新潟県産小麦の広がりをどうつくる?
新潟生まれ新潟育ち、ブランディングプロデューサーの亀山です。
Narashika(ナラシカ)という屋号でフリーランスとして活動しています。
今日のテーマは「新潟県産小麦の栽培量を増やす」。
現在新潟県では約100tの小麦が栽培されていて、1,000tまで増やそうとしています。
これは、新潟県内に1,000tの需要があるということです。
つまり、使いたいパン屋さんがいて、買いたいお客さんがすでにいると。
だから、現状は生産量を増やさないといけない。
で、実は個人的に生産者さんを増やす取り組みを勝手にやってるんです。
そんな取り組みの中で感じたこと、将来的にことも考えて感じていることをまとめてみました。
小麦を栽培してみたい人はいる
先日、新潟市内の20代の若手農家さんと話す機会がありました。
彼は、柿やイチジクといった果物をメインに栽培をしているのですが、もちろん米もつくっています。
少し状況を聴かせてもらうと、今年のイチジクは悪天候の影響を受けて不作気味、これから収穫が始まる柿は市場価格が年々下がってきている。米は全国的に在庫過多になっていて、価格が上がることは見込めないと。
20代の彼にとって、まだまだ農家人生はこれから。
にもかかわらず、農業には不安要素がたっぷり。
そこで、相談をもらったのが「小麦」。
現状、新潟県産小麦は栽培量が全然足りていません。
つまり、新潟県産小麦が欲しい人はいっぱいいるけど、収穫量が少なすぎて行き届いていない。
そんな状況を知った、その若手農家の彼は、小麦をつくれば収益の柱にできるかもしれないと考えたわけです。
今までつくったことのない作物を育てるわけなので、決して簡単ではありませんが、5年、10年のスパンで考えたときに、今のうちからトライしておくことは悪くない。
で、今年発表された「小麦栽培マニュアル」を彼に渡しました。
そのマニュアルには、具体的な栽培方法や注意点などが結構細かく記載されています。欲しい方はご連絡ください。
マニュアルを見た彼も「今まではぼんやりと小麦ってどんなもんかなっておもっていたけど、なんかこれ見たら現実的になってきました!ぜひ、今小麦を栽培している農家さんから話を聴きたいです!」って言ってくれました。
きっと彼のように、将来のことを考えると「今のままじゃいけない」と感じている農家さんは多くて、その解決策として小麦栽培がハマるケースっていっぱいあるんだと思います。
小麦の栽培量をもっと増やすためにできること
現在日本で消費されている小麦は、アメリカやオーストラリアといった国から輸入された物がほとんどです。
だから、ほとんどの場合ラーメンを食べてもパンを食べてもお菓子を食べても使われている原料は輸入小麦。
小麦の輸入には国が関わっていたり、単純に価格が安かったりするし、現在国内で消費されている輸入小麦の量を国産で補えるだけの量はありません。
だから、輸入品をゼロにするなんて考えていません。
ただ、選択肢があっていいと思うんです。
地元の農家さんが育てた小麦を使ったパンをつくりたいパン屋さんは、新潟県産小麦を使えばいいし、生活者もそのパンに魅力を感じているのであれば買えばいい。
別に"新潟県産小麦だから"ということに魅力を感じず、輸入小麦でも十分美味しいし今のままでいいという人はそれでも良いと思ってます。
強要するつもりはありません。
でも今は新潟県産小麦を使いたいけど使えないパン屋さんやラーメン屋さんが多い。
つまり、新潟県産小麦を使った商品を買ってくれるお客さんもいるのに、提供してできていない。選択肢が無い状況なんです。
その選択肢を増やすために、まずは新潟県内で小麦を栽培してくれる農家さんを増やす必要があります。
今亀山にできることは、ブログやSNSで情報を発信すること、農家さんに会いに行って説明すること、合同説明会を開くこと、既存で栽培している農家さんに話を聴きに行こうツアー開催などなど色々あると思います。
きっと今の一番の必要なことは情報の共有だと思うんです。
「新潟 小麦 栽培方法」とかで検索したときに、新潟県や研究機関の公式の情報が出てくること。実際に栽培している人の情報が出てくること。問い合わせ先が明らかなこと。
つまり、調べたら見つかる状態にして、相談できる窓口をつくる。
これは絶対に必要なので、仕組みをつくっていきます。
生産管理とブランディング
これまでは目の前の話なので、もう少し長いスパンで考えてみます。
きっとこれから何年間かは、少しずつ小麦をつくってくれる農家さんを増やしていくことになります。
で、「小麦って良いらしいぞ」っていう噂が広まると、一気に農家さんが流れてくる可能性が高い。
このときのケアもしっかりとしないといけない。
新潟県内唯一の小麦粉製粉メーカーの丸榮製粉さんによると、原料で1,000t程度の需要が新潟県内にはあるそうです。
今が約100tなので、10倍です。
つまり、今の10倍以上作られちゃうと困っちゃうんです。
現在の米のように余っちゃって、売り先がなくなるんです。
だから、生産量管理は絶対に必要になってきます。
また、それと同時に新潟県産小麦のファンを増やさないといけない。
それはパン屋さんだったり、ラーメン屋さんも、そのお客さんも含めてです。
つまり、「使いたい」っていうお店を増やし、そのお店で「買いたい」っていうお客さんを増やす。
要はブランディングです。
今は生産量が少ないので、使ったことのあるお店も少ないし、食べたことあるお客さんも少ない。
だから、知ってもらって、好きになってもらうっていうプロセスが必要になってきます。
きっと5年、10年っていう単位で取り組んでいかないといけないプロジェクトです。
だからこそ、担当が変わっちゃう行政やJA、利益を出さないといけない一般企業には結構しんどいと思います。
だから亀山がやるしかない!
めちゃくちゃ大変だと思うので、力貸してください!
巻き込まれてください!
今後もちょくちょく進捗を共有していこうと思います!
今日も最後までお付き合いいただきありがとうございました!
ブランディングプロデューサー
Narashika
亀山友貴
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