昆布が温室効果ガス削減に効果的なので、養殖する予定です(2)
前回の記事では、養殖をするに至ったいきさつをお話ししました。
今回の記事では「昆布ってこんなに効率的に二酸化炭素を減らすんだよ」と言うテーマで話したいと思います。
育つのが早い、手間がかからない
コンブがCo2削減に効果的な理由は、育つのが早い、そして海中に入れたら勝手に育ってくれるので手間がかかりません。
これが最初の「タネ」の状態です。
4ヶ月後にはこのサイズになります!でかい!!
実際どれくらいの二酸化炭素を吸収できるか
昆布の二酸化炭素の吸収量を測った論文「Algae」によると
藻場は1エーカ(4000㎡)あたり、一日2.7トンの二酸化炭素を吸収する、と書かれています。1エーカ(4000㎡)は約63m x63mです。思ったよりも小さい範囲で、たくさんの二酸化炭素を吸収することが分かります。
私の読んだ文献にも差がありますが、コンブは木の5倍〜50倍の二酸化炭素を吸収します(文献によるんですよ。とってもばらつきがあります)
育つのが早く、夜、酸素を吸い二酸化炭素を出す木と違い、吸収のみを行うコンブ。そして日本の周りには海がたくさんあります。
JCCCAのサイトによると、日本は世界の3.2%の二酸化炭素を排出していて、一人当たり8.5トンものの二酸化炭素を排出しています。これが3トン以内に収まると気候変動に歯止めがかかると言われています。
さっきの1エーカで一日2.7トンの減少ができるので、3日もあれば日本人1人分の二酸化炭素を吸収できる、そんなすごいコンブなのです。
コンブってこんなことにも有効です。
1:牛の餌に1−2%混ぜるとメタンガスが8割減る。
牛のオナラやゲップが温暖化や気候変動の原因になってる、って話題聞いたことありますか?あれは家畜のオナラやゲップに「メタンガス」と言う温室効果ガスが混ざっていて、二酸化炭素よりも多く暖かい空気を溜め込んでしまう性質があります。
気候変動の大敵のメタンガスを、餌にコンブを混ぜることで8割削減できるって知ってましたか!すごいですよね。
コンブは食べる他にも、肥料としても使えます。
2:コンブや藻場が豊かになることで海が綺麗になる。
藻場の近くには魚や貝が生息します。コンブを育てたらそれにより海が綺麗になったという実例も存在します。
3:コンブがそのうちエネルギー源になるかもしれない
色々な企業でコンブや藻をエネルギーに変えれるかの研究がされています。
ドイツのハンブルグでは建物の窓に、藻を入れた水が入っていて、そのエネルギーで建物の電気をまかなっているそうです。この建物に住む住人は電気代が今のところはタダだといいます。
調べれば調べるほど、コンブってすごいなぁ、と思います!