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「あたしは柴犬のアキ」20

 次の日モモちゃんが迎えにきた。
「アキちゃん、猫ちゃん達に何をしてあげるか考えた?」あたしは自分の決めたことをモモちゃんに伝えた。

 「それ良いわね。でも私は尻尾が小さいからできないな。私が枕になって猫を寝かして、アキちゃんが寝てる猫を尻尾でナゼナゼするのはどう?」
「それ良いね~。それで決定」

 あたし達は時計台に向かった。時計台では昨日のメンバーが待っていた。

「今日も毛づくろいしてあげるよ」とミーちゃんは言った。
「今日は私たちに昨日のお礼をさせてね」とモモちゃん。
「さあ順番にあたしを枕にして横になって」モモちゃんが言うとまずミーちゃんがモモちゃんのお腹に頭をのせた。
「何してくれるの?」ミーちゃんが聞いた。あたしはミーちゃんのすぐ横にごろんと寝転がって、尻尾でミーちゃんを撫ぜた。
「わぁー気持ちいい。お母さんに撫でられてるみたい」ミーちゃんはそう言うとすぐにスヤスヤ眠ってしまった。他の猫が「代わって代わって」とミーちゃんを起こした。

 それから順番に二周した。尻尾フリフリマッサージは猫に大好評だった。ジローが途中でどこかに行って帰ってきた。口に串カツを何本か咥えている。あたし達の目の前に串カツを落とすと「食べなよ」と言ってくれた。少し砂が付いている。何回も落としたのね。猫の口は小さいのに頑張って運んできてくれたんだ。ありがとうジロー。あたし達はとっても仲良しになった。

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