ぬか床は宇宙だ。
ぬか床をいじってると、果てしない宇宙を感じる。
大袈裟ではないのだ。
糠床にはさまざまな生命が生きていて、暗黙のルールによって秩序が形成されている。
糠床にしかできない菌もいるくらい、奥が深い。
はて?
私は人間として生きていると思っているが、菌と変わらない。
良い菌は私のぬか床を宇宙だと思い、悪い秩序や腐敗から逃れるために必死に生きている。
だから、ぬか床が愛おしい。
この混沌としたぬか床から、さまざまな生命が生まれていく。
私が世界だと思っている世界と同じように、このぬか床の世界も存在しているのだ。
このぬか床を生かすも殺すも僕なら、神という事になるかもしれないが、きっと明日僕が死んでも、なんらかの方法で菌は生きる。
だって、こんなに美味しいぬか床があるって。人に伝えているから。
いろんなところに、美味しいぬか床がある世の中になれば、世の中は膨張し続けるのだ。
タネからうまれ、育った野菜たちが新たな息を吹く。
大事に頂こう。