憧れるのは悪いことじゃない
ソール・ライターや森山大道、アレック・ソスといったプロフォトグラファーたちの作品には、誰もが魅了されるものがあります。
素晴らしい写真に憧れ、同じような写真を撮りたいと願うのは、写真を趣味とする人なら誰しもが抱く思いでしょう。
でも確かに、似たような写真は撮れるかもしれません。
しかし、同じ写真は決して撮れないというのが現実です。
その理由は明白です。
僕やあなたが生きる時代や場所、そして瞬間が異なるからです。
しかし、それ以上に重要なのは、僕のあなたの人生そのものが異なるということです。
写真は、その人がこれまでの人生で得た経験や視点、感性が色濃く反映される表現方法です。たとえプロフォトグラファーが撮影したのと同じ場所、同じ瞬間にいたとしても、私たちが撮る写真は全く異なるものになります。
なぜなら、そのプロフォトグラファーが歩んできた人生を経験していないからです。
同じシチュエーションにいても、私たちの視点は異なり、そこから生まれる写真もまた別のものになるのです。
このように、写真の奥深さは、私たち一人ひとりの経験や感性、視点に根ざしています。
私たちには、それぞれ撮りたい写真があり、それは私自身の視点を反映したものであり、またあなた自身の視点でもあります。
憧れを抱くことは決して悪いことではありません。
それどころか、それは素晴らしいことです。
しかし、最終的に撮りたい写真は、他の誰かとは異なるものになるはずだと思っています。
だからこそ、自分自身の視点を大切にしながら、撮りたい写真を自由に撮っていけばいいと僕は思います。
自分の目を通して見る世界は、自分自身にしか表現できないものなのですから♪