023 単元学習&受験対策&論理国語について語り合う~笠原先生をお招きして~
三連休の最終日となりましたが、私は雑誌への寄稿のための実践発表を書き終え、明日の授業の予習も終わったところです。
今日は、昨日開催した「おしゃべり授業道」という国語の先生たちとの交流会についてお話ししたいと思います。
以前から、笠原先生という国語の先生が興味深い面白い実践をされていて、いつかお話ししたいと思っていました。
今回、三連休ということで、笠原先生にお願いして「おしゃべり授業道」というフリートークのコーナーにお招きしました。その内容を私の視点で3つのポイントに分けてお伝えします。
まず、簡単に笠原先生をご紹介します。
笠原先生は、ICTやAIを活用した国語教育や、単元学習に力を入れた授業を展開されていて、総合的な探究の時間でも熱心に取り組まれています。とても知的で洗練されたスタイルで、先進的なことを次々と実践されているので、私は常に注目している先生です。
今回は、笠原先生が「サイエンスポッドキャスターになろう」という実践を全国の日国(日本国語教育学会)で発表されたことをきっかけに、いろいろなお話を伺いました。
最初に私が質問したのは、笠原先生が軸足を置いている「単元学習」についてです。単元学習とは、生徒主体の教材や学習内容を有機的に組み合わせて構成されていて、導入、展開、集結がセットになっている学習法です。
生徒の生活や経験に根ざした学習課題を解決する形で、実際に役立つ力を育てることを目指しています。
私は大学時代、大村はま先生の単元学習を学び、それを国語教育のメインの手法として実践してきました。
笠原先生も同じく単元学習を軸にしながら、受験対策もしっかりとされているそうです。
受験対策については「急いでやる必要はない」とのこと。授業でたくさんのテキストを読ませて書かせるうちに自然と力がついてくるのだとか。受験対策を本格的に始めるのは、高校3年生の2学期からで十分間に合うとおっしゃっていました。
また、受験対策はある意味、ゲーム的で法則性やハウツーがあるとおっしゃっていました。なるほど、私もそのアドバイスをもとに、もっとゲーム的な視点で受験対策を取り入れてみようと思います。
次に、論理国語についての話題です。笠原先生は「論理国語は現在迷走中」と指摘しておられました。
私も現場の先生たちと話していると、生徒たちから「面白くない」という声がよく聞かれます。
論理国語が「形式論理を教える科目」だと誤解されているとおっしゃっていました。確かに、本来の学習指導要領には、原因と結果や三段論法を教えるという指示はありません。批判的にテキストを読む力や、深く考察する力を育てることが重要だと笠原先生も捉えておられましたね。
笠原先生が取り組んでいる「サイエンスポッドキャスターになろう」という単元学習は、ポッドキャスト市場の成長を見据えて、生徒たちにとって将来役立つ力を育てることを目的としています。
また、論理国語には話す・聞く活動が少ないため、それを補完する意味もあるそうです。
生徒たちが興味を持ったトピックについて調べ、シナリオを構成して録音・配信するという実践で、友達同士で切磋琢磨しながら進める工夫がされているとのこと。非常に魅力的な取り組みで、いつかもっと詳しくお聞きしたいと思いました。
この取り組みを聞いて、私は「ポッドキャスターって何?」というところから始まりましたが、笠原先生の勧めでポッドキャストを始めたところ、すごく面白いと感じています。
新しいことに挑戦し、自分が成長していく実感を持てるのは、とても充実感があります。
今回のおしゃべり授業道では、笠原先生とのお話を通じて多くの刺激を受け、私もさまざまなチャレンジをしてみたいという意欲が湧いてきました。今後もおしゃべり授業道を不定期にゆるっと続けていきたいと思っています。
それでは、今日はこの辺で。またお会いしましょう。お聞きくださり、ありがとうございました。さようなら。