理想の実現に頑張りすぎない
コーチングを学ぶと、「努力をしてはいけない」ということを教わります。
努力という言葉の意味は、「ある目的のために力を尽くして励むこと」であり、そのこと自体に特に問題はないのですが、
この言葉が使われる際に、
「我慢をする」
「堪え忍ぶ」
「無理をする」
といったイメージや感覚を想起してしまう人がいます。
つまり、「精神的苦痛を伴わなければならない」と感じてしまうのです。
何かの目標を達成するにも、課題や問題を解決するにも何らかの行動が必要であることは言うまでもありませんが、
その行動に必ず、精神的苦痛が伴わなければならないわけではありません。
むしろ、私たちの心は、精神的苦痛を伴うほど、プレッシャーを感じてしまって、その行動を継続しづらくなります。
日本には、古くから「気合いと根性」という言葉があります。
「精神を集中して、たくましい精神力でぶつかれば、困難や障害は乗り越えられる」という考え方ですが、
このような取り組み方は、「ここぞ」という場面では使えますが、短期的にしか発揮できないものです。
せいぜい、1-2ヶ月が限度でしょう。
ですが、多くの課題や問題は、乗り越えるのにある程度の時間がかかりますから、長期的・継続的にコツコツと行動していく必要があり、
「息を吸うかのように、自然に当たり前に取り組み続けられるかどうか? 」が大切になります。
先ほど述べたような精神的苦痛が伴う努力は、「〇〇しなければならない」
という考え方から生まれますが、このような考え方は心にブレーキをかけます。
私たちの脳は外側からの強制を嫌うので、
「〇〇しなければならない」という思考になると、プレッシャーを感じてしまって、それらの行動を回避しようとします。
「頑張らなければいけない」「我慢しなければならない」という考え方は、長期的に何かに取り組むことには向いていないのです。
私がクライアントさんのサポートをする時に心がけているのは、無理なく自然に動けるような考え方や仕組みを提供することです。
頑張らずにリラックスして、メンタル改善に取り組み、頑張らずにリラックスして自分の仕事や環境を創っていく。
何を実現するにも必要な行動はありますが、努力しているという感覚なしに、自然に当たり前に取り組める自分を作っていけると良いですね。