物語文と説明文の違い
今回は国語について述べたいと思います。
個別指導では算数や理科と比べて国語は一般的に伸びづらい科目であるため、あまり教える機会は多くないですが、春期や夏期の講習期間に指導をすることがあります。
そこで担当する生徒は、算数と理科はよくできるのに国語がいまひとつで全体の成績に大きな影響を及ぼしている子がほとんどです。
そして、そのような子は共通して集団塾での国語の授業で、ただ聞いているだけになってしまい、先生の話は理解しても文章の読み方を全く抑えられておらず、物語文と説明文で同じように『ただ文字を追って』読んでしまいます。
Twitterでも述べましたが
物語文:登場人物の性格や心情
説明文:筆者の主張、主題
これらをイメージして読み進めるだけで大きく解き方が異なると思います。
そしてそれらを押さえるために
物語文:会話文での口調などから性格が読み取り、きっかけとなる出来事の前後での心情の変化というミクロな(細かい部分の)つながりを意識する。
説明文:まず扱っているテーマを抑え、筆者の主張展開のための文章構成をマクロな視点で(全体から)把握する。
上記のようなミクロとマクロの視点の違いを意識できれば完璧です。
(小学生にここまで求めるのは酷ですが)
国語ができる子は自然とそのような読み方ができているのであまり意識していないかもしてませんが、算数や理科ができる時点で論理的思考力は一定水準を満たしている子も多く、このような違いを論理的に理解できるようになると徐々に読解力が上がっていきます。
また、『文章と設問のどちらを先に読むべきか』という相談も受けることがありますが、上記で述べた理由から、
物語文→つながりを切らさないために『文章が先』
説明文→全体を把握するために『設問が先』
になります。
説明文の最後の問題に、抜けている一文を当てはめるような問題でまた最初から読み進めなければならなくなることもあるので、特に説明文は設問を先に読むことをお勧めします。