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「任せた畑は育たない」という商売用語を知っていますか

今日、私が以前に改装を手掛けたカフェに用事で行きました。
コーヒーを飲みながら店の主人と話していたとき、「あのね、隣のギターショップがね店をやめたのね」とポツリと言うのです。

確かに隣の店は閉めていました。

私はその店には入ったことがなのですが店の従業員に挨拶はしたことがありました。閉店理由はやはり経営がうまくいかなかったようです。

コロナの期間はおウチ時間が増えたことで楽器を始める人が増え、楽器の売上が上がっていると伝え聞いていましたが、コロナ明けのその後はどうだっていたのでしょうか。

というかその前に、その店のオーナーは店舗に顔を出すこともなくほとんど店長に任せっきりだったらしいのです。

だめだ、こりゃ・・

そんな店は潰れて当然なのです。むしろ早く潰れてよかった。商売の繁盛も考えず、社会の役に立たない事業はやってる意味がありません。そもそも店のオーナーが店に顔を出さないっていうこと自体が私には信じられないのです。

商売に対する情熱は微塵もなかったんでしょう。任されてる雇われ店長も嫌々やってたんでしょう。お気の毒です。

楽器を扱う商売っていうのは趣味の分野だから、売る方も楽しんで商売をするのが本当なんです。私も趣味でギターを弾きます。ヘタクソなギターを弾かせれば私の右に出るものはいないので言いますが、私がギターショップをやるんならもっと楽しくできるんですよ。

来店客とギターの話をするだけでも楽しいし、当然、アーティストや楽曲の話もするわけですよね。そうなるとYouTubeの話題で盛り上がる。CDなどのソフトも売れる。ライブチケットも売れる。ますます商材が広がる。

楽しすぎる!

売る方が楽しかったら買う方も楽しいんですよ。そこで輪をどんどん広げていって、ニュースレターを定期的に出したりイベントを企画したりしてお客様を逃がさないようにすれば店が潰れるはずないんですよね。

たぶんこの店、一年くらいしか経っていません。
もったいない。改装費も未回収ですね・・

今回はこのギターショップのオーナーの放置プレイが一番の原因ですが、この「オーナー」が店長に任せっきりというのは実は世間一般にはよくあることなんです。

よく聞くのが、有名タレントが飲食店を始めたのはいいけれど、雇われ店長に任せっきりで潰れてしまったっていうもの。

タレント業が忙しくて飲食店の経営がおろそかになるんなら初めからやらないほうがよいのです。

商売を舐めてるとしか思えません。

人を信用して放任すると、帳簿をいいように改ざんされ売上金をちょろまかされます。そして後で裁判沙汰になるのがオチです。
困ったことにそんなリスクも顧みないで何店舗も出す猛者オーナーもいるのです。

任せた畑は育たない」って昔から言うんです。

田畑を多く所有する農家がいくつかの田畑を人に任せてみたけど、放っておいたらろくに仕事もせず雑草が生えたり貧相は野菜しか育たず、自分が管理するようには人は動いてくれないということわざです。

人に任せるってことは、自分の思い通りにやってくれないってことを悟らないといけません。だから有名なお店のオーナーであっても、多店舗展開は絶対にしないと心得ている人もいます。

2店舗、3店舗出すと、お店の味や流儀が変わってしまうからですね。だから一流料亭などは古くからずっと一店舗経営でお店の味を守っているところが多いのです。

私も過去に飲食店をやっているときに、2店舗目の出店を考えなくもなかったのですが、当時自分が身に付けたスキルを他の店舗の人が到底コピーできるとは考えにくかったのです。

つまり、私と同じ仕事が再現できる人間をもう一人作らなければ、2店舗目と呼べないわけです。同じ看板、同じのれんを分けるわけですから。

店の味だけではなく、仕入れから接客、クレーム対応など店舗運営がすべて同じようにできていなければいけません。店舗ごとに差があってはいけないのです。

大企業のチェーン店のようにセントラルキッチンといわれる一か所に集約された工場で食材を作り全国に配送する設備があれば、統一規格で同じものがどの店舗でも提供でき、また店舗運営もマニュアルで厳格に定められていますが、一般の事業者には現実的ではありません。

とにかく人に店を任すということは、自分の人生をも任すことと心得よ

複数店舗展開を計画しているオーナーさん、あなたのところは大丈夫ですか。

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