壊れそうな、
壊れそうな夢を見て、いつ目覚めたともしれないまま朝が来るのがわかる。実際に覚えていることは何もなく、ただ、壊れそうな夢、という儚い言葉が脳裏に残るばかりであった。
そんな夢を見たいわけでもなく、そんな自分に浸りたいわけでもなく、そんな言葉が出てきたのは何故であろう。
目を閉じてみても、何も見えない。
当たり前だ。目を閉じても何も見えはしない。
そうして一日を終えて、床につく。
今日も、夢を、見るであろうか。
覚えていないのに?
それとも、深層では覚えているの?
あぁ、目を閉じる。何も見えはしない、はず。
何も見えはしないはず、なのに。なんで。
あぁ、怖い。また、何か、見えるのか、見えて、しまうのか。いや何も見えないはずだ、目を閉じて、見えるものなんて。
その矛盾に動揺したまま、今日も……
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