あなたにとって、文化って何ですか?
とある地方の県庁文化振興課の担当者達とイベントの打合せに参加した。タイトルの「あなたにとって、文化って何?」のシンポジウムを進める際、どのような進行、ゲストは誰にするのか、準備物、PRについて話し合っていた。
司会進行役の女性職員田村課長補佐が、遅い昼休憩を参加者に告げた。すると、参加していた職員男女数名が、物凄い勢いで部屋を出ていく。
唖然と見ていた私の隣の席に座る田村課長補佐が「喫煙者達ですよ。今年から、県庁施設内は全面禁煙。県庁職員は、勤務時間中は喫煙禁止となってしまったので、喫煙者が唯一、喫煙できるのがお昼休みだけなんですよ」
「携帯灰皿でも駄目なんですか?」
「駄目です。電子タバコも駄目です。県庁施設から1㎞離れた喫煙できる場所で吸う事になっています」
窓の外は、雨が降っていた。
「今日みたいな雨の日もですか?」
「勿論です。雨の日も風の日も雪の日もです。面白い事をおっしゃいますね。どうぞ、お弁当とお茶です。私も隣でよろしいですか。パーティションしてるから大丈夫ですよね」
テーブルには、透明樹脂製のパーティションで仕切られていた。
「ありがとうございます。私も7年前までは、喫煙してましてね・・・。喫煙所を探し求めて、吸ってた方ですので、吸いたい気持ちが解ります。こういう会議が続くと、余計吸いたくなるんですよね」
「辞めたきっかけは、何だったんですか? ご家族のクレームとかですか?」
「いえ、会社の総務部長から呼び出されて、『誰とは言えないが、一緒に働いている同僚達が「タバコの臭いが強烈すぎる。話もしたくない。やめなければ、職場移動を求める」といった猛烈なクレームが来てる』と告げられ、禁煙治療を薦められました」
「禁煙治療って、腕になんか絆創膏みたいなものを貼り付けるものですよね?」
「それもありますが・・・。飲み薬でやりました」
「効きますか?」
「はい。効きました。タバコを2箱半吸ってたので・・・。大丈夫かなと思ったんですが・・・」
「1日で2箱半も吸ってたんですか?」
「飲みに行ったら、3箱にはなってましたよ」
「それで、禁煙治療に行って・・・。やめれた・・・。旦那に話してみようかなぁ・・・」
「ビールが滅茶苦茶、うまいですよ」
「そうなんですか?」
「Xジャパンも歌えるようになりますよ」
「えええっ! 歌えるんですか?」
「標準キーで歌えます」
「あれ? これって・・・文化ですよね」
「えっ、そう言われると・・・。どこでもかしこでも喫煙自由な時代から・・・。禁煙を促進している文化っていわれりゃ・・・そうなんですかねぇ・・・」
「文化って何だろう?って感じですよね・・・」
文化とは
・人間の生活様式の全体。(出典:デジタル大辞泉)「文化」とはわかりやすく言うと「その土地に根差した人々の生活感」という意味になります。(意味大辞典より引用)
余計、解りにくくなってきました💦