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Photo by
daraz
野球が好きではなくなった。
土曜日、中1次男の野球チームで、仲間が一人辞めていったそうだ。
今年に入ってから三人目。
一年活動してみて、「自分では通用しないと判断した者」、「時間を野球以外に注ぎたいと判断した者」理由はさまざまのようだが、二年生になる前のこのタイミングで辞める決断をしたようだ。
一年生全体が揺らいでいるという。
冬のキツイ練習。雪深い中をひたすら走り、暗い室内練習場の中でひたすらバットを振り続ける。『今、辛抱して頑張った分、雪が解けた春に爆発的に力が発揮されるはずだ』と、思い描けるほどの余裕は彼らには無さそうだ。苦しくて逃げ出したくなる中で、ぽつぽつと、仲間が離れていく。指導者からは連鎖を心配され、ミーティングも長くなる。
中1次男も、帰ってくるなり「つらい」「疲れた」「ミーティング長過ぎる。うんざり」と、いくつも言葉があふれる。
土曜日辞めた子は、朝、監督に「お話があります」と言い、別室で監督に「野球が好きではなくなった」と辞意を伝えたのだと言う。
中学一年生でそこまで出来るだろうか。親に頼らずに、自分で決断し、自分で伝える。大したものだと思う。
きっとこの勇気ある決断をして別の道に進む子たちも、立派な大人になっていくだろうと思う。
息子に
「辞めたいと思わないの?」
と聞いてみた。
「まぁ、思わないこともないけどね。監督に言う勇気が無いから最後までやると思うよ」
と、彼は笑いながら答えた。
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