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好きだけど、得意じゃない。

私は「料理が好き」です。
婚活をしていた時、マッチングアプリで「料理が好き」というと相手の反応が良かったのですが、その時に必ず聞かれる言葉がありました。

「得意料理って何?」
「時間がない時でも簡単に作れるレシピってある?」

根が真面目なのでなんとか調べて答えていたのですが、少し違和感を感じていました。

”「好き」と言っただけなのに、いつの間にか「得意」に変換されている。”

特別料理が上手な訳ではないし、自信を持って答えられるレシピもないから「料理が好き」って言わない方が良いのかな。と思った事もありました。

しかし先日、友人に「料理のどんなところが好き?」と聞かれて、どうして好きなのかがわかった気がします。

私は、「料理をして食材がどんどん変化していく様子を観察する事が楽しい。」と答えました。

火を入れると水分が抜けて透き通ってくる玉ねぎに、焼くと表面がぷくっと膨れて焦げ目がついてくる秋刀魚に。蒸すと深いオレンジ色になって柔らかくなっている人参。茹でると色鮮やかな緑に変身するほうれん草。

そして最近ハマっているのが、キャベツのバター焼き。


フライパンに少し油をひいて、キャベツを1/8にカットしたものを片面焦げ目がつくまで焼きます。この時にキャベツが汗をかいてキューっと音を立てるので、その時がひっくり返し時です。もう片面も同じように焼いたら、人間でいったら足首が浸かるくらいまで水を注いで、コンソメと塩をパラりと振りかけ、蓋をしめて蒸し焼きにします。出来上がりの合図は、キャベツの甘い香りが漂ってきたら。最後にバターをのせて出来上がりです。
キャベツの甘さを感じて、ホッと落ち着く美味しさです。この残ったスープにご飯とチーズを加えてリゾット風にするのも、また美味しい。

やることは、キャベツの様子を観察することだけ。
複雑な調味はしないで、味の濃さも自分の好きな通りにします。

食材の様子をただ観察して、五感に従って料理をする。
今ここ(キャベツ)だけに集中するからでしょうか。
私にとってはとても癒される時間です。
少し調べてみると、料理にはストレスを解消する効果もあるそうですよ。


私は「料理が好き」 得意ではないけど。
得意じゃなくたっていいじゃない、それでも好きなんだから。
でも好きだからこそ、難なく毎日できるから、そのうち上達すると信じています。

「好きこそ物の上手なれ」
好きなればこそ、飽きずに努力するから、遂にその道の上手となる。

広辞苑第七版(岩波書店)

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