君に届けが好きなわけ
わたしは漫画を読むことが好きだ。
その中の好きな作品の1つ「君に届け」
少年漫画の中でもすきな作品はいくつかあるが、少女漫画の中ではダントツで1番だ。
そんな君に届けという作品への想いを少し書いてみようと思う。
1.君に届けとの出会い
君に届けとの出会いは、作中にでてくる爽子達と同じ年代だった高校3年生の頃。
家でアニマックスを流し見しているとたまたま君に届けのアニメが流れていた。
ちょうどその時にやっていたシーンが爽子と風早の初詣に行くシーンだったのもよく覚えている。
そこから君に届けという作品が気になり始め、学校から帰宅したあとパソコンで君に届けのアニメを1話から見ることが楽しみな日課となった。
ちょうどその頃学校が毎日苦痛でナイーブだったのだが、家に帰ったら1日2〜3話ずつ君に届けが見られると思ったらなんとか気持ちを保って学校にも行けた。
その頃は授業中も君に届けのことばかり考えていたのも懐かしい。
そんな自分の日常に彩りを与えてくれた物語だからこそ、今読んでも心が温かくなるのだろう。
2.君に届けの好きな所
なんといっても、作者さんのキャラクター1人1人の気持ちの描写がとても上手い。
それに恋愛だけじゃなく、友達や親子関係のお話も解像度高く描写されていてる。
少女漫画をあまり読まないない人にとると、「少女漫画=恋愛物語」というイメージがくつがえされるだろう。
私は友人関係での悩みが多かったので
爽子、ちづ、あやねの3人の友情にはいつも元気をもらっていた。
友人関係もそうだが、親子関係、恋人関係
こうやって支えあっていくんだなと自分の中の人生の教科書にもなっていた。
3.君に届けの好きなシーン
・龍と千鶴の信頼関係
1番初めに胸に打たれたシーンは龍と千鶴の信頼関係のお話だ。
龍が体育館裏で爽子に千鶴のことが好きだと話していたシーンは、言葉で表すことのできないほどの衝撃を覚えた。
めっちゃいいじゃん!という龍に対する思いと、千鶴は龍のことどう思っているんだろう?という思いで先を読み進めるのがすごく楽しかった。
そのあとの徹兄ちゃんや龍のお母さんの話、大学へ進む龍と地元に残ることに決めた千鶴の思い。この2人の物語は、どの話をとってもすごく泣ける好きなシーンだ。
きっと龍と千鶴ならこれからも仲良く協力して生きているに違いない。
・あやねとケント
あやねとケントの話は、ケントとの付き合いを通してあやねが成長していく姿がとても好きだ。
というのも、君に届けの作品中で1番自分と重なるキャラクターがあやねだからである。
特に2人が別れ話をするシーンがとても印象深く残っている。
そのシーンを1番初めに読んだ高校生の時は、いまいちこのシーンはピンとこなかった。
すごく泣いたし、感動したものの何故あやねがケントと別れる選択をしたのかがあまりよく理解できなかった。
でも20代になり、ある時何度目かを読み返した際この時あやねは人生の岐路に立っていたのだと、気づいたのである。
「ひとりじゃなきゃ意味がない」とケントに言った際、あやねはかなりの決意をしていたに違いない。
10代の頃は人に流されることが多かった自分にとって、あやねのこの決断はすごくリスペクトしている。
・くるみの謝罪
くるみが爽子の家に泊まりに行った際、涙を流しながら過去の自分の過ちを謝ったシーンである。
このシーンは本当に泣けた。
今文字を打ちながらも思い出して涙腺がゆるむほどである。
このシーンを読んでいる際、くるみがまさか謝るつもりだなんて思ってもいなかったのでびっくりした。
いじわるばかりだったくるみが健気で可愛く思えたシーンだった。
そのあとのあやねの「爽子のことすきになっちゃったんだね」という言葉にくるみの気持ちがすくいとられているような気がして、心がジーンと温かくなったのも印象的だ。
4.素敵な物語をありがとう
ここまでほとんど漫画を読み返さないでも、これだけの文章がかけてしまった。
高校生の頃から10年近く何度も読み返してきた結果なのだと思う。
余談だが、風早くんの周りに流されないで自分の気持ちに正直に動くところも、最近見つけた君に届けの好きなポイントである。
(作品の中で本人は、その性格を「頑固」とよんでいたけれど)
10代の頃から自己主権がきっちりある人は、きっと大人になってからも自分で自分の道を切り開いて素敵な人生を送れると思う。
風早くんも、爽子も、あやねも、千鶴も、龍もみんな自分の柱がしっかりしている。
君に届けに限らず、しっかり自分を持っているキャラクターは魅力的なキャラばかりだ。
主人公の黒沼爽子があまり文章にでてきていないが、爽子もとても魅力的なキャラクターの1人であるのは間違いない。
でもそれに劣らず素敵なキャラクターやストーリーがあるので、今回の記事が書けた。
何故作者さんはこんなにも、環境や性格が違うキャラクターのストーリーを丁寧に描写できるのだろうか。
漫画や小説などの物語を作っている方たちにはリスペクトしかない。
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