![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/161713041/rectangle_large_type_2_e69ada40b9bf3b49d270196ed38d97fe.jpeg?width=1200)
歯科衛生士と闘う女
私は歯医者が嫌い。病院も嫌いだけど、病院嫌い < 体辛い になったらまあ、行くしかない。体調が悪いと全てに影響が出てしまうしね。
病院は病気が治ればそれで一応終わる。だから歯医者よりは嫌いじゃない。
でも歯医者は終わらない。やっと検診こなしたぜっ!と思ったのに「次の予約は…」とくる。軽い絶望。
「え、歯きれいになったやんか。予約したいとか言ってないし!次は気になったら行くから、私の歯なんてほっといて!」…などとは言えず、いつも渋々大人の顔で次の予約をするのだ。
今通っている歯医者は、クリーニングだけなのに次は2か月後と言う。いやいやいや、私40年以上生きてるけど定期検診が2か月って早過ぎませんか??そんなサイクルの歯医者は初めてで、どうしても歯医者のお客ガッチリ囲い込み作戦のような気がして、素直に従えない。この時は「すみませんが3~4か月開けてください」と物申した。年に2回の検診が許容範囲なので、これでもめちゃくちゃ譲歩しているのだ。
おっし、とりあえず3か月開けてもらったので今度は
「そうですね、綺麗に磨けているので次は4か月後にしましょうかね」
を狙っていく。これをあの歯科衛生士に言わせれば私の勝ちだ、はっはっは。
まずあれだ、食べ物の汚れを固まる前に取ればいいのだ。それだけのシンプルな話なのだ。
最初フロスで隙間の汚れを取る。フロスは一本筋が通っているので、人が見てないところでも黙々と仕事をする。フロスは誠実なのです。歯ブラシはお調子者で言われたことしかやらないから、あまり信用はできない。順番としてフロスを最後にする人もいるようだけど、磨いたあとにまた汚れが出てくるのは心理的に嫌なので、私は先にします。
ハミガキ粉はかの有名なリステリンを使用。薄紫のトータルケア。液体だと殺菌効果が歯全体に、一箇所も残さず行き渡りそうなイメージがあるからね。これを含みぶくぶく30秒。そのあと一本一本丁寧に磨いていますが、実際はどうでしょうね、歯に聞いてみたいところです。おーい、磨けてますかーい…。
そして、磨き方の参考にしているのは郷ひろみ。いつかのお昼の番組で、歯磨きを語っていて、ごくごく軽い力で、長時間磨いていると言っておられた。さすが芸能人は歯が命というやつか。それがあの「瞳から靴の先まで全てが輝いている郷ひろみ」なんだから誰よりも説得力がある。
回数は寝起き直後と昼食後と就寝前。朝と夜は食後ではないのだけど、プラークの石灰化までの猶予は二日となれば余裕のよっちゃんイカじゃないか。はっはっは。
3か月後の決戦は11月11日、それはつい先日のことだ。私は少しの自信と、待合で読む本(過去記事:お節介上等に書いた本です)を携えて10分前に受け付けを済ませた。
クリーニングは体感的に前回より短時間で終わった。歯並びが悪くて、ゴマがイヤイヤ期に入って動かなくなる箇所に歯磨き指導が入ってしまったが「あとは綺麗に磨けています」を獲得!
む、これは期待できる!!
担当の衛生士は、熱心に指導を聞く患者に関心したのか、寝る前におすすめジェルの試供品をくれ、説明をしてくれた。私の方も少しでも歯磨きスキルをあげるため有難く頂戴し、晴れ晴れした気持ちで精算を待つのでした。
「次回2か月後です。いつがよろしいですか?」
ごんごろごーん…。
綺麗に磨けてる言うたやないかー。そして、また間隔短くなっとるやないかー!!おい、だめやぞ、そんな型どおりの仕事をしては。もしも歯科医の指示なら「いえナッスンさんは上手に磨けてるんで!2か月は早過ぎます先生!彼女を信じましょう!」ぐらい上司に訴えてこそ良い衛生士だぞ!ちゃんとやっている人が報われん世の中はだめやぞぉ…。
とは言っても私も言われたままに従う人間ではないので、結局今回も3カ月開けての予約をゲットし、3か月の重み分のショックを背負って家に帰りました。うわーん、このままじゃクレーマーになっちまうよー。
その日の夜、夫にこの話を報告すると、安住紳一郎の日曜天国(TBSラジオ)の中澤有美子さんは一日に5~7回磨いていて、いつも歯医者に褒められるらしい。
これだ!私に足りなかったものは回数だー!!!(2月につづく)
みなさん、私は今次の戦いの準備に取り掛かっています。あの歯科衛生士をぎゃふんと言わせるために、歯を自力でぴっかぴかにしてやります。ぴっかぴかの歯を前に2か月後に来いなどと言うようであれば、もはや歯医者のカモと化しているとしか思えません。
なにしろ私には郷ひろみと中澤有美子がついています。これで、歯磨き指導も完璧に取り入れれば、きっといつか半期に一度の検診をも獲得できるはずです。歯医者に行きたくないがために、必死で歯磨きをする私。ちょっと間違っているようで、大正解のような。
物事は自らやるか、人にやらされるかで心の疲労感や達成感が全く違ってきます。歯磨きだって同じ。あなたにも闘うべき歯科衛生士がいるのではないでしょうか。さあ、彼らに挑みましょう。それがひいては自分のため。そう、全くもって、100%自分のためになるのです。
※あくまでもいい歯のために書いたので、歯科医師会のためにはなってない可能性があります。
※この歯科医院は昭和の風情があり、懇切丁寧で実のところ大変気に入っています。