃと就職などを考えた時、別府が三人に向かって言った言葉です。


咲いても咲かなくても花は花

-早乙女真紀「咲いても咲かなくても花は花ですよ。私の考えたことわざです。」
-世吹すずめ「起きても、寝てても、生きてる。」
-別府司「辛くても、苦しくても、心。」

「カルテット」第9話 - 早乙女真紀

四人で食卓を囲みながらの会話です。
別府さんの言葉の後だけ、一瞬静まるドーナッツホールでした。


人を好きになるって勝手にこぼれるものでしょ?

-早乙女真紀「私昔、悪いことしたから、それが今日返ってきたんです。ごめんなさい。私、早乙女真紀じゃないです。嘘ついてたんです。私、嘘だったんです。本名は別です。別にあります。十四年前、戸籍を買いました。戸籍買って逃げて、東京行きました。それからずっと早乙女です。ニセ早乙女真紀です。なりすましてました。幸い、幸いずっとばれなくて、調子乗って、結婚しました。名前もらって、しれっとして、ずーっと騙してました。皆さんのことも騙しました。カルテットなんか始めちゃって、仲良くしたふりして、私嘘だったんですよ。見つかったので、明日の演奏終わったら、警察行ってきます。もうおしまいです。お世話になりましたね。本当の私は、私は…、私は、」
-世吹すずめ「真紀さん。もういい。」
-早乙女真紀「本当の私は、私、」
-世吹すずめ「もう。いいいいいいいい。もういいよ。もうなんにも言わなくていい。真紀さんが昔誰だったかとか、なんにも、私たちが知ってるのは、この、この真紀さんで、他のとか、」
-早乙女真紀「みんなに嘘」
-世吹すずめ「どうでもいい。すっごくどうでもいい。」
-早乙女真紀「みんなを裏切って」
-世吹すずめ「裏切ってないよ。人を好きになることって絶対裏切らないから。知ってるよ?真紀さんがみんなのこと好きなことくらい。絶対それは、嘘のはずないよ。だってこぼれてたもん。人を好きになるって勝手にこぼれるものでしょ?こぼれたものが嘘なわけないよ。過去とか、そういうのなくても、音楽やれたし。道で演奏したら楽しかったでしょ?真紀さんは奏者でしょ?音楽は戻らないよ。前に進むだけだよ。一緒。心が動いたら、前に進む。好きになった時、人って過去から、前に進む。私は、真紀さんが好き。今、信じてほしいか、信じてほしくないか、それだけ言って。」
-早乙女真紀「信じてほしい。」
-世吹すずめ「それ。」

「カルテット」第9話 - 世吹すずめ

真紀の過去が明らかになり、任意同行のため別荘までやってきた警察。
明日出頭すると決めた真紀が自分のことを打ち明けようとした時の会話です。


僕はね、もう、押しません

「二種類ね、いるんだよね。人生やり直すスイッチがあったら、押す人間と、押さない人間。僕はね、もう、押しません。ねえ、なんで押さないと思う?みんなと出会ったから。ね。ね。」

「カルテット」第9話 - 家森諭高

おもちゃで遊ぶ真紀とすずめのそばで、別府と話していた時の家森の言葉です。
真紀が警察へ行く前日の夜、4人で過ごす、最後の夜になるかもしれない夜のことでした。


第10話(最終話)

夢が終わるタイミング

「一年前にもこんな風にして話してたじゃないですか。好きなことを趣味にするのか夢にするのか。趣味に出来たら幸せだけど、夢にしたら泥沼で。ちょうどね今その時が来たんだと思います。夢が終わるタイミング。音楽を趣味にするタイミングが向こうから来たんです。」

「カルテット」第10話(最終話) - 家森諭高

久しぶりに集結したカルテットドーナッツホール。
別荘にて一年ぶりに演奏を始めようとした時の会話の中での、家森の言葉です。


夢見て損することはなかったなって

「僕は、この一年無駄じゃなかったなって思います。夢は必ず叶うわけじゃないし、諦めなければ叶うわけでもないし。だけど、夢見て損することはなかったなって、ひとつもなかったんじゃないかなって思います。」

「カルテット」第10話(最終話) - 別府司

四人で話し、夢を趣味にするタイミングを前に、別府が言った言葉です。


なぜ続けるんですか?なぜ辞めないんですか?

「はじめまして。私は去年の冬、カルテットドーナッツホールの演奏を聴いた者です。率直に申し上げ、ひどいステージだと思いました。バランスが取れてない。ボーイングが合ってない。選曲に一貫性がない。というより、一言で言って、皆さんには奏者として才能がないと思いました。世の中に優れた音楽が生まれる過程で出来た余計な物。皆さんの音楽は、煙突から出た煙のようなものです。価値もない。意味もない。必要ない。記憶にも残らない。私は不思議に思いました。この人たち煙のくせに何のためにやってるんだろう。早く辞めてしまえばいいのに。私は五年前に奏者を辞めました。自分が煙であることにいち早く気付いたからです。自分のしてることの愚かさに気付き、すっぱりと辞めました。正しい選択でした。本日またお店を訪ねたのは、皆さんに直接お聞きしたかったからです。どうして辞めないんですか?煙の分際で続けることに一体何の意味があるんだろう。この疑問は、この一年間ずっと私の頭から離れません。教えてください。価値はあると思いますか?意味はあると思いますか?将来があると思いますか?なぜ続けるんですか?なぜ辞めないんですか?なぜ?教えてください。お願いします。」

「カルテット」第10話(最終話) - 手紙より

カルテットのメンバー宛てに届いた手紙の文章です。
最後のコンサートに向けて準備する四人の映像とともに、すずめのモノローグで読み上げられました。


人生、ちょろかった!

「人生、ちょろかった!あはははははは。」

「カルテット」第10話(最終話) - 早乙女真紀

カルテット最後の演奏会会場にやってきた有朱。
ゴージャスなドレスに身を包み、外国人の恋人を連れて高級車から降りてきた際に遭遇した谷村夫妻に、笑いながら言い放った言葉です。


センキュー、パセリ。

-家森諭高「ねえねえねえねえ君たち。」
-別府司「小皿に絞りましたよ。」
-世吹すずめ「本体にはかけてません。」
-家森諭高「違う違う違う違う。見て。見て。こい、こい何だろ?」
-世吹すずめ「パセリ。」
-家森諭高「そうパセリ。」
-世吹すずめ「うん。」
-別府司「パセリがどうかしました?」
-家森諭高「あるよねパセリ。」
-別府司「あんまり好きじゃないんですよね。」
-世吹すずめ「からあげ食べたいから。」
-別府司「諭高さん、パセリくらいで…。」
-早乙女真紀「パセリぐらいってことは…。」
-別府/すずめ「え?」
-早乙女真紀「家森さんが今言ってるのは好き嫌いのことじゃないと思うんです。家森さんが言ってるのは、パセリ見ましたかと。パセリ、確認しましたか?」
-家森諭高「パセリがある時とない時、ある、ない、ある、ない、ある、ない、どう?寂しいでしょ?ないと殺風景でしょこの子たち言ってるよね?ここにいるよって。」
-世吹すずめ「どうすればよかったんですか?」
-家森諭高「心で言うの。」
-早乙女真紀「センキュー、パセリ。」
-家森諭高「センキュー、パセリ。」
-別府/すずめ「…。」
-家森諭高「食べても、食べなくてもいいの。ここにパセリがいることを忘れちゃわないで。」
-世吹すずめ「あ。」
-別府司「あ。」
-世吹すずめ「パセリ、ありますね。」
-別府「パセリ、綺麗ですね。」
-別府/すずめ「センキュー、パセリ。」

「カルテット」第10話(最終話) - 早乙女真紀、家森諭高、別府司、世吹すずめ

コンサートを終えた後、次の演奏会の話をしながらからげを囲む食卓。
パセリをよける別府とすずめを見て家森がまたごちゃごちゃと言い出した時の会話です。
最後、すずめと別府はからあげに大量のレモンを絞り、家森が怒り、四人で笑い合いました。

カルテット宛てに届いた手紙。
煙のような分際の四人。
社会からこぼれてしまった四人。
キリギリスの四人。
四人の存在、手放しきれない夢の存在が、パセリなのかもしれません。
センキュー、パセリ。
パセリを見る度に、からあげを食べる度に、この四人は今頃どうしているのかなと、想いを馳せてしまいます。




以上、ドラマ「カルテット」の名台詞集でした。

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