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【子育て】『発達障害は個性』は安易に言ってはいけないんじゃないかな・・・と思ったって話。

ズボラ子育て日記♪
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本日はちょっと真面目なお話。。。

数ヶ月前、娘の『ユニたま』は発達障害と診断された。

今でこそ診断が出たから『発達障害児としての対応やケア』という視点であれやこれやを考えていけるのだけれど、診断がつく前までは闇雲にこの子は発達障害があるんじゃないか、いや違うかもしれない、と悶々としているしかなく、さらに癇癪や俗に言う変な行動を起こした時の対処のしようがなかった。

私の子供だけなんか『違うな』と思っていた矢先、娘は通っていた公立校に馴染めず、わずか入学後2ヶ月半で不登校になった。不登校になってすぐにフリースクールに通い始め、そこではのびのびと過ごせていたものの、フリースクールにこの先ずっと通い続けるのが果たして最適な選択なのかは、正直迷っていた。

そこで、彼女にあった学校はないものかと探してみたわけだ。いわゆるオルタナティブスクールというやつ。

3校ほど見つけたので、早速連絡をしてみた。

1校目は、1クラス9人という何とも少人数な学校で、大勢がぐわっと集まった空間が苦手なユニたまちゃんにはいいなと思ったのだが、割と人気校らしくキャンセル待ちとのことだったので、やむなく見学すらせずに断念した。

他の2校は入学希望とあらば受け入れ可能とのことだった。

まずは次年度入学希望者のための見学兼説明会が行われるという、2番目に連絡した学校へ。

そこでは他学年同士をミックスして教えたり、円になって先生も生徒と同じ目線で授業を進めたり、英語をふんだんに使ったり、そして小学校高学年からは一人一台Mac bookの購入が義務付けられていて(小学生にMacとは、ちと贅沢すぎやしないか?一台十数万だぜ!?本当に必要か?とは思ってしまったけれど)パソコンの授業にも力を入れていたりと中々ハイテクで面白そうな学校だった。

一通り見て回った後に質疑応答の時間が設けられた。

学校の信念や大切にしている事、その学校ならではのこだわり、特別課外授業はどんなものがあるのか、先生たちの経歴、授業料はいかほどなのか、色々な質問が飛び交った後、私も質問をした。

「娘は発達障害かもしれないんです。もしそうだったとしても受け入れはしていただけるのでしょうか?」

学校長の女性は優しい笑顔でこう返した。

「もちろん。発達障害は個性だと思いますので何ら問題ないですよ。」

さらにこう続けた。
「まず発達障害とは、誰しもが持っている特性がもう少し強く出ているという事じゃないですか?
忘れ物をしたり、話が一回で理解できなかったり。私達にもありますよね?それが他の子よりももうちょっと頻繁なんだと思います。
なので、他の子よりももう少し厚めにフォローしてあげればいい事なのだと思います。
ですので学校側としては、発達障害があるからと言ってお子さんの入学をお断りする事はないですよ。」

おお!何と寛容な!!他の子供達と差別無き扱いを受けれそうだ。しかもちゃんとフォローもしてくれるとな。

当時の私はそう思った。何とも嬉しくて心強い言葉に聞こえた。

3校目も見学と、さらに体験授業ができるとのことだったのでそちらも申し込んだ。

まず見学は私一人で行った。これまた良さそうな雰囲気。アートに重きを置いているとの事で、絵や音楽が大好きなユニたまには2校目よりもこっちの方が合うんじゃないかと思った。

説明も丁寧にしてくださり、公立校の勉強内容と比べた時にどれくらい足並みが揃っているのか、独自の勉強として取り入れているものは何なのか等を教えてくれた。

例の発達障害にも理解を示してくれて、2校目と同じような回答、いわゆる発達障害だから拒否する事はない。むしろ、在学生に発達障害気味の子がいて上手くやれているのでそこは心配ないんじゃないか、発達障害は子供の一個性ですので、とのことだった。

そして体験当日。
ユニたまと、下の子『パンたま』の(入学するならば2人一緒がいいだろうと思い一緒に体験を受けさせた)2人をいざ連れていくと・・・。

とにかく集団行動の苦手なユニたまは教室に入ってから早速すみっこに行ってうずくまり、様子を見る体制に入った。場慣れするまで時間がかかるので・・・と言うと、大丈夫ですよ、見守ってますよ、との事で私は一旦離れた。

そして、15時頃にお迎えに来てくださいとのことだったが、それよりも早い14時頃に学校から電話が来た。
「外に少し出たんですけれど、その後中に入りたがらなくて、こちらもスタッフが足りずずっとついてあげる事はできないので、早いですがお迎えに来てもらえますか?」

急いで迎えに行くとそこには険しい顔をした学校代表の方が・・・。

話を聞くと、朝からずっと参加は拒否。あらゆる隙間や物影に隠れようとしていたそうな。そして給食はできるだけ残さないように食べようと先生が食べるよう促したら癇癪が起きてしまい、手がつけられなくなってしまったそうだ。どうにもこうにも出来ず・・・。そのうちに授業が始まる時間になり、ワークの一環で表に出ようとなった時に、それにはついてきたものの、それきり中に戻らないと言い張り続け、仕方なく私に電話したとの事だった。

担任の先生に、わりかし強めのトーンで、「5人の子供たちをみているので、一人のわがままで授業がストップしちゃうのは困りますので・・・。」と言われた。公立校の先生にも全く同じことを言われた。「33人の子供たちをみているので、一人につきっきりになっていられませんから。」と。

そこで悟った。ああ、発達障害(疑いであったとしても)を「個性」で片付けちゃいけない。できる事とできない事の差があまりにも激しく、ちょっとのフォローで対処できるようなものではないのだ。

専門知識のある方じゃないと対応は難しい・・・。

発達障害児と関わる、いわゆるプロって、きちんとそれ専用の対応法と知識を身につけている方達。
健常児と言われる子供たちと同じ範囲で対応できるような、そんな生やさしいものではないのだと思った。
もちろん、子供によって個人差が大きいので大丈夫な子もいるのだろう。でも、ダメな子もいる。我が家はダメな方だったようだ。

もちろん学校側も発達障害と一概に言っても千差万別あるから、程度がわからないと言うのもあったと思う。でも、最初に、個性だから大丈夫ですよ、と言われ安心したのちの、あの担任の最後の一言は効いたな・・・。

「発達障害が理由で入学拒否はしませんが、こちらも限りあるスタッフで、且つ発達障害に対する専門的な知識があるわけではないので、毎度適切な対応が取れるかは分かりません。一度体験されて、そこで様子をみましょう。」
くらいの事は言って欲しかったのかもしれない。

私も未熟だった。何よりも私自身が「個性」だからなんとかなるだろうと考えてしまい、結果甘くなってしまっていたのかもしれない。

間違ってもその学校に対して文句が言いたわけではない。ただ、『発達障害は個性』は意外と危険なワードになりうるのかもと、思った出来事だった。響きは良いが現実逃避性が含まれているな、と。

なのでこの件以来、お友達同士での『発達障害は個性』だよね!も、私はあまり言わないようにしている。『個性』で簡単に片付けられないようなこともあるのだ。

でも成長する過程で、発達障害を存分に利用して『立派な個性を創り育て上げること』はできるんじゃないかなと思う。

その素敵な『個性』の芽を潰さないように、見逃さないように、私はこれからもユニたまちゃんを見守っていこうと思う。そしてそれができることを何より幸せだと感じているよ。

日々勉強になることばかりです。私も少しだけ成長させてもらったような気がする、そんな苦くも身になった経験でした。

プロとして子供と関わる方達には、そういったところも、少しでも良いから実態を知ってもらえたら対応も違ってくるのかな、、、とも思いました。

そして、フリースクールの先生達の偉大さにただただ感激するばかりです!!


良い1日になりますように!

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奈緒美フランセス
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