プロアスリートのブランディング
アスリートは表現者である
今回の記事はとあるトップアスリートと会食をした際にディスカッションになった点を踏まえてプロアスリートがどのようなブランディングを行なっていけばいいのかについて考えていきたいと思います。
先日お会いしたアスリートはオリンピアンでもあり、まだまだ成長する可能性を秘めている若手選手でした。その中で出てきたポイントは、
ということでした。このことは正しいことであるけれど、それだけではダメだよね、という話にもなりました。ゲームに勝ち注目を集めるだけでは社会が物取り無くなってきているからです。アスリートを通じて社会が何かを期待している、そのために注目したり応援したりするのです。だとすると、アスリートは結局どういなければならないのか、というディスカッションになった時、しっくりと来たのは、
ということ。ゲームに勝つためにどのような準備をしてきたか、どのように取り組んできたか、そして、ゲーム中に何をt大切にしながらプレイするのか、そのようなメッセージを頻繁に届けなくてはならない、ということです。
ゲームに勝てなくなる時期もある
アスリートによってはスランプと言われる時期もあるし、なぜか勝てない時期もある。その時、プロアスリートの存在意義として、勝つことだけに重きを置いていると、アスリートのメンタルとしても正常でいられないだろうから復調するのにも時間がかかってしまうでしょう。
一方で、勝てなくなっても競技に対する姿勢やゲームそのものを通じて伝えたいことがあれば、たとえ負けたとしても存在意義が無くなってしまうことがないし、そもそもそのような姿やメッセージを受け取る側としては多いに応援していたくなるものです。
もちろん、怪我をするリスクも常に抱えているのがプロアスリートだと思います。怪我の治療中、リパビリ中はゲームには出れないから仕事にならないと悩んでしまうこともあるけれど、それでも何かの表現者であり続ければ、そこでプロアスリートとしての価値を見出せます。
社会との繋がりを重要視しよう
プロのアスリートは競技を通じて何かを表現し、メッセージを伝えていくという作業は、ブランディングそのものなのです。社会との繋がりを大切にしながら、競技を通じて発信したいことをメッセージとして伝えていくことで、あらゆるステークホルダー(ファンだけではなく、スポンサーの各社、競技団体の方々、マネジメントやチームなどの所属する組織の方々など)はそのメッセージに共感していくことになるでしょう。競技で勝つことだけではなく、競技を通じてプロアスリートご本人の考え方や社会との関わり方を明確に示すことが大切なのだと思います。
プロアスリートは勝つことに全身全霊を捧げていると思います。その姿勢は変える必要はないので、少しだけ表現の仕方を変えるだけでいいのです。