【ネタバレ注意!】ゴジラ-1.0みてきました!
戦争とゴジラ。
私にとっては興味が深い2点。
それがまさかのドッキングするとは…!
子供のころから父の影響で、平成ゴジラをみにいき
レンタルもして、
モスラは推しキャラですし、
ゴジラ展も当時の会社の同僚とみにいき、
男子たちに負けじとマニアっぷりを発揮するほど
私はゴジラファン(本当はモスラファン)です。
監督はVFXの名手、山崎貴監督。
永遠の0、海賊と呼ばれた男、アルキメデスの大戦。
彼の作る戦争映画は何回も観ました。
この2つがあわさるとは…!!
観ないわけにはいかんでしょう。
ですが、最初予告をみたときに
「ゴジラはこんなに前傾じゃないんだ…」と
少しがっかりしたのです。
私の中のゴジラは、背筋がまっすぐで
まっすぐなまま光線を出すイメージなのですが
(オペラの発声のイメージに近い)
今回のゴジラは、前傾でふりだすように
光線を出すのです。
(ロッカーのイメージ)
うーーーんとは思いましたが、顔立ちが
私の好きな平成ゴジラに少し近く、
猫でいうマズルの部分がむくっとした
ちょっとかわいい感じでしたので
観に行くことにしました。
一言、
「ゴジラ怖すぎ!!!!!!」
でした(笑)
私が印象に残ったところは下記です。
①ゴジラが人間を無残に扱うのをリアルに描く
冒頭、怖すぎた。いや、山崎監督ってアルキメデスの冒頭でも
結構そんな感じだったんだけど、
ゴジラがあんな詳細に人間襲うところをしっかりかかれると
まじで恐怖倍増…
②光線のあとのわずかな静けさの恐怖
おそらく、核爆弾、原爆をイメージしている感じなんだろうな。
爆発の仕方と、そのあとの雲の出方、黒い雨と
ゴジラそのものを核爆弾にしているのかな、と感じました。
日本人にとって、永代忘れられない、
被爆国であるということ。
それが日本人にとって戦争の象徴であること。
平成ゴジラって遮二無二光線を放っていたと思いますが、
今回のゴジラは、一回出したら回復に時間がかかるタイプで
その分、一撃がすさまじい。
そして、そのすさまじさゆえの一瞬の静けさがめちゃくちゃ怖い。
③戦後の日本人の危険や恐怖に対しての敷居の低さ
ちょっと変なところに私は注目してしまったんですが
ゴジラが銀座で暴れまわっていた時、マスコミがビルの屋上で
ゴジラにめっちゃ接近して中継しているシーンがあって。
あんなん、今の時代ならまず身の安全確保ありきかと思いますが、
そこは戦後がけっぷちから這い上がり中の日本、
なんでも来いのめちゃくちゃさ…
そこに妙にリアルを感じてしまいました。
④VFXならではの当時の戦艦と戦闘機のリアルさ
乗り物も結構好きな私からすると、戦艦が海を渡っていくシーン、
戦闘機が身軽にゴジラを翻弄するシーンに
「うおおおおおお!!!!かっこいいい!!!」となっていました。
(40目前、アラフォー女です(笑)
いいよねぇ、日本の技術と美しさの結晶…
⑤命は「散るからこそ価値がある」から「守って生き抜く」へ
冷静にみるとちょっと臭いシーンでしたが(笑)、
私は嫌いではありません。
あれって、まぁ賛否両論あるだろうけど
私はあの表現賛成。
日本は、たった80年前、あのゴジラの攻撃よりも
もっとひどい被害をこうむりました。
その時、どれだけの優秀な人材が亡くなられたかと
私はたまに思いを馳せるときがあります。
戦後だって、現代だって、優秀な人はたくさんいる。
だけど、もしあの亡くなった方たちが生きていたら
今の日本はどのようになっていたのだろうと
少し、かんがえてしまうのです。
亡くなり方も戦死ではなく、餓死、病死ばかり。
準備もろくにせず、そこに頭を使わずに
無念だった人が、想像がつかないほどいたんです。
自分がもう生きることはできないと、
日本から遠く離れた戦場で悟った時の絶望はいかばかりだったか。
だから、命ありきの作戦じゃなく
全てを守りながら、結果を出すことに頭を使う。
人間の精神論ほど残酷なものはない。
最後は精神論でいいけど、そこにたどり着くには
考えるべきことが、経過が、たくさんあります。
同じ過ちをおかさない。
それが吉岡さん演じる「学者」の、メッセージでした。
今の日本は、何に向かって頑張ればいいかわからない状態です。
というより、ずっと何もかも失った戦後のままなのかもしれません。
全てを出し尽くしてしまったのではないか…
豊かになり、毎日基本安全でいられる。
なのにどうしてこんなに無気力が蔓延しているのかな。
ゆるく、頑張らないが美徳とされているのか。
上打ちしてしまったのだろうか。
先がみえなくて、悲しい判断をしてしまう人が続出しているし、
先がみえないから、子供をこの世界にうみおとしても
かわいそうだから作らない。
周りにそう言う人も割といますし、私も少しそう思っています。
それだけ勤勉で真面目な国民性なんだと思います。
日本人は、何に向かってやるべきなのかわかれば
これほど耐え忍び、努力をできる民族ほかに居ないと思うので
本当に残念で仕方ないです。
戦後、0になった自分たちをあきらめることなく
地道に生き抜いた私たちの祖父母世代。
今までのゴジラは、その時のリアルタイムに入り込む設定が多かったですが
今回のゴジラは、過去からのメッセージを受け取り
今の日本はどうやってできたのか。
そしてこれからどう生きていくのかを考える映画かなと思います。
神木君が私の兄弟に激似で、投影してしまい
アキコちゃんが姪にみえてしまい、余計泣けました(笑)
もう一回、今度は彼と一緒にいきたいかもな!
行くか知らんけど!!