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高2長男の夏。

夏の大会の予選敗退が決まり、長男の代が最上級生になった。

三年生が抜け、彼は最上級生になったが、ベンチ入り候補となるAチームに入れるかは、まだ分からない。
 

夏休みに入り、毎日のように練習試合が組まれている。今はトライアル期間のようで、全員にチャンスが与えられているようだ。

おそらく、夏休みの間にAチームとBチームが決まっていくのだろう。だいたい五十人いる部員が二つに分けられる。

長男は外野手。練習試合では、スタメンで出ることもあれば、途中から出ることもあるようだ。

主力扱いされることも増えてきたようだが、まだまだ確信が持てない様子。

「やっぱ、守備なんだよなぁ。今日も一つやらかしたし」

大きな当たりに、背走するタイミングを見誤って、超えられてしまったことを悔やんでいる。

「昨日も、二つやらかしたし。やっぱ守備なんだよなぁ」
 
夜8時、彼は夕飯を食べながら、つぶやいている。正面に座っている私はビールを飲みながら

「でも、昨日も今日も2安打したんでしょ?すごいじゃん」と励ます。

「だからこそ、やっぱ守備なんだよなぁ」

打撃が好調なことに浮かれることなく、守備のミスに目を向けている。

良いことだと思う。
 

今日も、2試合が予定されている。

秋の新人戦では、ベンチ入り出来ているだろうか。

高校野球も残り一年。

悔いのないように、突き進んでほしいと思う。


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なさじ
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