「あたしは柴犬のアキ」25
今日は起きたときからワクワクしていた。クロの所に行くから。モモちゃんに行ってきますと挨拶してクロの所に向かった。クロはフェンスにつかまり立ちをして待っていてくれた。あたしもフェンスにつかまって肉球タッチをした。
「来てくれたんだ。うれしいよ。ずっと待ってたよ」
そう言いながらクロは尻尾を千切れそうな勢いで振った。
「今日はアキちゃんのお話聞かせてよ」
あたしは自分の身の上話をクロに聞かせた。あたしもペットショップにいたこと。のんちゃんというお姉さんがあたしを連れて帰っ