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わたしって左翼ですか?

左翼ってなに?

先日、知人男性から「君は左翼っぽい」と言われた。

詳細は控えるが、「左翼者」の人間の愚痴をこぼしたのが始まりであった。

愚痴に同情してもらえるのかと思っていたら、特大ブーメランで返ってきた。

日常的に“右翼”“左翼”を意識したことがなかったわたしはあまりピンとこなかったが、
イメージする“極端な人たち”に自分がそれっぽいと言われるのは心外だった。

その男性はご丁寧にも左翼がどういうことか説明してくれた。

左派とも言われるそれは
より平等な社会を目指すための社会変革を支持する層”
という政治的思想、またはその団体や人物である。

従来からの伝統や習慣に基づいた考え方を維持する「保守」とは対立関係にある。

例えば、
従来日本の女性には参政権もなく
外で働くことの選択肢があまりなかった時代に
女性の権利を訴えて社会を変革した平塚雷鳥は歴とした左翼と言えるだろう。


今でも女性が社会での差別をなくそうとするフェミニズム(フェミニスト)は左翼とされる。

それらを左翼と呼ぶのであれば、男尊女卑思想を保守と言う。

またかつての女性のように、
社会的に弱い立場である障がい者・高齢者・貧困者層などの
セーフティネットを必要とする人の支援者も同じように区別される。

それらは定義に即していて分かりやすい例だが、
与党の進める改憲を「戦争」と曲解し「戦争反対」と声高に掲げたり、
コロナウィルスのワクチンを政府や医薬品メーカーの利益のため、
弱者を死に追いやるワクチンとして高齢者数を減らしたい政府の陰謀だという主張なども、
主立って政治を動かしている与党に対立する
という意味で左翼と呼ばれたりするようだ。

俗にいう左翼

これらを左翼と呼ぶには
もうワンクッション説明が必要になるだろうか。

ここからは私なりに左翼と呼ばれる人々について深堀りしていこうと思う。

日本の経済は資本主義として、
自由競争により個人や企業などが利益を追求し、
利益を出すために必要な工場・機械・土地などの生産手段を自らの物として所有できる。

とどのつまり、富を得るものはどんどん得ることができ、そうでないものは搾取され続ける

資本主義のデメリットは貧富の差を生むことだと言われている。

一方で語られるのが社会主義である。

資本主義経済の弊害が明らかになってから生まれた社会主義は、
利益の追求をやめて、生産手段を国や協同組合など公の機関が所有する在り方である。

つまるところ経営者と労働者の階級をなくそうとする動きである。

社会主義のデメリットは、努力しても賃金が上がらないなど労働意欲の減退や経済の停滞が指摘される。

与党第一党である「自民党」は、
“「成長と賃金の好循環」に向けた総合経済政策“を公約に掲げている。

一方、野党で代表的な政党である「共産党」は、
“社会主義や共産主義の社会を。日本共産党は本気でめざしています。”
とホームページに掲げ、

さらに福島みずほ氏の率いる「社民党」は「平和・自由・平等・共生」を理念に掲げている。

個人や団体の利益を追求していき貧富の差が生じることをやむなしとするのか、
平等を重んじ経済の停滞もやむなしとするのか
、と言う点でどちらが左翼なのか保守なのかは歴然である。

左翼は悪いことなのか

そこで一般的に左翼と呼ばれるには2種類にわかれると考えた。

もちろんケースによっては2種類を総称していることもあるだろう。

一つは、その意味通り平等思想の強い個人や団体。
前述の平塚雷鳥は、現代社会にも多大な影響を残し、私たち女性はその恩恵を享受している。

もう一つは、その平等思想の延長・派生で、与党の反発から攻撃的になったり、それらの攻撃的な姿を見て洗脳されるような人々だ。

平等や平和というのは、非常にわかりやすい。

学校教育の道徳の授業において平等や平和が良いと教わったことはあれど、その副反応を教えてはくれたことはあっただろうか。

わかりやすいものに飛びついているだけの人間
どうやら後者の意味合いの左翼と言われるようだ。

例えば…

武器を備えることは平和を乱すのか、守るのか、という議論がある。

外交の仕事は武器のことだけではない、他国との関係調整も含まれる。

やれることをやった上で、それでも万が一のとき、丸腰でない方がいいのではないか、と考えることはある程度自然なことであると思う。

しかし、「武器」と聞いただけでアレルギーのように“戦争反対”と大騒ぎになるその現実が「左翼」と揶揄される所以であると考えるのだ。

知人の説明はこう続けられる。

「左翼っていうのは他責思考なんですよ。社会が悪い、環境が悪い、と考えてしまう。

それは、お花畑の頭にもつながるし、プライドが高くて自己中心的であることにも繋がります。
そして左翼の人は左翼の人しか関わらないので非常に視野が狭い。」

まさに、言葉のアレルギーだけで騒ぎにする人間はお花畑だし、視野が狭い。

しかし、同じような人としか関わらないのは単に平等思想の強い個人や団体にも言える。

他に左翼評をネットで検索してみると
作家の百田尚樹氏が
左翼の人は論理的思考が出来ないんですよ。
左翼の人は本が読めないんです。」

とまで言い放ち、実業家のホリエモンこと堀江貴文氏と笑っている。

確かに、資本主義を享受しているこの二人が左翼を好きなわけがないのだが。

これが自分に向けた言葉だと思うとあまりに惨めになる。
しかし、「なるほど。自分にその側面は確かにある。」とも腑に落ちる。

なぜ“わたし”が左翼と言われたのか

わたしは正義感が強い人間だと自己評価を下しているが、それが強みでもあり、弱みでもあると感じている。

切符の購入に困った高齢者がいれば声をかけては気持ちよくなっているし、
先日買い物に困っている高齢者に声をかけ、赤ちゃんを抱えながら30分ほど手助けした結果お礼にお金を渡された出来事もあった。

そんな性分から大学を卒業して介護業界に入り、
これまで気にもしていなかった社会保障費のニュースなどが気になるようになった。

今日本において税金が足りないというのは自明であるが、
そうすると高齢者の負担をもっと増やそう(高齢者の補助を減らそう)という動きが当然出てくる。

介護業界に身を置いていると周りに要介護者の負担を多くすることに怒っている人がたくさんいて、
業界で偉い人も「政治は介護をわかっていない」と怒っていた。
「怒るのが正しい反応なのか」と思ったことを覚えている。

高齢者に寄り添い、味方になる良い人が介護職で、怒るのが当然と思わないほどに、その思考が血肉になっていくようだった。

今思えば偉い人は自らの稼ぎが減ることを高齢者に寄り添うことで大義名分としていたのかもしれないが。

社会保障費はもちろん高齢者のためだけの税金ではない、
子どもは、障がいを持つ人は、わたしたちは、
ほうっておいて高齢者のためにどうぞ使ってください
と言っているのと同義だとは当時気が付いていなかった。

・他責思考
・お花畑
・視野が狭い
・論理的思考ができない

左翼的特徴に全部あてはまっているではないか。

このような人間であることはまったく本望ではない。
自分の立ち位置を客観的に見る訓練をしなければ。

ショックを受けつつ、
一つまた自分の無自覚さに自覚的になれたことに喜ぼう・・・(白目)


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