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今日の一言 4冊目

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今日の一言 4冊目
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記事一覧

「自分がすべきことを求め続ける」人生在勤、不索何獲

人生勤むるに在り、索め不ば何をか獲んや
―人生在勤、不索何獲―

[原文](後漢書)
人生在勤、不索何獲。

[書き下し文]
人生勤むるに在り、索(もと)め不ば何をか獲んや。

[原文の語訳]
人生は勤勉さにあって、求めることがなければ何を得られるというのか。

[解釈]
人は死ぬまで勉強を続けるものであり、ですが目標がなければ何を得ることがあるのかということです。

何も得るつもりがなければ勉強

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「安息の地はない」人間何処不巉巌

人間何れの処か巉巌ならざん
―人間何処不巉巌―

[原文](慈湖夾阻風)
人間何処不巉巌。

[書き下し文]
人間何れの処か巉巌ならざん。

[原文の語訳]
この世は何処も険しい所である。

[解釈]
この世の中はどこも厳しく安息の地はないということです。

安息の地を求めるにしても、あえて険しい中を楽しみ進んでいくにしても、人は行動をするのです。行動しなければ状況は変わらないのです。

全てに満

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「プライドに勝る大志を持つ」士有忍死之辱、必有就事之計

士に死を忍ぶ辱が有るは、必ず事を就す計が有り
―士有忍死之辱、必有就事之計―

[原文](後漢書)
士有忍死之辱、必有就事之計。

[書き下し文]
士に死を忍ぶ辱が有るは、必ず事を就す計が有り。

[原文の語訳]
士が恥じても死なずに我慢するのは、必ず事をなす計があるからである。

[解釈]
死にたいほど恥をかいても生きていくのは、よほどの大計があるからということです。

大きな事をなすためには恥

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「損得勘定を抜きにする」失得勿恤

失得恤ふる勿れ
―失得勿恤―

[原文](易経)
失得勿恤。

[書き下し文]
失得(しっとく)恤(うれ)ふる勿(なか)れ。

[原文の語訳]
損得を気にしない。

[解釈]
損得の結果を気にせずやってみることということです。

目先の損得計算で躊躇せず、やってみることで成果や経験が得られるということです。

適切な先行投資や積極的な姿勢といったところでしょうか。

「やってみなければ始まらない」

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「理にかなったことは謙虚に従う」辞順而不従不祥

辞順なるに従わざるは不祥なり
―辞順而不従不祥―

[原文](春秋左氏伝)
辞順而不従不祥。

[書き下し文]
辞順なるに従わざるは不祥なり。

[原文の語訳]
道理にかなっていのに従わないのは不祥である。

[解釈]
理にかなっているのに従わないのはよくないことということです。

正論を言われると耳が痛く、時に反発したくなる時がありますね。しかし言葉に耳を傾けて受け入れることは大事なことです。

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「心地よい疲労に」労心不如労力

心を労するは力を労するに如かず
―労心不如労力―

[原文](官箴)
労心不如労力。

[書き下し文]
心を労するは力を労するに如かず。

[原文の語訳]
心を苦しめることは体を苦しめるのとは違う。

[解釈]
精神的な疲れと肉体的な疲れは違うということです。

考え疲れるのと、現場で活躍するのとは疲れの意味が違うということで、当時として主は統治に苦心し、民は労務に苦心するということです。

考え

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「好不調はある前提で」遇不遇者時也

遇と不遇とは時なり
―遇不遇者時也―

[原文](荀子)
遇不遇者時也。

[書き下し文]
遇と不遇とは時なり。

[原文の語訳]
遇と不遇とは時による。

[解釈]
遇と不遇とは時機によるということです。

好不調はいつまでも続きません。好調に安堵し傲慢になってしまったり、不調を悲観しすぎて何もしないようではいけません。転機に準備ができていないと対応できなくなります。

バイオリズムにあるように

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「自分と相手は対等」彼人也、予人也

彼は人なり、我も人なり
―彼人也、予人也 ―

[原文](原毀)
彼人也、予人也 。彼能是而我乃不能是。

[書き下し文]
彼は人なり、我も人なり。我何ぞ彼を畏れんや。

[原文の語訳]
彼も人、自分も人。自分がなぜ彼を畏れるのか。

[解釈]
自分も相手も同じ人間、獲って食われるわけではありません。なにを畏れる必要があるのかということです。

二人の間に差ができたとすれば、それを成長に対する我慢

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「開花するものが個性」同門而異戸

門を同じくして戸を異にす
―同門而異戸―

[原文](揚子法言)
同門而異戸。

[書き下し文]
門を同じくして戸を異にす。

[原文の語訳]
同じ門からでも戸は別にする。

[解釈]
同じ門下に入っても、それぞれの開花させる才能は別ということです。

同じ学校の門をくぐっても、学科や得意科目によって、それぞれその先の開く扉は違ってきますね。

習い事もそれぞれ違ってきます。それが個性なのかもしれ

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「世間を渡り歩く道は千差万別」若将世路比山路、世路更多千万盤

もし世路を山路に比ぶれば、世路更に多きこと千万盤
―若将世路比山路、世路更多千万盤―

[原文](四十八盤)
若将世路比山路、世路更多千万盤。

[書き下し文]
もし世路を山路に比ぶれば、世路更に多きこと千万盤。

[原文の語訳]
山道を世の中と比較しみてたら、世の中の道は千万通りもある。

[解釈]
山道と世の人間関係を比較してみると、世間を渡り歩く道は千差万別で比にならないということです。

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「満足ならば余裕が生まれる」福生於無為

福は無為に於いて生まれる
―福生於無為―

[原文](准南子 繆称訓)
福生於無為、而患生於多欲。

[書き下し文]
福は無為に於いて生まれ、患は多欲に於いて生ずる。

[原文の語訳]
幸福は無為無心の中に生まれ、患禍は欲を出しすぎると生まれる。

[解釈]
幸せは素直さの中で生まれ、欲を出しすぎると患禍のもとになるということです。

幸せになろうなろうと思っていると不安や悩みが増えてしまいます。

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「是々非々の気概を持つ」不可為不義屈

不義の為に屈する可からず
―不可為不義屈―

[原文](張中丞伝後叙)
男兒死耳、不可為不義屈。

[書き下し文]
男児死せんのみ、不義の為に屈する可からず。

[原文の語訳]
男児は死ぬのみ、不義のために屈してはいけない。

[解釈]
道義を無視して人に屈してはいけないということです。

正しいことが分かっていても、その時の立場や状況、人情で誤った決断をしてしまってはいけないということです。

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「自分で動いて知る」如人飲水、冷暖自知

人が水を飲むが如く、冷暖を自ら知る
―如人飲水、冷暖自知―

[原文](景徳伝灯録)
如人飲水、冷暖自知。

[書き下し文]
人が水を飲むが如く、冷暖を自ら知る。

[原文の語訳]
人は水を飲んで、水が冷たいか温かいを自分で知る。

[解釈]
その水が温かいか冷たいかは飲んでみれば分かること。人が自分で水を飲んで知るように、人に言われずとも自分で知る、知ろうとするということです。

体験や経験、勉

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「前後をつなぐ強い軸」万里一条鉄

万里一条の鉄
―万里一条鉄―

[原文](景徳伝灯録)
万里一条鉄。

[書き下し文]
万里一条の鉄。

[原文の語訳]
一本の鉄線が千里万里を貫いている。

[解釈]
万里の距離でも一本の鉄で貫く、貫いているということ。物事は時間や距離においてもずっと繋がり続けているということです。

偶然ではなく必然、どこかに因果関係があるのです。

鉄のような心では硬すぎますが、どんな状況下でも軸がしっかり

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