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ブランドへの課題意識を持って取り組もう

ブランドメッセージに一貫性を持たせられないケース

今回の記事は少し実務に沿った内容にしていこうと思います。テーマはブランドへの課題意識を明確にした上で取り組んでいるかどうか、その課題意識も持つことの重要性について書いていきたいと思います。よくある事例を紹介すると、「当社はきちんと課題認識を持って取り組んでいるので、そのようなことはないと思うのだけれど」という方の方が多いと思います。しかし、実際のところは、時間がたつにしたがってブランドが発信するメッセージは曖昧になっていくブランドがほとんどです。理由は、

時間の経過に伴って課題がいくつも出てくる

からです。その多くの課題は営業面のものであったりするのですが、どうしても一貫したブランドメッセージから外れていってしまうコンテンツを発信しなくてはならなくなります。例えば、丁寧に価値を紡ぐようなコンテンツを発信している最中に、期末で売り上げを積みますために価格訴求のコンテンツを打たなくてなならない、と言ったケースです。マーケティングやブランディングを担当している方であれば少なからず、このようなケースに出会って忸怩たる思いを持った経験があるのではないでしょうか。ブランドに対する課題を抽出してそこを改善するためにブランディングの計画を立てるわけですが、そのことが一筋縄ではいかないことの方が多いのです。

課題認識を共有する大切さ

だからと言って、足元の売り上げなんて無視してブランドのメッセージを優先するなんてことはできないことが多いのが実情です。実務家として私が推奨するやり方は、社内のステークホルダーにブランドへの課題意識を常に共有しておきながら、相反するコミュニケーションを計画しなくてはならない、という状況認識を全員で共有しながら実施をしていくことです。現状でブランドメッセージと相反するコミュニケーションをしなくてはならないのは、ブランディングが効果を表していない証拠でもあります。効果はすぐには出てこないけれど、その間にもビジネスは継続する。そのような状況下では、従来のコミュニケーションを継続しながらも、メッセージの設定をブランドメッセージに合わせていく、という作業が必要となります。その際、社内のステークホルダーの合意形成は重要になるからです。

ブランディングは課題解決をしなくてはならない

ここで重要となるのは、ブランディングの施策は実行することによって課題を解決しなくてはならない、ということです。よく見かけるのは、ブランドを確立するために実行しているから、結果の成否によらず実行していくのだ、という考え方。この考え方はかなり危険です。ブランディングもビジネスですし、結果を残していく必要があります。そのために、その効果を測る方法を施策の中には設計し、そのモニターをしながら改善していくというプロセスが必要です。
そのためには、ブランディングのプロセスの中で、何が課題でどのように解決していこうとしているのか、という課題認識を明確にしていくことはかなり重要な視点なのです。

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