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【臨床日記】身体感覚が崩れている人になぜその身体感覚を正さずに他動的なアプローチをするのか?
膝が痛いという人がいるとします。
その人の姿勢が崩れていて、例えば重心が凄い後方だったと。
後方に重心があると膝にストレスがかかりますよと伝えます。
でも、本人は私はそんな後方重心なんかじゃありませんと答えます。
修正されると違和感がありますと。
どうしますか?
原因は姿勢です。
でも本人は自分の姿勢は悪くない、正しいと修正されるのが違和感がある、、、。
膝の痛みに対して、電気で温めるとか、揉んで緩めるとかそういうのは根本的な原因の排除にはなりません。
でも、本人の自覚や認識を変えるのは大変なんです。
それよりは、黙って痛いところを揉んで「楽になりました。」と言われる方がセラピスト側も楽です。
でもそれでいいんでしょうか?
セラピストの世界では、ある意味原因は患者側にあって、本人に治させるというのはタブーなところがあります。
セラピストは黙って結果を出せと。
セラピストの技術によって痛みを取れと。
だから〇〇法というものが乱立しています。
引っ張ってみたり、押してみたり、テープを巻いてみたり、、、。
でも、原因が本人の姿勢や習慣からきているのであれば、本来は本人が治す以外にないですよね。
だから僕は、タブーを平気でクライアントの方に伝えます。
原因はあなたですと。
あなたの姿勢が悪い。
あなたの習慣が悪いと。
そして、あなたの身体イメージが間違っている。
勘違いだと。
客観的にみておかしいので、そのおかしさに気付くようにセンスを高めて下さいと。
ある意味で、患者さん任せかもしれません。
でも、たくさん対症療法をしてきて、かつ見てきて気付いたのです。
対症療法でいくらその場は上手くいったように見えても、結局治ってないという事実に。
だからまずは、クライアントさんの相談を聞くときには、どのくらいの認知機能があるのか、どのくらい身体感覚が高いのか、どのくらい客観的な思考ができるのかを見ています。
その方に、どうやったら一番気付きを与えられるかを気にしています。
僕は、僕が治すとは思っていません。
もうそういうのは卒業しました。
僕は、クライアントさん、患者さんが自ら治すという手助けをしたいと思っています。
自ら原因に気づき、自らの癖や特性に気づき、そして再発しない、自分の快適な場所を探せるように。
主人公はセラピストではなくクライアント、患者さんでありたいと思っています。
もちろん、原因が本人でない場合には他動的な対症療法は必要です。
例えば外傷とか、感染とか、術後とか、、、。
ただ、本人の気付きや問題に対する自覚化と客観と主観とのギャップを埋める作業などは、何よりも24時間自分を管理するという意味では重要でないはずがないということは間違ってないと思っています。
姿勢は態度でもあります。
姿勢はその人の気持ちや意識のレベルも表します。
だからこそ、意識や態度にもセラピストは気を配る必要があるのです。
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