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生まれてきたからあなたに会えた

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生誕は災厄の始まりだ。でも、生まれたからこそ、あなたに会えた。
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#小説

【長編小説】(8)生まれてきたからあなたに会えた

 テケテケさん理科室バージョンなるわけのわからない恐らく妖怪の類であるものに追われて走っ…

塵芥なる
1年前

【長編小説】(7)生まれてきたからあなたに会えた

 養護教諭はとっくに退勤していて保健室は無人だった。自分でできると何度言っても受け入れて…

塵芥なる
1年前
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【長編小説】(6)生まれてきたからあなたに会えた

 幽霊やら換気扇の中に蠢く白いウネウネしたもの、教室の隅に溜まってる黒いゴワゴワしたもの…

塵芥なる
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【長編小説】(5)生まれてきたからあなたに会えた

 真人間には太陽光が必要とのことで夏の午後の屋外に引き摺り出された私はきっと古式ゆかしい…

塵芥なる
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【長編小説】(4)生まれてきたからあなたに会えた

 今日が日曜日の授業参観の振替休日だということをすっかり忘れていたのは私の落ち度に違いな…

塵芥なる
1年前
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【長編小説】(3)生まれてきたからあなたに会えた

 ギリギリ午前様への変異を免れたと思った帰り道。公共交通機関の全てが眠りについたところを…

塵芥なる
1年前

【長編小説】(2)生まれてきたからあなたに会えた

 大学を出てすぐに就職した会社の理化学研究職は回った目が遠心力でぶっ飛んでしまいそうなほど忙しくて、三年を数えず体が壊れて辞めた。それから少し休んで再就職したのが今の職場である私立高校。学生時代に特に目的もなく教員免許を取っていたが、理科の実験助手として入職した。 「初めまして、朝陽未来と言います」  そう自己紹介をした瞬間、全生徒から「未来ちゃん」と呼ばれることになった。少子高齢化と人口の都市部への流入が進む昨今、地方の定員割れしている私立高校なんてこんなものだろう。採用区

【長編小説】(1)生まれてきたからあなたに会えた

 なぜ、生まれてきたのだろう。  なぜ、生まれてこなければならなかったのだろう。  いつの…

塵芥なる
1年前
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