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創業の想いを大切に

ブランドの根幹は創業時にある

今回のテーマはよくブランドの強化の際に実際に取り組む内容で結構実務的な内容になるかと思います。
ブランドを作っていく際に考えなければならないことは、ブランド、プロダクト、サービスを通じて何を実現したいのか、というパーパスです。パーパスの中にミッションがあり、目指すべきゴールがあります。
ブランドを実際に担当してきた時はいつも、そのブランドの歴史を創業時まで遡って調べてきました。創業時に創業者が何を提供したいと思って創業してきたか、会社として拡大する時は何をしてきたか、逆に会社経営が厳しかった時は何もして切り抜けてきたか、などです。長く続くブランドであればその時の時代の空気感も把握するようにしています。その時の時代の要請はどんなものだったのか、変わらないことは何か、など、ブランドが大切にしてきたものを振り返ることで、ブランドの根幹がかなりはっきりと見えてきます。

ブランドはブランド担当者のものではない

注意しなくてはならないのは、ブランドに携わる方々がブランドの根幹を歪曲してしまうことです。ブランドとは面々と続く意志のようなもので、誰か一人が決められるものではないのです。よくあるのが、マーケティングやブランディング、もしくはビジネスでのキャリアを築くために、ブランドを自分のキャリアにプラスになるように解釈をしてしまうことです。
例えば、現代化したビジネスにマッチさせようとしてブランドの目指すべき方向を全く変えてしまったりすることです。ブランドのメッセージやブランドの進むべき方向は時代に応じて柔軟に変えていくことが生き延びるために必要不可欠であることは事実ですが、それをキャリアという側面で捉えて変えるのは間違えています。大切なことはブランドの根幹には一貫性があり、変更するにも創業時から流れている考え方に合致した方向に舵を切る必要があります。一貫性のないブランドはもはやブランドではなく、単なる名称でしかありません。ですので、ブランドを扱うのは最新の注意が必要なのです。

ブランドは創業者のものでもない

ブランドはステークホルダーが共感して共に作っていくものです。その根幹は創業時に創業者の想いで始まったのかもしれませんが、ブランドが成長していく過程で、生みの親から育ての親に受け継がれていくので、ブランドはもはや創業者のものでもなくなります。逆にこのフェーズを経て、ブランドは大きく成長していくことになります。
創業者側から見れば、ブランドが大きくなっていく過程であらゆるステークホルダーに育てられるような環境を作ってあげることが大切となります。そこには必ず創業の想いが内包されているはずですので、安心して送り出すような親の気持ちを持ってもらえればと思います。
今日のテーマはブランドにとって大切な創業の想いでした。今一度、立ち返ってみてチェックしてみてもいいのではないかと思います。

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