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おわりに


 「アイドル」と「VTuber」は似ている。

 どちらもリアリティーのある人(キャラクター)を見せ、人を魅せ、そこに夢がえがかれていく。

 そして、彼ら彼女らは、みな人だ。
 それぞれに人格をもち、人生があり、そのほんの一側面を人前にさらけ出し活動している。
 時に真実をみせ、時に嘘をつきながら。
 清濁併せ持つ人の例に漏れず、彼ら彼女らも人らしく生きている。


 人はみな、自分の目でしかものを見れず、自分の耳でしかものを聞けず、自分の感覚でしか感じられず、自分の知っていることしか知らない。
 感じたものを、知っていることを、自分の中に投影して、その虚像を信じて、時に疑い、生きている。
 人はみな、自分の認識だけで世界を構築している。

 ならば、全ては「バーチャルリアリティー(仮想現実)」だと表現することもできるのではないだろうか。


 ――私はそんな風に思っている。


 そんなこの世界で、VTuberブームのその先に、私は何を見るのだろうか。
 人は、何を見るのだろうか。

 清濁併せ持つこの世界で。
 全てが虚像のこの世界で。

 願わくば、素敵な物語を見たいものだ。
 それが夢でも、現実でも。
 それが嘘でも、本当でも。

 素敵な虚像を感じたいものだ……。


 私風情の拙く浅いお話にお付き合い下さり、ありがとうございます。
 不快だった方、申し訳ございません。

 貴方様の人生が、どうか幸せなものでありますように――。



【付録】



◎この記事の基となるツイート


◎このマンガも面白い!

 ごちゃごちゃするので致し方なしと割愛したのですが、『高校生家族』にも通ずるところがあるように思います。

 一見すると「出オチネタ」ですが、それを「普通に真面目に丁寧に」えがくことで生まれる面白さ。
 インパクトのあるネタで引き込まれ、そんなぶっとんだ前提があるので、そこからは普通にえがいても普通にはならない――。

 『【推しの子】』や「VTuber転生もの」はシリアス路線なのに対し、こちらはギャグ路線ですが、大きな構造としては似ているかなと思います。

 これって、『DEATH NOTE』の“月とリュークのやりとり”や、なんなら『バクマン』で言っていた「シリアスな笑い」とも通じるところがあるように思えますね……。

 まあ、その構造でも「出オチネタ」で終わらせないためには、センスや熱意が必要だと思いますが。
 つまり、何が言いたいかって、そういう構造でも面白いものをえがけている方はすごい!

 『高校生家族』。
 めちゃめちゃ面白いので、是非に!