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ビジネスといえば集客、マーケティングといえば集客、オンラインといえば集客・・・
とにかくこの世は集客ありきを吹聴しているマーケターって多くないですか。

ビジネスセミナーなどでも、集客が一番だぜみたいな話を聞かされると、今まで食べてきたカレーの中で一番うまかった!みたいな顔で覚醒して帰る人をよく見かけます。

ビジネスを成功へと導く方法はさまざまで、どんなやりかたをするのかは個人の自由なのですが、根本的にお金の稼ぎ方って一流の経営者の発想を学ぶと盲点が外れた考え方をしているのがとてもよくわかります。

古くから続く、かの有名な富山の薬売りの商売方法ってご存じですか。
そうですね、置き薬です。
今でいう配置薬システム。

これは一軒一軒家を廻って薬箱を置かせてもらうというもの。薬箱を置くのは無料なのですが、使った分の薬代は次に薬屋が来た時に払います。

薬箱を置くのは無料なので家の人の抵抗は少なく置かせてもらえますし、また、使った分だけ薬代を払えばよいので明瞭会計です。
昔は交通手段も限られていて薬屋自体も少なかったことから、当時は画期的な商いだったのですね。

現在は自動車が普及し、且つドラッグストアが各所にありますので、配置薬は減少傾向にありますが、車のない高齢者層を中心に利用されています。
また、このシステムを転用したものがコピー機の「置きトナー」です。トナーは腐るものではないので置きトナーが可能なのですね。
まだまだ他にも転用できるかもしれない優れたシステムです。

景品商売もよく考えられています。
例えば、アイスクリームのバーに当たりを印して、買った人にその当たりバーが出ればもう一本もらえるシステム。これはリピートを狙っているわけです。

類似したものに、私の子供の頃に「仮面ライダーカード」入りのスナック菓子がありました。

これは、スナック菓子の袋の中に入っている、当時テレビで流行した番組、仮面ライダーのスナップショットのカードを収集して楽しむというもの。グリコのおまけみたいなものです。さらに、このカードを規定の枚数集めてメーカーに送るとなんとそのカードが保管できる仮面ライダー専用カードアルバムがもらえたのです😃

実は、これが欲しくて、世の子供たちは買ったお菓子よりもカードを収集することに熱狂しましたので、一種の社会現象となりました。スナック菓子の向こう側に本丸があったのですね。

これと似たものがアイドルの握手会です。一定の枚数の音楽ソフトを購入するとアイドルの握手会に参加できる。
よく考えていますね。

海外に目を向けると、ビールの大手メーカー「バドワイザー」が面白いイベントをしています。
あるビーチにて、氷でできたジョッキを無料で浜辺の人々に配るのです。何を入れて飲もうが自由なのですが、まあまあせっかくだからと寄ってくるビール好きに、浜辺のバドワイザー店でそのジョッキにビールを注いで飲んでもらうという戦略です。
そりゃそうなりますw

私がバブルのころにカルチャーショックを受けた商売方法をお話します。
「なんだ、そんなことか」と後で思わないでください。

その当時は私が大学を卒業して自動車ディーラーに入社したばかりだったと記憶していますが、一人の不動産屋さんの顧客を、退職する先輩から引き継ぐことになりました。

時はバブル真っ盛り。
その不動産屋さんに聞いたことが私の思考では及ばなかった発想だったのです。目から鱗がボトリと落ちたと言ったらオーバーでしょうか。

こういうことです。
この不動産屋さんは土地転がし、つまり「転売」が得意でした。
まず、隣り合う土地2区画を買って、その買った2区画の土地の価格が
それぞれ2倍になると1区画だけ売る。
すると、残った1区画はタダで手に入れたことになる。

わかりましたか。
転売ってそういうものじゃん!と言われればそうなのですが、当時の社会に出たばかりの私には「へーっ」と感じ入ったのです。
でもこのようなことはバブル全盛期だったので可能なのでした。

さて、前述したビジネスにはそれぞれ特色がありますが、経営者の頭の中には売上げる「仕掛け」をすべてにおいて設定しています。
単なる、集客ができれば万事OKみたいなことではないのですね。

また、不動産屋の例は除いたその他のビジネスには、顧客の行動心理をうまく突いた「購買後のその向こう側」を読んでいるのです。
これを仕掛けたら、その先の展開はすばらしいものになると予測しているのです。さすがです。

今までにない新しいビジネスを考えたり、集客に力を入れることを否定はしませんが、時の古今、所の東西から先人経営者たちの思考を参考にすることも大事なように思いますね。

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