保育園調理の仕事 『やってみて意外だったこと』など
私は保育園の給食調理の仕事をはじめて
5年半ほどになる、調理師です。
私の勤めている園は、定員19名の小規模保育園のため、調理員は私1人です。
1人で0.1.2歳の子どもたちの給食とおやつを
作って提供しています。
私がこの仕事を始める前に、仕事内容や実際働いている人の情報が少なくて不安がありました。
なので今回、『保育園調理の仕事のメリット』や、『働いてみて意外だったこと』などを書いてみることにしました。
保育園によって違いはあると思いますが、
保育園調理の仕事を考えている方や、興味を持ってくださった方の参考になればうれしいです。
【保育園調理の仕事のメリット】
●始業時間、終業時間が決まっていて働きやすい(園によってはシフト制)
●比較的休みを取りやすくプライベートが充実する
●基本的に土日休み
●1人作業なので自分のペースでできる
●子どもの成長に携われる
●子どもがかわいい
●得意なことを活かせる
●毎日違うメニューを作るので飽きない
●より美味しく作るために工夫したり勉強したり、やりがいがある
●毎日料理をするので、料理の腕が上がる
●定番料理は何でも作れるようになる
●アレルギーや食育など専門的な知識が身につく
【働いてみて意外だったこと】
●若い女性も多い
●時間との勝負
10時半の検食までにお昼の給食を完成させなくてはいけないので、段取りが重要です。
●作る品数が多い
離乳食初期、中期、後期、完了、幼児食と子どもの成長段階によって違う給食を用意するため、多いときは2時間で12品作ります。
●おやつも食事のようなものを用意する
意外とおやつ作りに時間がかかります。
子どもは栄養が必要なわりに一度にたくさんの量は食べられないため、おやつも栄養あるものを用意します。
たとえば
・豚汁うどんとバナナ
・カレーピラフとりんご
・炊き込みご飯おにぎりとオレンジなど。
(焼き菓子や蒸しパンなど甘いおやつの日もあります。)
●アレルギーや宗教食など配慮事項が多い
卵・小麦アレルギーが多いです。基本的に除去対応です。
宗教食は家庭の意向で豚肉や調味料などを除去対応します。
間違いがないように緊張しながら作っています。
●子どもの食事は口当たりが大事
飲み込みづらさがあるものは食べづらい
炒め物でも汁気を残す、ポロポロのひき肉はあんかけにする、芋類は少し崩れかけくらいに茹でるなど、大人の食事とは違う工夫が必要。
●食材は大きめに切り柔らかく調理する
歯が生えきっていないと噛めないだろうし、
のどにつまらせるのが心配だし、小さく切った方がいいのでは?と思いがちですが、そうではなかった。
固い食材以外は大きめに切り、歯茎でも潰せるくらいの軟らかさに調理することで、丸飲みせず噛んで食べられます。
●園長先生や保育士さんとのコミュニケーションが必要
調理室で調理すればいいだけではなく、離乳食や幼児食の進め方を話し合う必要があります。
そして小規模園なので、一人ひとりの発達や特性に配慮した給食提供が求められます。
日頃から明るいやりとりができていると、働きやすくやりがいも感じやすいと思います。
●子どもの発達を理解する必要がある
保育の要素を求められているのを感じます。
『おいしい給食』そして『子どもの発達に合った食べやすい給食』であることが大切です。
子どもがどのように発達していくか、どういうものが食べやすく、食べづらいかなどわかっていると、より働きやすいと思います。
私は『幼児食インストラクター』という資格を取りました。
それからは、自分の考えを保育士さんにも伝えやすくなりました。
【働いてみて大変だったこと】
●レシピがない
作り方の記載はなく、自分で考えて作ります。(分量の目安記載はある)
慣れないうちは作ったことがない料理も多くて、失敗しないか不安で泣きそうでした。
今は何でも作れます!
(新メニューはドキドキしますが)
●休みづらい
体調不良で当日休むのが大変
1人体制なので、急に休むと別の園から給食を配達してもらったり、負担をかけてしまうので、極力休みません!
やむを得ず何度か休みましたが、体調管理に気をつけています。
【やりがい】
●おいしいと言ってもらえたり喜んでもらえる
●子どもと関われる
食べているところを見に行き、食べ具合を確認します
●偏食で全然食べなかった子が食べるようになることもある
●子どもの健康や成長の役に立てる
どんな仕事でも、責任を持ってやること、極めようとすることが大切だと私は思います。
そうすると、大変ではあっても知識もついて自信も持てて、周りにも認められ、やりがいに繋がると実感しています。
最後まで読んでくださってありがとうございました。