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【かんたん解説】ランニングによるすねの痛み原因と対処法

「ランニングをした後にすねの裏の方が痛む…」

そんな経験をしたことはありませんか?

特に、ランニングした後にすねの周辺がズキズキと痛む場合は、シンスプリントというランニング障害が原因かもしれません。

シンスプリントは、脛骨の周りにある骨膜が炎症を起こすスポーツ障害で、脛骨過労性骨膜炎とも呼ばれます。

ここでは、ランニングによるすねの痛みの原因と対策を解説していきたいと思います。



すねの痛みが発症しやすい走り方と対処法


⁡ランニングによるすねの痛みの要因は、シンスプリントでも疲労骨折でも、すねに過剰に負荷がかかってしまっていることが原因であることがほとんどです。

ここでは、すねに過剰に負荷をかけてしまう人の走り方の特徴と対処法をご紹介してみたいと思います。

1.脛骨ではなく腓骨に荷重がかかっている


⁡すねの骨には、「脛骨」と「腓骨」という2つの骨があります。

脛骨というのは、主に下肢の体重を支える役割を担う荷重骨になります。
つまり、ランニングの着地の瞬間は、この脛骨に自分の体重が乗る状態が一番身体にストレスを与えない状態になります。

着地の瞬間に脛骨に体重が乗らない場合、前脛骨筋や後脛骨筋(共にすねの筋肉)、腓腹筋やヒラメ筋(共にふくらはぎの筋肉)に、余計な筋出力が必要になってきてしまうので、脛骨周辺の骨膜にストレスがかかってしまい炎症を引き起こすリスクが高まってしまいます。

また、すねには腓骨というもう一つの骨があります。

腓骨はジャンプ運動時のショック吸収や足首から先の運動(足首の底屈・背屈)に関与する骨になります。

例えば、ランニングの着地時に脛骨ではなくて腓骨で自分の体重を捕らえてしまうと、腓骨は脛骨と違って細い骨になるので、腓骨だけでは自分の体重を支えることがでずに腓骨周辺の筋肉でそれを補おうとするメカニズムが働きます。

こうなってしまうと、腓骨周辺の筋肉が過剰に発達して硬くなってしまうので、周辺の骨膜に影響を与えて炎症や痛みを誘発させてしまいます。

2.すねに過度なストレスを与えない3つのポイント


⁡すねに過度なストレスを与えずに走るポイントはいくつかあります。

1つ目が、足裏の荷重位置です。
足を地面に着地した時に、つま先や踵に体重が乗っかり過ぎてしまうと、着地時の地面に対する脛骨の挿入角度に不具合が生じてしまって、脛骨周辺にストレスを与えてしまいます。

着地をした時は、足裏の脛骨直下に重心位置を置くことで脛骨周辺に過度な負荷を与えずに走ることができます。

2つ目が、足の着地位置です。
足を上体より前方に着地させてしまうと、足を上体の真下に着地させるよりも、身体を前方に移動させる際に脛骨や腓骨に余分な負荷がかかってしまいます。
足を地面に着地させる時は、脛骨を地面に対して垂直にポジションを取ることで、筋膜や骨膜へのストレスを軽減することができます。

3つ目が、足底のバランスです。 足部にオーバープロネーション(過剰回内)やサピネーション(過剰回外)が見られると、荷重骨である脛骨にバランスよく体重が乗らずに、周辺の筋肉や筋膜、骨膜に悪い影響を与えてしまいます。

特に着地の際に、母趾球、小趾球、脛骨直下を線で結ぶトライアングル(足裏の3本のアーチ)をバランスよく使ってあげると、結果として脛骨への負担を減らすことができます。



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