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クリティカルシンキング(Day.0)
おはようございます。ホテルコンサルタントのかわ彦です。
学生時代にテニスコーチからプロテニスプレイヤーになり、さらにホテル業界に転身し、フロントメンバーから2棟のホテルの支配人という経験を経て、今はホテルコンサルタントとして活動をしております。なかなか歪な経歴だと言われることも多々ありますが、個人的にはやりたいことに全力で取り組んでいる日々を送っております。
本Noteでは、若手ビジネスマン(20代から30代前半)の方々に、少しでもお役に立つことができればと思い、ニュース(ビジネス系)記事の解説や、ビジネススキルの紹介、また私の専門であるホテル業界の今後の展望などについてアウトプットさせて頂こうと思っております。
日曜日の投稿は、私自身、国内MBAに在学中の身ということもあり、ビジネススキルの紹介と解説をさせて頂いております。そして今回は、ビジネスマンにとって最も必要な考え方である「クリティカルシンキング」についてお伝えさせて頂きます。
ちなみにクリティカルシンキングは1回の投稿では伝えきれないくらいのボリュームがありますので、何回かの投稿に分けさせて頂き、本日はクリティカルシンキングの全体構造についてお伝えしていこうと思います。
0.クリティカルシンキングの概要
クリティカルシンキングとは、「論理を構築するための思考技術」です。ちょっと難しい言葉で表現をしてしまいましたが、例えば皆さんの1日の仕事を思い出してみてください。
・メールの返信
・報告書、プレゼン資料の作成
・上司や部下との打ち合わせ
・クライアントへ訪問
・課題に対する原因の特定や対応策の検討
・来期のアクションプランの策定
などがあると思います。
ここでお伝えしたいのは、仕事の殆どは「課題の特定・解決」もしくは「コミュニケーション」の2つに関係するということが言えます。
クリティカルシンキングはこれら2つを進めるのに手助けをしてくれる考え方で、より網羅的に、より具体的に考えることができ、正しい結論に導いてくれます。
その為、上司へ提案をするとき、または部下に指導をするときに意識すると、効果を発揮します。
逆に、本記事を読まれたとしても、意識して実行をしなければ何も変えることはできません。
これは私の実体験ですが、全部で6回の講義を2週間に1回受けに行くというペースで受けておりました。(全ての講義は2週間に1回で全6回が前提)
皆、会社があるのに、仕事が終わった後や週末に時間を使って受講するなど、とても意識の高い仲間達です。私も含め全6回を受けたときに全生徒が相対的な評価をされます。S~Dまでの評価があり、大体の人がBかCです。
私は運よくA評価で、さらに上がいるのかと思うと、どうやって時間を捻出しているのかな?って思うくらいです。
私は3回目の講義であるDay.3で痛い思いをしたことで、この評価の差を明確に気づくことができ、そのおかげで最終的に高評価を頂けたのだと感じております。
ちなみに痛い思いというのは…
私は2回目までの講義であるDay.2まではとても良い評価でした。その為、「クリティカルシンキングは楽勝だ」と有頂天になっていました。今思えば、「何に対しての楽勝なの?」ってツッコミを入れたいくらいなのですが、当時の私は間違いなく有頂天でした。
そこで、Day.3を迎えるのですが、講義で何も発言することが出来なかったんですよね。確かに講義自体の難易度は上がりましたが、Day.1、Day.2ではあまり発言できていなかった人が積極的に参加していたり、グループワークでも僕自身なかなか参加できなかったりなど。
講義中の評価は発言の回数と質によって評価をされます。その為、1回も発言できなかった私は、評価無しだったんですね。Day.1と2ではかなり発言できていた為か、相当ショックを受けました。
そんな痛い思いをして気づいたことは、「たった6回の講義だと思うのか、3ヶ月間の研修と思うのかは人によって変わる」ということです。
それからは挽回するかのように講義と講義の間の2週間は明確に動くようにいたしました。最初の1週間は復習に使い、後の1週間は予習に使うなどして、平日は子供を寝かしつけた後に勉強。
土日は家族サービスをした後に勉強。を繰り返しました。それでようやく自信を持って発言をできたのはDay.5です。私自身、なんとなく「これだ!」と思う感覚を覚え、クリティカルシンキングの講義を終えたのを覚えています。
本記事は1週間に1回ビジネススキルを投稿しますが、今お伝えしたように、この記事だけでは、クリティカルシンキングを「知る」ことしかできません。なので、1週間の間で会社で実践したり、奥さんやご友人とお話しする時に意識してみたりなどして、ぜひ継続して頂ければと思っています。
1. クリティカルシンキングを実施するうえで押さえるべきポイント
ここでは、クリティカルシンキングを実施するうえで重要なポイントをである。「イシューを押さえる」「枠組みを考える」「演繹的思考・帰納的思考」についてお伝えをしていきます。
1-1.「イシュー」を押さえる
「イシュー」とは目的と和訳されることが多いのですが、ビジネス的な意味では「今この時間を使って考えるべき課題」という解釈の方がすっきりします。
では早速例題ではありますが、次の問いにどう答えますか?
「あなたは、オフィス街にある飲食店のオーナー。ランチタイムにたくさんのお客が集中するため、席に座ってオーダーしたランチを食べるまでに時間がかかり過ぎるというクレームが多い。なんとかお客の不満を和らげたい」
さて、どうしますか?
ここで、よく出てくる解答ですが、
注文から料理を出すまでの時間を短縮する為に、
・厨房を拡大する
・調理スタッフを増やす
・作り置きしておく
などが出てきます。
ここで勘の良い方はお気づきだと思いますが、既にイシューがすり替わっており、料理の提供時間のことしか考えていません。
真のイシューは「着席から待ち時間に対する不満を和らげるにはどうすればよいか?」というものであり、「料理の提供時間」はその一部に過ぎません。
それ以外には、「注文を受けるまでの時間」「料理の提供時間」「ランチタイムの客数を減らす」「ランチタイムの一人あたりの注文品数を減らす」「ランチを出すまでの不満を和らげる」」などがあります。
注文を受けるまでの時間短縮は、
・ビュッフェ形式にして注文を取らない
・テーブルからセルフで注文できるようにする
・人を増やしスムーズに注文を取る
・食券制にして先に注文を取る
などがあります。
続いて、ランチタイムの客数を減らすに関しては、
・完全予約制にする
・ランチタイム以外の来店分散(クーポンの配布やお得なセットなど)
また、ランチタイムの一人当たりの注文品数を減らすことについては、
・アラカルトメニューを廃止する
・セットメニューの品数を減らす
最後に、ランチを出すまでの不満を和らげるために、
・前菜の提供
・サラダバーの用意
・スープバーを作る
・TVを設置
・雑誌を設置
など、揚げるだけでも沢山の改善アイディアが出てきます。
ここでお伝えしたいことは、人には思考のクセがあり、イシューを無意識のうちにすり替えてしまうということです。
その為、イシューを押さえ続け、今考えていることはイシューに応えているかという問いを頭の中でし続けることが重要になります。
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