好きなバレエは何ですか?
大学のゲスト講義で、質問されました。
とてもストレートで、そういえば考えることがあまりない問い。
「好きなバレエは何ですか?」
パッと「好き」「見たい」と思いついたのはアンジュラン・プレルジョカージュ版『ロミオとジュリエット』、アクラム・カーン版『ジゼル』(ジゼルが子を宿しているという設定以外)でした。
自分でも少し意外な「新しい」バレエでした。
でも、バレエ・リュス作品の再現上演は一番気分があがりますし、バレエ・スエドワ作品はもっとレアということもあってわくわくします。
『春の祭典』100周年のためにパリ、シャンゼリゼ劇場へ、2000年にはバレエ・スエドワの『世界創造』初演のために冬のジュネーヴ、2018年には18年ぶりの再演のためにアテネに行くほどの強く深いおもいがあります。
でも、繰り返し見て飽きないのは『眠れる森の美女』、それも1999年にセルゲイ-ヴィハレフによって再現された、1890年のマリインスキーの初演版に一番近いバージョン。
4時間近い上演時間ですが、ずっと幸せに見ていられます。”めくるめく時” と言う感じです。
また見たいものです。
また、一番有名な『白鳥の湖』も見飽きる事がありませんし、ロマンティック・バレエ時代の名作『ジゼル』も飽きません。そしてクリスマス・シーズンに『くるみ割り人形』を見ないことはあり得ません。
そんな中から「好きな作品」を選ぶというのは案外難しい問いでした。
質問されなかったから、考えてみる機会がなかった、嬉しい時間でした。
これは1921年のバレエ・リュスが上演した『眠れる森の美女』の会場での配役が掲載された小型のプログラム(大型の公式あるいはスーヴニール・プログラムの販売されていました)。上演されたのはロンドン、アルハンブラ劇場。
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