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マイノリティが売り上げに貢献する障害者雇用の可能性

こんいんちは。弱視難聴の奈良里紗です。

昨日、ふと気づいたら、障害者歴19年目に突入していました。
長かったようでふりかえるとあっという間の19年。
この間に私は多くのマイノリティの方々とお話をする機会に恵まれました。
これ、障害者になってよかったな~お得だな~と私が思うポイントの1つ。

さて、本日は率直な障害者雇用に関する質問をぶつけてくだあった方がいましたのでご紹介したいと思います。

「障害者雇用しなきゃいけないと上から言われて、いきなり障害者雇用担当になって正直、かなり戸惑っています。これまで障害者に接したこともないし、正直、障害者が会社で働けるイメージがありません。なんか、こっちがあれこれお膳立てしてあげなきゃいけないんじゃないかと思うと、採用することでより会社の業績が悪くなるのでは?と思うのです。お荷物社員を増やしてどうするんだって思っちゃうんですよね。実際、奈良さんはそこら辺どう考えていますか?」

うんうん、よくわかります。その気持ち。

私も自分が障害者になるまでは、障害者との接点はほとんどありませんでした。

だからこそ、自分が障害者になったとき、
「あっちの世界へいってしまった」
という感覚がありました。

健常者からすると、障害者の世界って宇宙の領域なんじゃないかなと。

でも、実際にはそんなことはなくて、皆さんの生きる社会に私たち障害者も暮らしています。

透明マントをはおって、姿がみえないように隠れているなんてことはないんですよ。笑

さて、障害者雇用には、大きく2つの種類があると思います。
・総合職や一般職の枠の中で、障碍者を雇用する
・障害者を1か所に集めて雇用する特例子会社タイプ

今回は、特例子会社ではなく、いわゆる、皆さんのオフィスで働く障害者雇用をイメージしてお話していきたいと思います。

人生100年時代、かりに60歳まで働いて残り40年もあるなんて誰が想像できたでしょうか。

そして、あなたの会社においても、顧客の中には障害者予備軍がたくさんいること、そしてあなた自身が人生の中でほぼ確実に障害者になるという未来を描くことはできているでしょうか。

私は、障碍者というのは、皆さんよりちょっとお先に障害者になった人とも考えています。

あなたのビジネスにおいて、顧客の年齢層は限定されるでしょうか。
もし、特定の年齢層をターゲットにしているわけではないのであれば、障碍者を雇用して、マイノリティの視点を商品開発や広告などなど、いろいろなところに取り入れることができると考えています。

特に、高齢者は「お金」と「時間」をもっている強い経済の味方です。彼らに気に入ってもらえるかどうかはマーケットとして大きいのではないでしょうか。

また、可視化されているマーケットにだけ注目していると、潜在的なマーケットをとりこぼしてしまう可能性もあると思うのです。

そのいい例が、appleとマイクロソフトのハードデバイスの開発にあったと管挙げています。

appleは、最初から世界中に15%程度いるマイノリティの市場規模を確信して、マイノリティがハードデバイスを使うことを前提とした商品開発をしました。

その結果、我が国でも、視覚障害者の9割以上がiphoneユーザーになっています。

これまで、macなんてデザイナーなどの特殊な職業の人が使うハードであると考えられていたところから、マイクロソフトのwondowsよりiosのほうが使いやすいと徐々にユーザーが乗り換え始めてもいます。

appleには実際に、開発チーム、マーケティング、PRなどの部署にマイノリティ社員がいます。
自社に多様な属性の人がいることで、開発もできれば、フォローアップまでできるわけです。
何より、マイノリティの「かゆいところに手が届く」商品開発、
マイノリティがアクセスできるPR媒体・戦略をとることで費用対効果も見込めます。

私は日本の会社をみていてもったいないなーと思うのは、商品開発に多様絵師がないところと、広告・宣伝費に無駄が多いと感じています。

じゃあ、マイノリティであればだれを雇用してもいいのか?

いやいや、もちろん、そんなことはありません。

appleには、iosのアップデートをしたときにマイノリティの人が使えなくなるような事態を避けるために、マイノリティかつ優秀なエンジニアを雇用しています。

これは、障害のあるなしに関係ないと思いますが、基本的には本人の能力にあった仕事をマッチングしていくことがと~っても大事です。

とkろおが、日本の企業の現場では、この業務のミスマッチがめちゃくちゃ多いのです。

例えば、私は弱視です。
なのに、私に伝票の仕分け作業など、一番私の苦手とするような業務をわざわざ切り出してくれるのです。

これはなんのいじめですか?笑
と言いたくなるほど、ミスマッチ。

でも、これ、本当にあっちこっちでよくみかけます。

なぜ、そんなことが起きてしまうのかというと、上司が障碍者社員の強みを無抜くことができていないからなんですね。

「相手は宇宙人の障害者」
とかまえずに、
「この人の強みってなんなんだろう。どうやったらもっとパフォーマンスがあるんだろう」
と興味をもって「対話」する、それだけでもかなり状況はよくなるのではないかと思うのです。

マイノリティを雇用することは、決してお荷物が増えることではなく、今後の企業の業績UPにつながるものだと私はこれまでの事例から革新しています。

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障害者のよりよい社会進出のため、引き続き、今、起きていることを言語化する活動を継続していきたいと思っています。よかったら、応援、お願いします。

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