『あひるの空』全51巻を振り返る36巻
こんばんわ!なおとです。
今回も「あひるの空」全巻振り返り!今回は36巻です。激戦が繰り広げられるクズ高vs丸高も後半に差し掛かります。一緒に振り返っていきましょう!
1巻からの振り返りをマガジンとしてまとめていますので下のリンクよりどうぞ。
今回も下記フォーマットでやっていきます。
1.本巻の注目キャラクター
2.連動して読むならこの巻
3.深読みするためにもうひと押し
丸高戦も後半に差し掛かる。11点差をクズ高は埋めるべく猛攻を仕掛けるが、やはりあの男が立ちはだかるーーー。
1.本巻の注目キャラクター
36巻のピックアップはやはりこの男。「常磐 時貴」です。
丸高でのキャプテンであり、エースでもあるトキワ。その実力は川崎地区のみならず、県内でも屈指の実力を持つ選手です。そしてイケメンです。
物語序盤から登場も早く、クズ高以外の選手でも最も登場回数は多いのではないでしょうか。
トキワが2年時には千葉と共に無名だった丸高を県ベスト4まで引き上げた立役者でもあります。
千葉が引退後、大黒柱を欠いたチームは失速しますが、それでも実力は健在。県代表候補筆頭のチームです。
この36巻ではトキワの中学時代が語られます。中学から実力は抜きんでており、無名中学を県大会まで牽引します。中学最後の試合は「白石」率いる港北中学にダブルスコアで敗退します。試合終了後、白石に何か言葉を掛けられますが、それは未だに判明していません。
高校ではバスケをするつもりがなく、当時はまだ無名の丸高に進学をします。しかしここで運命の出会いを果たします。そうです、「千葉 真一」です。
頼む。オマエの力が必要なんだ
中学バスケ引退後トキワの中でグラついてた何かが熱源を持って動き出します。口ではバスケはもう言い、と言いつつもトキワの中に燻ぶっていたものであったようです。熱が点いたトキワを止めるモノは何もありません。ここからの丸高の快進撃が始まります。
千葉とトキワ、そして全国を知る優秀な監督。県ベスト8まで駆け上がります。
しかし、全国の壁は高く、横浜大栄に敗退しIHをあと少しで逃します。千葉引退後、キャプテンを引き継いだトキワですが、あまりにも大きすぎる4番の文字。千葉は作中でも理想のキャプテンとして描かれていたのでトキワも相当のプレッシャーです。
千葉が3年間間持ち続けたチームを、魂をとトキワが引き継ぎます。魂が引き継がれる瞬間。チームとしての伝統が積みあがる瞬間だと感じました。
トキワは作中でも「白石」と並ぶ実力者です。そして千葉から魂を引き継ぎます。新丸子並びにトキワの姿は、これから百春達が引退した後、魂を引き継がなければ空達の姿を代わりに描いているように思いました。
空達が追うべき姿は、クズ高始まりの対戦相手で、IHを掛けた対戦相手なのです。
2.連動して読むならこの巻
14巻をオススメします。14巻の振り替えりは下記リンクより。
トキワがまだ2年だった時の試合が見ることが出来ます。千葉と共に県ベスト4まで駆け上がり、そしてIHを掛けた最終戦。横浜大栄との一戦です。
結果はあと一歩届かず敗退となりますが、試合後こんなシーンがあります。
白石とは試合中もエース対決で一進一退を繰り広げますが、何か二人はは因縁があるような様子が伺えます。この試合以降二人には何かしらの因縁があると話題になったのを覚えています。そしてこの二人の関係は36巻で明かされます。
それは中学県大会でのこと。トキワのチームはダブルスコアで敗退します。そしてここまで圧倒的な差をつけたやつがいます。それが白石です。
中学時点ですでに実力が突出してい白石は、この試合でトキワ自身に同じ能力を、才能を持つこと見出します。このワンシーンだけでトキワの才能の大きさが伺えます。そんな白石ですが、試合終わりにトキワに言葉を放ちます。
何と言っているかは不明ですが、トキワはこの一言でいつも平穏だった彼の心臓がグラッと動いたと語っています。
トキワは自由を求めて、大きな才能を持ちながらもバスケにそこまで熱くなく、逆に白石は幼少期から夢はNBA選手で、とにかくストイックにバスケに取り組んでしました。作中トップの実力の二人のバスケに対しての考え方が真逆なのがまた面白いですね。
二人の対戦が見られるのはこの14巻だけです。是非チェックしてみてください。
3.深読みするためにもうひと押し
36巻では点差を詰めては離されての一進一退を繰り返します。要所ではトキワの活躍で点差を縮めることのできないクズ高ですが、4Qから空の3Pをきっかけに連続攻め立てます。さらに序盤こそは千葉Jrのパワーに押された茂吉ですが、精神的にまだ幼いジュニア。茂吉の粘り強いDFと巧みな技術で少しずつジュニアを押し始めます。
そして点差を詰め始めたとき事件が起きます。
まさかのアンスポ。ジュニアの肘が茂吉の顔面に突き刺さります。茂吉の出血で36巻は幕を閉じます。中外とバランスがよく、さらにはトキワというエース、盤石のチームと思いましたが、まさかの弱点がチームの要のCとは思いもしませんでした。
千葉ジュニアの精神的幼さがここにきて弱点になるとは。心、技、体が揃わなければスポーツは1流にはなれません。ジュニアにはまだ心が足りていませんでした。
36巻ではトキワの貴重な回想と、クズ高の猛追が見られ満足な1冊でした。
私は「あひるの空」の中でトキワが一番好きなので大満足な1冊でした。
次の37巻ではクズ高の猛追と千秋の葛藤が注目です。一緒に振り返っていきましょう!
それでは37巻でお会いしましょう。
36巻が気になった方は下記リンクよりどうぞ。