マザーグースを深掘りしてみる "Here We Go Round the Mulberry Bush"
「桑の実が実ってるよ〜」と言う言葉に誘われて。。。
週末、友人宅でのサマーパーティーへ行ってきました。
家を開放し、飲み物や椅子、そして料理を一品携えて、大勢の人たちが、
集まりました。
桑の実と言えば、子どもの頃、近所の友達の家などでは、お蚕様 (新潟中越地区では、「ぼこさま」と言ってます)の餌として至るところに桑畑があり、桑の実(桑いちご)を、手を真っ赤にしながら、捥いだものです。
新潟では、餌用に育てている桑の木が低く、ちょうど子どもの背丈。
大きなふきの葉っぱをクルッと丸めて、桑の実を集め、ぎゅっと絞って果汁を飲んでいました。(こうすると手が汚れない)
アメリカでみる桑の木は巨木!
そう言えば、娘が通ったカリフォルニアの州都サクラメントの小学校には教室の前に大きな桑の木があり、娘を始め、子どもたちは休み時間になるとその木に登り、桑の実を食べていたっけ。。
桑の実は柔らかく、ジューシーで手の中ですぐ潰れ、すごいことになるので、実がなる季節には、手も、顔も、服も真っ赤。
そんなことを思い出しながら、桑の実、Mulberry が出てくる、マザーグースを口ずさんでいました。
*終わりが、朝早くとか、色々なバージョンがありますが、私が最初に教わったのは、寒い霜の降る朝だったので、それを選んでいます。
日本語訳
桑の木の周りを回ろう
桑の木の周りを 桑の木の周りを
桑の木の周りを回ろう 寒い霜の降りる朝に
そこで、「ん???」と気づき。
第一節の最後 On a cold and frosty morning.
桑の実の季節は夏なのに、この歌では、寒い霜の降りる朝。
どうして、夏になる実なのに、霜が降りるほど寒い朝がでてくるんだろう??
それは、季節がもう秋、ってことでは?と思い、ちょっと調べてみると。。。
ありました、私が欲しい答えが!
場所は18世紀イギリス。
中国の絹織物生産が成功を納めているのをみて、イギリス人もそれに続けと言わんばかりに絹糸生産に乗り出しました。
養蚕には餌となる桑の葉っぱが必要。でも、寒さや霜に弱い桑の木は育たなく、結果として養蚕は不成功に終わった。
それをイギリス人らしく、養蚕産業が直面した苦難を、ちょっとシニカルに表現しているのだ、と言うことです。
なんとなく納得。
マザーグースそのものは、出来た時代の社会風刺や人々の暮らしを反映させているものが多く、良く見ると、決して楽しい子どもの歌ではありません。
大人になって、ちょっと気になったことを深く掘ってみるって楽しい〜。
桑の実、ごちそうさまでした。
この記事が参加している募集
よろしければサポートお願いします。