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あなたはお金を稼ぐことの意味を 堂々と話せるか

「ロマンとそろばん」という言葉を聞いたことがあるだろうか。

実は私はこの言葉に長い間悩ませられました。
元はと言うと、この言葉に出会ったのが十数年前のことです。ある職場で同僚から「ウチの会社のコンサルは(ロマンとそろばん)ってよく言うんだよ」と教えられたことでした。

聞いた当初は何となく「夢や想い」と「儲け」はバランスが大事的なことだと思っていて、随分気になる言葉なので少し調べたりもしたのです。

元々の出自はと言いますと、複数の現代の有名人が発した言葉のようです。さらに遡れば、二宮尊徳の考え方を弟子が論述したとされる
道徳なき経済は罪悪であり 経済なき道徳は寝言である
という似た解釈の名言があります。

また、渋沢栄一や松下幸之助も同じ類のことを述べています。現代風に言えば、ロマン=企業理念 そろばん=経営 というふうに置き換えられそうです。

ざっくばらんに言うと、夢ばかり見ていても飯は食えんぞと捉えることもできます。理念だけでは金は稼げんぞと。
逆に、金、金、金、金と、金を稼ぐことしか頭になく、人をだましてでも金を稼ぐのもアウトだぜとも読み取れます。バランスが大事なんだよと。

当時はそんな考えに及ぶも、ぜんぜんしっくりこなかったのです。まるでパンドラの箱を開けたみたいに次々と疑問が湧きます。

あなたはこの「ロマンとそろばん」という言葉に対して疑問は湧きませんか。

私の疑問①
そもそもこの言葉の出発点は、「ロマン」の要素が強すぎる経営者に対しての戒め的なものではないか。ロマン寄り人に対しての。

私の疑問②
稼ぐことに果たしてバランスは必要なのか。どんどん儲けたいが。

私の疑問③
そこから派生して、お金を儲けるとは何か、儲け過ぎると何がダメなのか。

といういくつかの疑問が発生するのです。そこで現在の私の解釈を述べます。

疑問①についてですが、ロマン寄りの経営者に対してのみ、ロマン・そろばんの話をする場合に使われる言葉ではないか。まさに夢ばっか見てんなよ、もっと現実を見なさいと。
ロマンだけでは生きていけませんからね。

次に疑問②。ロマンがあってそろばんが超突出している経営者はどう評価されるのか。これは①とは逆で、大儲けをしている経営者はロマンそろばん云々は言われないでしょう。要は金持ちに説教はしないものです。

問題なのは疑問③。これが根雪のようにずっと私の頭の中に残っていたものです。これはロマンそろばんの本質から脇にそれたものなのですが、自らが経営者になって以降もこの疑問に抗い続けてきました。

あなたは、思う存分お金を儲けたいですか。お金を儲けることに罪悪感を感じていませんか。

当然私も若い頃からお金持ちに憧れていました。深い理由はありませんが、お金をたくさん持っていれば安心するように思っていました。これは私のみならずそう思っている人は多いのではないでしょうか。

それだけに、「お金を多く稼ぐことに対して逡巡」していました。ロマンそろばんとは言うけれど、ではロマンがどれほど儲けることに対するモチベーションになっているかというと、あまり関係がないのではないか。そう思っていました。

それは今でも変わりません。
以下は私の経営理念です。

住宅産業において日常的にみられるモラルなき事業者によるプランベースの曖昧さ・不透明さ 更に実務の杜撰さ等を、知識と経験とをフルに活用することで排除し、案件内容の明瞭性・透明性を高め、さらにお客様の大事な財産である住宅を将来に渡って長持ちさせることを主としたコンサルティングを行ない、且つ高齢者の住みよい生活環境を促進するため個々に最適な提案と施工を行う。

これだけ見ると体裁は良いが、「さあ!この内容を元に頑張って儲けよう!」となるでしょうか。手前味噌ですが。あらためてこれを読んでもお金儲けのイメージが湧いてきません。
ということは経営理念は儲けを呼び込むものではないということです。実際にこの理念を考えた当の本人が言うのですから(笑)。

あなたの事業所、あるいはあなたが勤めている会社の経営理念を想起してみてください。売上を伸ばさなければという思いが湧いてくるでしょうか。その会社には失礼ですが・・

さらに言えば、経営理念を「使命感」というロマンに置き換えてみたらどうでしょうか。なんと私の中では、お金を儲けることと対極に位置してしまいます。ボランティア的なイメージをしてしまうのです。

となると、バランス云々以前の問題です。

では、どう考えれば、「お金を多く稼ぐことに対して逡巡」しなくて済むのでしょうか。
結論から述べます。

自分を発展、事業を発展させるために、お金を多く稼ぐ

これが長年逡巡した答えです。
極めてシンプル。「発展」なのです。発展には多くのものを含みます。
一番は事業を継続させるため。
設備投資もそう。
快適な事務所や社用車を使うことができる。
法人ともなれば雇用を増やすことも大事。
健康を維持するためのジムトレーニングや休日、旅行、レクリエーション。
コミュニケーション的趣味や会食。

その他、自分や自分の事業をこの先も続けていくため、発展するために必要なお金と捉えれば、儲けることに何の抵抗もないはずです。

そして我々の事業が発展することで、結果的に周りのお客様が幸せになり、それが将来に渡って広がっていく。

私はこの考えに至ってからは、お金に対する罪悪感は1ミリもありません。

さらに言えば、私は自ら経営する「住宅サービス・雑用ビジネス」の経営スクールを創設したいのです。そのための資金も調達したい。
経営理念と比較するとこちらの計画の方が、稼ぐモチベーションが上がります。

ロマンとそろばんというテーマからは少しだけ論点がずれましたが、大事なことなので書いてみました。

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