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19:現地語を習得する難しさと意義
Bonjour!
ベナンには53の現地語が存在すると言われています。
私の任地では主に「ナゴ語」「フォン語」「ヨルバ語」が話されていますが、他地域出身の方は他の現地語を話します。
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JICAでは30時間の訓練が定められていますが、中学校の数学教師である現地語の先生は初日から来ませんでした。
来たと思っても遅刻。
「10日で終わる」と思っていた訓練は倍近くかかりました。
教養の高い教育関係者は時間を守る人が多いため、久々に「ベナンの緩さ」を感じました。
授業内容は挨拶や自己紹介、数、買い物時に使うフレーズなど。
「どれが主語?どれが動詞?」と聞いても「このまま覚えろ」としか言われなかったため、文法はわかりませんでした。
ちなみに数字は25以上の数字がないのにも関わらず、法則がないためかなり難しかったです。
例えば28を表す場合
・30-2
・20+8 と表現するけど
・25+3 とは表現しない。
その一方で、26を表す場合
・20+6
・25+1 は表現するけど
・30-4 とは表現しない。
法則がないのに10の位が異なると表現の仕方も異なるので、覚えられませんでした。
日常的に使用しないため問題なし!笑
また、時々現地語と英語が同じ単語があるので、「フランス語が入る前に隣国のナイジェリアから英語が入ったのか?」とも考えました。
※ナイジェリアの公用語は英語です
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主食(キャッサバ)を珍しいピーナツソースで頂く🥜
お腹壊したけど、すごく美味しかった〜!
この国では公用語であるフランス語に加えて2〜3の現地語を話す人も珍しくありません。
複数の言語を操る自宅警備員に理由を尋ねると「小学校の時からクラスにいろんな言語を話す人がいるから、自然と覚えるんだよ。」と教えてくれました。
しかし、ベナンの現地語は日本語と比べると圧倒的に語彙数が少ないです。
分かりやすい例であれば、先ほど記載した数字もその一つ。
「〇〇は現地語で何というの?」と聞いても「ないよ」とよく言われました。
わたしは小学校教育隊員なので、関わるベナン人は教育関係者ばかり。要するに皆さんフランス語がペラペラです。
一方で野菜栽培隊員やコミュニティ開発隊員は、活動先でフランス語が話せない方と関わることも多く「(言語の壁関係なく)話が全く噛み合わない」というエピソードをよく聞きます。
・言葉の数が少ない
→価値観を表すことができない
→思考力が乏しい?
憶測でこのようなことを書くのはよくないですが、他のベナン隊員とも上記のような話をしました。
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近所の方とよくここでお喋りします
近所の方とのあいさつは基本的に現地語。
それ以外の場面では現地語はほとんど使用しません。
しかし、私が少し現地語を話すだけで喜んでくれます。1〜10の数字を言うだけで「外国人なのにすごい!これおまけしてあげる!」ということも♪
マイナス面をいろいろ書いてしまいましたが、現地語のおかげで近所の人と仲良くなれた気がします。