「18歳の私」が休職中の私を支えている
高校3年生18歳の大学受験は失敗に終わり、1校も合格することなく浪人が決定しました。滑り止めを受けていなかったとはいえ、全落ちでした。
公立の進学校だった母校は15年ほど前でも「4年制高校」と言われるような学校でした。男子は半分〜1/3、女子は1/3〜1/4は浪人するため浪人することが特別珍しい環境ではありませんでした。
それでも浪人というのは18歳の少女にとっては初めての大きな挫折です。全落ちし、どこにも自分の所属がないという状態が世界から必要とされていない気すらしました。
そんな状態でも勉強しなければどうにもなりません。予備校に通い1年間朝から晩まで必死に勉強しました。とにかく不安で不安で仕方なかったので、その不安をバネにどんなに辛くても毎日勉強を続けました。あまりにも辛くて後半はほとんど毎晩こっそり泣いていました。
予備校の授業で印象的だった講師の方の言葉があります。それは「浪人は人生の中で5本の指に入る辛い経験だった」というものです。おそらく講師の方は「それくらい大変なことに挑戦しているから頑張って」という趣旨で発言されていたのですが、不安で不安で仕方がなかった私は「人生ってこれからもこのレベルの辛いことが少なくとも5つはあるってこと?」と絶望しました。
そんな不安な日々を1年間過ごし、第一志望ではないものの、自分の勉強したいことができる一応有名な大学に入学することができました。でも受験が終わったことよりも、これだけ勉強しても第一志望には届かなかったことが悔しかったのを覚えています。結局、入学するとそれなりに大学を楽しんで充実した4年間でした。
さて、その後の人生で浪人より辛かったことはあるかと考えると今のところありません。どんなに仕事が忙しくても、人から嫌がらせをされても、息子の夜泣きで眠れなくても、子育てと仕事の両立が大変すぎて休職しても、浪人に比べたらマシだなという結論になります。私にとって浪人より辛いことは、家族に何かあったりすることだろうと思っています。
公務員を辞めたり、休職してしまったり、王道から外れてしまうことが続いています。
もちろんその時々の辛さはありますが、浪人時代を思い出すと「あれだけ辛くてもなんとかなったしきっとこの後頑張れる」という根拠のない自信が出てきます。今もまさにその状態で、体調が戻ったら(無茶はダメだけど)また頑張れると思い込んでいます。
浪人したその当時は人生ってこんなに辛いのかと絶望しましたが、絶望の中で頑張った経験がこうやって人生のいろんな場面で活かされるとは思ってもいませんでした。
浪人は金銭的な負担も大きいし、浪人したからといって偏差値を上げるのは相当大変なのでもちろんおすすめはしません。現役で大学に進学する方が絶対にいいです。でも人生ずっと上手くいくことはありません。私は18歳でそれに気づいて経験してある意味幸運だったかもしれません。
これからも人生は試練の連続だと思います。少なくとも仕事と子育てという最難関の問題がこれから数年〜20年近く続くのです。壁にぶつかるたびに浪人を思い出すと思います。
18歳のあなたが頑張ったから、上手くいかないながらも今も頑張れているよ。ありがとう。