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📙ほろよい読書🍸

10月読んだ本は3冊でした。
もうちょっと読みたかったな🤏

私は職場のお昼休憩時に20分ほど読むのですが、とても集中できて、仕事の疲れも一旦リセットされるので気に入っています☺️

さて、今回読んだ本は、今をときめく5人の作家さんが“お酒”にまつわる人間ドラマを描いた、書いた短編小説集です。

いつもは、特定の好きな作家さんの本ばかり手に取るのですが、たまには違う作家さんの文章に触れるのも新鮮味や新たな発見があっていいものだなと感じました。

また、この本のタイトルの通り、一編読み終わる頃には、気分が良くなってほろよい気分、うっとりしちゃいました🍸🧡

一編ずつ感想を綴っていこうと思います。

※ひとつの物語だけ上手く自分の中で消化できていないので四遍の感想になります🙇‍♀️

でも、四遍でもかなりの長文になっちゃいました笑

ショコラと秘密は彼女に香る
/織守きょうや

こちらの物語ではお酒を使ったお菓子がよく登場してきます。

リキュール入りのチョコレートボンボンに、サヴァラン、キルシュ漬けのチェリーのチョコレートケーキ🍒

読んでて気分が高まります🥺

私自身あまり、お酒そのものはそこまで好きではないのですが、お酒が入ってるスイーツは大好きです🥰

ブランデーケーキ、そしてラミー🍫

そして、こちらの物語にはアンティークや可憐なものが好きな姪と宝塚の男役のようなかっこいい叔母、そして叔母の大学時代の大切なお上品な友達、そしてその友達の爽やかで紳士な孫が登場します。

一人一人気品と魅力が溢れ、文章や物語そのものが美しく、“美”や“芸術”がつまった素敵な作品です🎨

読む、というより鑑賞するような感覚でした🖼️

“文芸”という言葉が強く頭に浮かびました💭

思わず、私も姿勢を正して優雅に読まなきゃという気持ちになりました笑

終わり方はちょっぴり切なさもあり、あたたかさもあり、そして美しかったです。

丁寧に紅茶を淹れて、素敵な洋酒入りのスイーツを片手にまた読んでみたいなと思います☕️

初恋ソーダ/坂井希久子

こちらは果実酒作りにハマっている40歳独身女性、果歩さんのお話です。

林檎にはブランデーが合う。氷砂糖を多めにして、こっくりと甘くしてみよう。スパイスとして、シナモンスティックやグローブを入れるのもいい。
煮沸消毒をしてしっかり乾かしておいたセラーメイトの二リットル瓶に、カットした林檎と氷砂糖、スパイスを入れ、ブランデーをたっぷりと注いでゆく。密閉瓶の金具のラインまで満たされたら、蓋をしてひたすら放置。三ヶ月ほどで美味しく飲めるようになる。
これから寒くなる季節。仕上がったら温かい紅茶に垂らして、ふうふう吹き冷まして飲むもよし。ブランデーがたっぷり染みたリンゴを小さくカットして、アイスクリームに交ぜ込み、コタツで食べるのもまたよし。
想像するだけで、口元が弛む。ここ数年で冷え性が進行しているけれど、寒い冬が待ち遠しくなる。

ほろよい読書/初恋ソーダ/坂井希久子

え、もうこの文章を読んだ時には、クックパッドで“ブランデー りんご”と検索してました笑

こういったお酒の楽しみ方、とても素敵だなと思いました😌

待ってる間も楽しいでしょうし、自分で漬けたお酒は可愛くてしょうがないと思います🥰笑

独身ということで、私に刺さる文もたくさんありました。

自分も大人になれば当然に結婚すると思っていた十二歳の自分がタイムカプセルに書いた大人への自分へのメッセージ。

わー、私もそう思ってたよ、果歩ちゃん😂

もちろん、素敵な人と巡り合って結ばれて、結婚できたらいいな〜とは思うし、憧れはあるんだけど。

でも、果歩さんのように、自分の大切なものを大切にして、妥協しない。自分の大好きな空間を雑に扱う人とは距離を置く、そういった姿勢、本当に大切だなと思いました。

妥協も必要な時もあるかもしれないけど、本当に自分の大事なところは妥協しないでいたいな。

それが自分を大切にすることかも…💭なんて読んでて思ったのでした😌

醸造学科の宇一くん/額賀 澪

こちらは、酒蔵の一人娘である小春ちゃんが、大学の醸造学科に進学し、大学生活をスタートさせる物語です。

小春ちゃんは、お祝いのたびに実家の日本酒を両親から飲まされますが、正直美味しいと思えず、お酒が嫌いなまま、酒蔵を継ぐことに対して不安や迷いがあります。

私がお酒を好きになれる日なんてくるのだろうか…と。

両親に直接継げとも言われなかったけど、なんとなく空気を読んで醸造学科のある大学を受験した小春ちゃん。

私は、自営業の家庭ではないのですが、きっと自営業を営んでいる家庭の一人っ子として育ったら、空気を読んで、自分がしたいこととは思えなくても小春ちゃんのような選択をとりそうな気がします。

それぞれにいろんな家庭がありますよね。

そんなもやもやしてる小春ちゃんですが、一個上の従兄が同じ大学ということで、大学で醸造学を学ぶ楽しさや、ここでのキャンパスライフの魅力を知ってもらおうと小春ちゃんをキャンパスの色んなところへいざないます🌪️

躍動感がある楽しい文章で本当に読んでてわくわくしました!

私は大学で大切な友達ともであえたし、楽しい思い出もたくさんあります。

でも、この文章を読んで、大学で何かを真剣に楽しんで学ぶ、ということに対して羨ましいなと思いましたし、ちょっと後悔に似た気持ちが出てきました。

やっぱり、大学って学ぶところですし、学ぶ環境が揃ってるんですよね。

もっと真剣に楽しむくらい学べばよかった〜涙涙涙
みたいな気持ちになりました笑

まあ、過ぎたことは仕方ないので、これから学びへのアンテナを高くして、学ぶことを楽しみたいなと思います🥰

bar きりんぐみ/柚木麻子

由緒あるbarのバーテンダーとその大学時代の女友達のお話。

その友達がコロナ禍で休園になり、ストレスが溜まってるママ友パパ友の気持ちを和ませられたらとオンラインで開催したbar きりんぐみ🦒

育児に仕事にと奮闘しているママたち、パパたちですが、みんなあたたかくて優しい心の持ち主なのです🧡

主人公のバーテンダーは女友達のことをあまりよく思ってない部分もあったのですが、色んな勘違いが解け、最後には心温まる場面もあります。

忙しい中でも、あたたかい心をいつも胸に…そんな気持ちにさせてくれる物語でした。

そして、登場するカクテルも美味しそうで🤤

私も、いつかbarでズーム頼んでみたいな🍯

家にある調味料でカクテルを楽しめるという発見もあり、読んでて楽しかったです🍸



こちら、“ほろよい読書 おかわり”もあり、私の大好きな青山美智子先生の物語も入ってるとのことなので、いつか読んでみたいと思います❣️

最後まで読んでいただきありがとうございました🥂



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