ひかりとほこり
表紙の子なんで泣いてるんだろうって気になったまま読んでない本
ガス代の下降が夏を知らしめるこの生活にベーコンは朝
ジャム瓶に点字が打ってあることとそうじゃない瓶も多いってことの
紙屑を拾おうとしたらブラインドの穴を通ったしょぼめのひかり
最初からベストを選べない僕の周りに溜まるいけてるほこり
アイリッシュパブにたくさんやってきた喪服の人らと酔っていく昼
僕たちの歳を足したら70で、掛ければ1209にもなるね
ひとりなら一食抜いて凌ぐけど鍋にたぷりとお湯を沸かした
いつの日か 紐が揺れるのを見ただけで不意に泣いたりするんだろうか
シングルの窓ガラスでもいいかもね鈴虫の声ちゃんと聴く夜
寝転んで、当時誰と誰が付き合ってたんだっけ座流星群
(2022年8月、まだ足は着く)
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「蝉時雨」みたいな言葉を発明するまで続けるよ。