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クラシックネガのカスタム設定を公開します

どうも、高橋直哉です。
主に東京近郊でストリートスナップと都市風景を撮っている者です。

ホットコーヒーの一口目が大変美味しい季節になりつつありますが、皆さんいかがお過ごしでしょうか。

2020年9月19日(土)にデジタルカメラマガジン10月号が発売されました。
今回の特集は「カメラが写真を変える」ということで、自分は富士フイルムのコンパクトカメラ「X100V」を担当させて貰っています。

「クラシックネガの色の特性」や「パラメータの設定値による仕上がりの変化」を数枚の写真と共に紹介しているのですが、スペースの都合もあって掲載できていない情報があったので、ある種のこぼれ話的なものとしてここで紹介してみようと思います。

「クラシックネガの色の特性」については本誌に細かく書いているのでそっちを参考にしてもらうとして(これ重要。読んでね!)ここでは「各写真がどのような設定値で仕上げられているか」について触れていこうかなと。既存の富士フイルムユーザー向けに書くのであれば「カスタム設定はどういう値か」という内容になります。あ、念の為に書いておくと、絞りとかISOとかの、いわゆるEXIF情報とは全く別物の話ですよ。そっちも本誌で見てくださいね。

カスタム設定とは

具体的な内容の前に、富士フイルムユーザーじゃない人向けに心ばかりの補足を。
富士フイルムのカメラには、フィルムを模した色表現を観点とした「フィルムシミュレーション」というエフェクトが無数に用意されているのはわりと耳にするかと思いますが、この個々のフィルムシミュレーションは、ハイライトやシャドーなどのバランスを任意の数値でカスタムさせる事が可能です。

スクリーンショット 2020-09-19 18.10.53

例えばこれ。
左は設定値0のニュートラルな状態。右はハイライトやシャドーといった設定を任意にチューニングしたものです。露出の値はいじっていません。この小さいサムネイルで見ても結構違いが分かると思います。

フィルムシミュレーションによる比較

さらにおまけ。大前提の話でもあるのですが、使用するフィルムシミュレーションによっても表現がだいぶ違ってきます。

スクリーンショット 2020-09-19 18.19.37

右は今回紹介しているクラシックネガで、フィルムシミュレーション意外の設定値は左右ですべて同じです。もちろん色温度も弄っていません。性格にだいぶ違いがあるのがわかりますよね。

どのような設定で仕上げられているか

かなりチューニングに自由度があるというのが雰囲気で伝わったと思うので、ここからが本題。本誌掲載写真のカスタム設定の紹介です。今回はフィルムシミュレーションをクラシックネガに限定しているので、公開するのは以下のパラメータです。

・カラークロームエフェクト
・カラークロームブルー
・ホワイトバランス
・WBシフト
・ハイライトトーン
・シャドウトーン
・カラー
・シャープネス
・ノイズリダクション
・明瞭度

因みに、変更の値は±1単位なんですが、X-T4以降の機種では0.5刻みで設定ができます。自分としてはすっごい羨ましいので、早くファームウェアのアップデートで他機種にも降りてきて欲しいところ。

というわけで前置きが長くなりましたが、写真のほうを御覧ください。

設定 – 3@2x

カラー+3でもキツイ感じにならない

設定 – 2@2x
設定 – 4@2x
設定 – 5@2x

カラークロームエフェクトでコクのある赤を出す

設定 – 6@2x


という事で、掲載のうちの一部でしたが、いかがでしょうか。

自分の写真の特徴でもありますが、コントラストは付けておきたいので、ハイライトとシャドーはプラス設定(より強くなる設定)が比較的多いです。柔和な仕上がりを目指したければ逆にすれば良いというのも理解できますよね。色については、色温度よりもWBシフトを多用していて、その他にカラークローム系の設定を駆使して赤や青を重点に細かく仕上げていく感じ。シャープネスやノイズリダクションはあまり使いません。

クラシックネガの特徴を本誌でも見てもらえるとより理解できると思うので、お時間あれば併せてご覧になって頂ければと思います。

というわけで、今回はこんなところでしょうか。
感想などあればnoteのコメントかTwitterなんかでもお気軽に頂ければ嬉しいです。ではでは。

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高橋直哉/NAOYA TAKAHASHI
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