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静かな雨(Audibleで気づいたこと)

Audible19冊目読了(聴了)

2016年の本屋大賞、羊と鋼の森を執筆された宮下奈都さんの作品。(デビュー作??)
映画化もされたらしい。

足に障害を持つ主人公の行助、ある日会社が突然潰れてしまい、その日の帰りにやたらと美味しいたい焼き屋をみつけるところから物語ははじまる。

たい焼き屋の経営者はこよみさんという可愛い女の子だった。

その後二人は親しくなりデートするようになるんだけど、ある日こよみさんが交通事故で3ヶ月間意識がなくなってしまう。

やっと目覚めるこよみさんだが、事故の後遺症で高次脳機能障害と診断され、前日の記憶がなくなってしまう。

つまりその日の事しか覚えられないのだが、やがて二人は同棲をはじめる。


つまりラブストーリーではあるんだけど、お互いに障害を持っているので、一筋縄にはいかないんだけど、それでも二人はそれを乗り越えようとする。


博士の愛した数式という小説があるけど、この小説の中にもおそらく博士の愛した数式の事を言っているんだろうな??と思われる小説も出てくる。

実はこの小説、かなりの短編で、私がAudibleをはじめてから、最も短い時間の小説だった。

但し、物語は長さではない。

短い時間の中で、的確な文章と心地よいリズムと優しい言葉でまとめられていて良かった。

ただし、一つだけ気になる点が・・・・

これは小説に対してではなく、Audible問題なのだ。

全く意識をしていなかったけど、今までAudibleで読んだ(聴いた)小説の朗読が「スピノザの診察室」以外は全て女性だった事に19冊目に初めて気づいた・・・

そしてこの19冊目の静かな雨の朗読がなんと男性だったのだ。

別にこの男性の朗読が下手だとか、そういうことではないのだけど、男性が女性目線で文章を朗読すると、なんか「オネエ言葉」に聞こえてしまい、頭のイメージと違う女性になってしまうのだ。

たぶん、「スピノザの診察室」では女性目線で喋るシーンがなかったのか?気にならなかっただけなのか??

これ、結構Audibleとの付き合い方で初めての難題であった。

ちなみに今まで聴いたAudibleで女性が男性言葉を喋るシーンは何度もあったはずだけど、まったく今まで気にならなかった。

今後はそのことにも注意しながら本も選んでみようと思う。

私的には落語家と同じで、Audibleの朗読者も好き嫌いは出る。

これははっきり言える。

きっと同じ作品でも朗読者の違いで、小説のイメージは変わるんだろうと思う。

落語家と同じで、演者として何人もの人格になれる強者も中にはいる。

そう考えると、Audibleはやはり読書ではないのかもしれないな??と19冊目にして思う。

さて20冊目は何を聴こう??

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