見出し画像

SDGsとグリーンウォッシュを考えよう

SDGsとは何?いつから始まった?

今日はブランディングやマーケティングを実践している方であれば誰でも気になっている話題、SDGsとグリーンウォッシュについて触れておきたいと思います。
もう説明の必要はないと思いますが、SDGsの考え方やどうしてこのムーブメントがあるかという点から書いてきたいと思います。
SDGs=Sustainable Development Goalsの頭文字を取ってある言葉で、2030年までに持続可能な世界を達成しようとしている世界的な目標です。これは、2015年に国連サミットで採択されたアジェンダに含まれているものです。参考までに、外務省の当該ページのリンクを張っておきますので、詳しく知りたい方はリンクからご覧ください。
https://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/oda/sdgs/about/index.html
2015年なので、だいぶ前から言われていて、大企業をはじめ、多くの企業がその中の要素を取り込み活動に落とし込んでいるのは既に把握されていると思います。SDGsの内容は、17のゴールと169のターゲットとして細分化され具体的に指し示されているので、上記のリンクをご覧いただければすぐに理解できるものと思います。

SDGsはブランディングに必須な要素か?

さて、本題ですが、ではこのSDGsはブランディングに取り込んでいかなければならないものか、という視点から考えていきましょう。
SDGsの内容をよくご覧いただければ分かりますが、意外と自社のミッションと合致する分野がある企業が多いのではないでしょうか?企業のミッションはより良い社会を作る会社という視点で作られていることが多いので、SGDsの中のポイントと合致する点があることは不思議なことではありません。一方で、SDGsに謳われている持続可能な世界の姿を作っていく必要がある、という点は現代においては必ず考慮に入れなければならない経営的視点です。従って、ブランディングに取り込むべきかどうか、という点で言うと、私は、

SDGsを意識した説明は理解促進に一定の効果がある

と考えています。つまり、SDGsの提唱する内容は経営者が考慮しなくてはならない社会的な要請であり、無視はできないし逆行する経済活動は共感をえ得られません。一方で、SDGsという分かりやす旗印ができたわけで、方向を同じくするブランドメッセージであれば、一から説明せずとも理解されやすいというメリットがあります。

その発信はグリーンウォッシュになっていないか

とはいえ、SDGsを使って自社のブランドをよく見せることができるのではないか、と考えるのは絶対にやってはいけないことです。環境やエコでもないのに環境に良いようなイメージを醸し出すことを「グリーンウォッシュ」と呼ばれています。例えば、環境に良いことをしていないのに環境に良い、と宣言してみたり、環境に悪いことを少し良くするだけで環境に良い、と発信してみたりすることです。さらには、自然や緑のイメージをWEBなどに使ってエコなブランドイメージを暗に醸し出すことも、グリーンウォッシュの一つと言われています。
私がブランディングの実務の中で実施してきたことは、SDGsという言葉を出さなければいけない、SDGsという名前を出すことに積極的な理由がある場合のみ、SDGsを直接的に言及することを心がけてきました。その理由は、ステークホルダーを満足させるために、いわゆる「お化粧」させることは、誠実さを求められるブランド作りにはマイナスであると考えているからです。
ブランドは有形無形を問わず、各ステークホルダーとともに作り上げていくものであるため、長期的な信頼関係が何より大切になります。そういった意味で、逆に欺くような行動はご法度であることは誰がみても明らかです。

いいなと思ったら応援しよう!